その2012年の超弦理論、Dブレーン、M理論の本のこと。
対称性E8が出てきて、これが私が今、とある古典幾何学本(英語)を翻訳している理由の一つです。終盤に出てきて、しかしここはまだ翻訳どころか打ち込みも完了していません。なので感想があったとしても、しばらく後に本ブログで述べることになります。
今回分かったのは、超弦理論で出てくるE8は古典幾何学の具体的な8次元の超多面体のことでは無く、リー群/リー環を介する248次元の対称性とのこと。ずいぶん派手にインフレーションしていますが、残りの240次元はベクトル空間というか(位置に加えての)単なる方向のことで、8次元の超球の特徴的な高密度の空間充填に対応。一つの8次元超球が隣の240の超球と接していることを指します。本文にはルート系(鏡の配置)の言葉で出てきます。ただし、超弦理論の10次元は古典の方の8次元図形に由来していると思います。
ちなみに、参考文献欄に少し以前に取り上げたホーキング博士の時空の大域的構造が出てきます。もちろんこちらの宇宙の話と繋がりがあります。
てか、このあたり、ちっとも日本語文献が無いみたいです。英語圏ではかなりあるようなので、研究者はそちらを見ているのでしょう。しかし、一般向けの解説書も啓蒙書も無いと思います。