AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

プレゼンテーションの紙一重(2)

2015-11-07 10:23:55 | プレ禅の道祖神



Dave Trott著の「プレデター シンキング 」の中に面白い優れたプレゼンの発想が幾つか照会されておりました。

■「テレスコープをひっくり返せ」

ロンドン北部モーニントン・クレセントに大きなビルがある。 大手広告代理店ヤング・アンド・ルビカム(Y&R)がオフィスを構えるビルだ。 このビルには、もうひとつ別の広告会社のオフィスもある。 ワンダーマンというアメリカの会社だ。 話によれば、その会社の経営者がある日、はるばる大西洋を越えてやってきた。 経営者は大柄で強気のニューヨーカーだ。 颯爽とビルの地下にある駐車場に車を乗りつけた。 駐車場内に入ろうとする彼を、ぶっきらぼうな態度の係員が制止した。 係員は聞いた。「どこへ行く気ですか?」 アメリカ人は腹を立てた。「駐車場に決まっているだろう」 係員は聞いた。「許可証は?」 アメリカ人は答えた。「持っていない」 係員は言った。「それなら、ここには停めないでください」 アメリカ人は怒り狂った。「私が誰だか、わかっているのか?」 係員は首を横に振り、知らないと答えた。 アメリカ人は車から降りて胸を張り、その胸を叩いて言った。「私がワンダーマンだ」 係員は言った。「あんたがスーパーマンだって関係ない。ここには駐車できないんだよ」 私はこの話が大好きだ。 広告業界の人間を物語っているところが好きだ。 広告業界人にとっては広告が世界のすべて、誰にとってもそうだと思い込む。 だから、まともな広告を作れない人間が多すぎる。 業界人は、業界の外の人々に話しかけることが仕事だとは考えない。 仕事をするのは外の世界の人々、彼らのほうが業界に注目すべきなのだと考える。 言い換えれば、人々に話しかけるのでなく、自分たちに話しかけている。 史上最高のコピーライターのひとりであるボブ・レヴンソンは言った。 「ほとんどの人は広告を無視する。広告がほとんどの人を無視するからだ」 だからこそ、最高の広告にしか広告の役目は果たせない。 そういう広告は、広告業界の外の人々に話しかけるからだ。 だが、クライアントにこの事実を指摘できるのは、勇気ある広告会社だけであり、勇気のあるアドマンだけであろう。

(詳細に関してはKindleもしくはプレデター シンキングをご覧下さい。http://books.cccmh.co.jp/list/detail/1569/)

11月6日(金)のつぶやき

2015-11-07 03:25:20 | 今そこにあるメディアのリスク