フルハイビジョン(FHD)と比べて、いわゆる4Kのピクセル数は4倍。なのにPS4 Proの処理能力は従来の2.3倍(4.2Tflops)ほど。律儀に計算していたら、もちろん間に合いません。
だから、アップスケーリング、つまりたとえば2560×1440ドットで計算して、3840×2160ドットに引き延ばしている、という見解をとある商用ゲームサイトの技術解説者がしてしまったので、ゲームフリークの間で一悶着。それじゃあ、像がぼけるだろう、ということ。
ところが、その議論中にどうやらPS4のライブラリ担当者が直々に降臨したらしく、なんだか難しい説明開始。つまり、4K画像はしっかり出て来ると。普通のアップスケーリングでは無いのだと主張。詳しくは自分の文章能力では説明できないと、お茶を濁してしまいました。
ええとですね、こんなのアイデア自体は昔からあります。なんで解説困難なのか、その解説を試みてみます。以下、私の想像が混じっていますので、引用はご注意を。
アナログテレビの時代。画面に近づくと走査線という横線が見られたと思います。それを縦方向に少しずつずらせて一枚の絵を作ります。しかし、まともに送ってしまう(ノンインターレース)と通信帯域が広がってしまうので、圧縮のために横線を1/2に間引きます。これが1フィールド。で、次回はわずかにずらせた走査をして、隙間を埋める。これで一つのフレームという単位が完成します。つまり、1フレームを2フィールドで送ります(インターレース)。
こうすると、静止画だと詳細が見えて、かつ、動く部分は解像度は1/2になるものの、フレームレートは2倍の速度相当になります。うまい考えでしょう?。そう、この方式で50年以上も商業放送が維持されていました。
それと似たことをPS4 Proではやっているみたいです。ライブラリ内だから、ゲームのプログラマからは見えません。いわゆるゲームエンジンを作っている大手の技術者には関心があるでしょう。
つまり、何回かに分けて、4Kのサンプリング点、3840×2160ドットを計算します。テレビみたいに1:2かどうかは不明。こうすると、計算量が稼げて、静止画だとばっちり4Kとなり、動く部分は多少粗くなるものの、速度は出ます。
ちなみに、素朴なアップスケーリングは元のサンプリング点から線形や三次関数で別のサンプリング点の値を計算する仕組みで、インターレース方式とは全然違います。
ただまあ、ゲームでどう見えるかはやってみないと分かりません。アイマスのポリゴンとカメラは激しく動き、しかも線画で表現されていますから、ぼけてもぶれても、丸わかりです。意外に厳しい条件と思います。
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