窓辺に夜が来る

2012-09-27 | 日記

        

並べられたオーディコロンの小さなビンにも夜のとばりがやってくる。一個、キャップが無い。無いと “ 平民 ” のように見える。キャップのあるビンはユーモラスな “ お公家様 ” のようだ。肩をいからせたすきをかけているもの、なで肩もいる。それぞれに表情があって面白いが、明かりを消すとこれらのビン等はやっぱり横になって眠るのだろうか、そんな妄想が気になってしまうのである。そして朝、また朝日をたっぷり当てられて、眩しく眼を細めるのだろう。夜の形と昼の形とでは、光の当て方や当たり方によってその相貌に随分違いがある。今夜は夢にもビンがびんびん出てきそうな気がして警戒が必要である。