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まったり アイマス2

アイドルマスター2 超ライトユーザーのプレイ日記

3704. 内心、続き^3

2022年04月01日 | 日記
 次に球面三角形の場合を考えます。3次元ユークリッド空間内の半径1の単位球面上に2項前の要領で三角形ABCを書きます。球面自体は非ユークリッド空間(2次元)です。

 この場合は球面三角法の正弦法則、
  sin a / sin A = sin b / sin B = sin c / sin C
 を適用するとあっという間に平面の場合と同様の式が出てきます。つまり、長さの比は、CA:CB = DA:DBに相当して、
  sin |DA| : sin |DB| = sin |CA| : sin |CB|
 となります。|DA|は球面上の線分の長さ、aは辺a(BC)の長さですが、球面上なので中心角で表します。つまり単位はラジアンです。
 sin AのAは頂点Aの角A(∠BAC)の角度で球面角と言います。球面三角形の辺は大円の一部(弧)で、球の中心を通る平面上の円の一部でもあります。すぐに分かりますが、この球面角は面0ABと面0ACの二面角でもあります。
 前々回と同様に、これを2回繰り返すと内心に到達します。

 一見して三角関数が必要な感じで、もちろん三角関数(と逆三角関数)を使っても計算できますが、この場合は回避することができます。というのは2個の位置ベクトルの外積を取ると元のベクトルが単位長の場合はsin a等の大きさの法線方向のベクトルが得られるからです。このベクトルの絶対値を使って元の位置ベクトルで線形計算(積和)すると正しい方向のベクトルが得られます。後は単位長に修正すれば球面上の求める点に一致します。
 三角関数の変換、例えばsin値からcos値を求める場合には積和と平方根が必要で、組み合わせによっては割り算が出てきますから、長さ調整はそれほどのペナルティでは無いです。ただし、二等分線と辺の交点を算出する毎に1回の長さ調整が必要です。

 ちなみに、平面三角形の場合も平面三角法の正弦法則、
  a / sin A = b / sin B = c / sin C = 2R (Rは外接円の半径)
 を使うと面積を経由しないで二等分線と対辺の交点の位置の関係を導くことができるはずです。私の経験で申し訳ないですが、正弦法則が役立ったのは初めてです。

 さて、今回の関心事の球面四面体の内心ですが、どうやらお手軽な公式は無いような気がします。たとえば、球面四面体の体積の公式はあることはあるようですが、極めて複雑で、数学者自身が応用が利かないと判断している感じです。
 なので、定義どおりこつこつ求めるしか無いようです。

 具体的には球面四面体ABCDだと、線分(弧)AB, BC, CDで向かいの辺の二面角の二等分面と交わる点を出し、向かいの辺の頂点との3点で平面を決定し、超球面上での3面の交点を求める、そんな感じ。球面五胞体ABCDEだと線分AB, BC, CD, DEで向かいの三角形で交わる2個の四面体の二等分超平面と交わる点を出し、向かいの三角形の頂点との4点で超平面を決定して、超々球面上での4超平面の交点を求める。これが可能なのは胞が入っているn-1次元超平面の法線が通常のn次元ベクトルになる、n-1個のベクトルで外積(のようなもの)を取ると1個のどれとも垂直なベクトルが得られる、という知識が必要です。

 つまり、結論としては地道に数値計算するしか無いみたいです。任意次元のユークリッド単体や球面三角形の場合は特別だったみたいです。
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