バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

ジョニー・ウィンター『ROOTS』

2011-11-09 | 音楽

Johnny Winter7年振りの新作『ROOTS』!これも紹介してませんでした。Roots_2

「もう駄目だ」と言われ続けて10年近くがたってしまったのでしょうか?それでも僕らはあの日海辺のライヴ会場で、状況(体調、年齢)にしぶとくクリンチしてブルースを振り絞るジョニーの姿に感動を覚えたのでした。※その日のレポはこちらをご参照下さい。

そんなジョニーのニューアルバム。タイトルから容易に想像できるようにブルースのカヴァーアルバムです。大メジャー曲を中心の選曲、なんのヒネリもない直球のアルバム。
曲毎に豪華なゲストギタリストを迎えジョニーが歌い、ギターを弾く。シンプルに聴いて気持ちの良いブルース、ロックンロールアルバムとなっています。
流していると「コレ誰ですか?カッコイイっすね」というジョニー・ウィンターに馴染みのない方からの声をよく聴きます。そうなのです。単純に聴いてカッコイイ仕上がりなのです。これってもしかしたら、なんだか深みがないと言っているように聞こえるかもしれませんが。なかなか凄いことだと思うのです。お馴染みすぎる楽曲が次々に繰り出されるのを聴いてカッコイイと思える。シンプルに、良い音楽だと思います。基本のバンドは来日公演時のメンバー。プロデュースはバンドのギタリストPaul Nelson。彼のプレイを悪く言う声も聞いたけど、このアルバムを聴くと今のジョニー・ウィンターをより素晴らしく聴かせるために真摯に心を砕いている人なのだということがよくわかります。ライヴの場ではあのサウンド、音色がジョニーのプレイの良いところを際立たせると判断してのものだったのだと思います。
ジョニーの魅力はあの辛抱堪らん感。弾かなきゃ歌わなきゃ、止まったら死ぬ~的なところ。それらが相まっての「ジョニー節」のようなものでしょう。そうジョニー節(笑)しかし衰えたと言われながら~ZEPP東京でも本盤でも、音の手触りの差はあれどジョニー節はしっかりと感じられます。主役の色は消していません。良い仕事です。

そりゃ衝撃のアルバム!とかではないかもしれませんが「ジョニー・ウィンターの良いアルバム」ではあります。ラジオでいきなり流れて「お~かっこいい!」と思わされたなかなかの作品です。
来日公演に行った、感動した人は絶対に買うべき。だと思います。