美術評論家・中原佑介の蔵書

2012-09-19 | 日記

              

                           書棚外部 Ⅰ

              

                                            書棚外部 Ⅱ

              

                           内部空間 Ⅰ

              

                           内部空間 Ⅱ

デザインコンセプトは川俣正。積み上げられた約30,000冊の書籍は故・中原佑介の蔵書という。この作品も、 「 大地の芸術祭 」 参加作品。故人の脳内をイメージするものだろうか。

 


「 芸術祭 」 のカフェ

2012-09-18 | 日記

         

「 絵本と木の実の美術館 」 は、絵本作家・田島征三の 「 芸術祭 」 参加作品。廃校舎を使ったもので、校内いっぱいに、カラーされた流木のオブジェが次から次へとつながって行く。それでこの写真は 「 美術館 」 に作られたカフェ兼食堂で、ごらんのように照明が星のようで、また木の実が光っているようで、いい感じのカフェだった。テーブルや椅子も以前この学校で使っていたものだそうで、懐かしさや優しさを感じる。ここに着いたのが5時まわっていたので、もう片付け始めていた。

三年に一回の 「 大地の芸術祭 」 は昨日で幕を閉じた。だけど終わっても、こういう 「 美術館 」 が残され継続して開館するということは、とても嬉しいことである。

 


「 ブランコの家 」 Ⅱ

2012-09-17 | 日記

           

これも昨日掲載した同じ作家です、マーリア・ヴィルッカラ。わらぐつが突然、踏み台を踏み出すとミシンが動き出した … 。過去の亡霊の仕業か。椅子とミシンが多少近代的に見えて、醸し出す空気は西洋の何だかとても古い時代のような感がある。廃屋になったこの家の歴史と作家の霊感とのコラボレーションがそうしたのだろうか。

 


「 ブランコの家 」 にて

2012-09-16 | 日記

           

「 大地の芸術祭 」 最終日前日の今日、真っ青な空の下、巡礼のように黙々と巡ってきた。でも黙々とでもなくて、どうってこともなく勝手なことを喋りながら真摯に “ 現代アート ” を見てきたのである。土地の人々が暮す中での、外部から見るとまるで浮き足立っているようなアートであったが、それは誤解で、実際、見に来て体感してみると、これはこれでアートと土地が密接な繋がりがあるのを感ずるのである。エトランジェとしての鑑賞者も、快くこれらの土地と地元の人たちが受け入れてくれるのを直感するのである。だからそれぞれの出品作品の前ではゆっくり鑑賞できて、たくさんのヒントを得ることができる。掲載の写真はフィンランドのマーリア・ヴィルッカラ作 「 ブランコの家 」 の二階のテーブルに設置された作品。古びたテーブルに、単に古典絵画のコピーを切取った絵と刷毛と金粉が散らかっているだけのインスタレーション作品。あまり光の入らない陰影のある部屋の雰囲気が、どうってことないこの作品を一層引き立てている。鑑賞するにはただ明るければいいという訳ではない、むしろ 「 空間 」 こそが作品なのであって、この  「 空間 」 がなければ作品自体はあまり意味がないのである。身体全体で見るのであり、また「 時間 」 というものも見るための重要なファクターであろう。面白い 「 家 」 であった。