バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

JOE DOUCET

2006-03-20 | 音楽
最近バイユーにいらっしゃった方は耳にしているかと思いますが、JOE DOUCET氏のCDを愛聴しております。
営業中、聴きながらいつも思い、話題になるのはアメリカってやっぱり広いなぁ~。ということです。

下のジャケに写る、このテキサスはヒューストン在住の60代半ばの小柄なおじーちゃん。飄々としていてなかなかイイ音を出します。身体に染み付いたブルーズというか、ナチュラルビートをブチかましてくれます。堪りません!

そして何より、凄いのがこのおじー様、
ヒューストンの黒人街の奥深くに生息する全くの無名ブルースマンであったそうで、
これまでシングル等も含め正規レコーディングを一度もしたことがなかったそうな!?
かつてフレディ・キングやクリフトン・シェニエのバンドに(おそらくローカルで)参加したこともある彼は、
「ディスコブーム」で(いつの話だ!!)仕事を失い、音楽を断念。
活動を休止していたところを、テキサスの埋もれたブルーズマンを日々掘り起こしているダイアルトーン・レコードに出会い日本のPヴァインの協同制作というカタチで、遂にデビュー・アルバムを発表!となったそうな。うーん。

内容はオーヴァープロデュースもなく、というか勝手に演らせた…という色が濃く100%ヒューストン直送という感じ。
アコーディオンなしでギターがザカザカ鳴り続けるアッパーで摩訶不思議なザディコナンバーがあるかと思いきや、『Just A Little Bit』のヒネリのないカヴァー等も飛び出す。そうかと思うと何カ所かに唐突に挟み込まれるアコースティック弾き語りスタイルのブルーズ。本当にそのマンマではないか(笑)とさえ思ってしまいます。一見とっちらかった内容ではありますが(先に発掘された)アール・ギリアムのオルガンも含む、近所のオジーちゃんバンドの演奏はグルーヴィーで最高!!あまりの濃さにアタマクラクラしてしまいます。必聴です。みんな一緒に来日してくれないですかね?

しかし、埋もれてたって…。いや、アメリカってやっぱり広いんですね。
アメリカの田舎って凄いんだろうなぁ。ジャケのギター、今回買った(買い与えられた)のかな??
「…たぶんフェンダーメキシコだよ。」お客様がそう語りました。

バイユーで聴いて気にいったら是非ご購入を!
いい録音です。個性的な歌もおすすめです。
Joe_doucet_1