前出で記述した長野行きの道中、南松本へ寄り道してみた。一昔前までは、長野にも篠ノ井機関区という由緒正しい機関区があり、当時はEF64 0番台が何台も配置され、貨物輸送を一手に担っていた訳だが、その輸送の要でもあった南松本によく出向いたものだった。もちろん山男ロクヨン目当てで行くわけだが、長いタキを連ねた重連のロクヨンは、いつ見ても魅力的に思えたのである。アントンKがエスカレートして出向く頻度が増していったのは、今から20年以上も前の話だから、随分時間が経ってしまったものだ。今回立ち寄ってみて、さほど変化していないことに拍子抜けしてしまったが、ブルサン(EH200)が幅を利かせ、EF64 1000の方が隅に追いやられ肩身の狭い印象だったことが悲しかった。当時の入替機であるデーテン(DE10)はHD300に代わり、日常の光景として淡々と仕事を熟していた。今回は、ロクヨンの音を録りたくて立ち寄ってみたが、山にコダマするロクヨンのブロア音は、いつ聞いても魅力的で、昔上越線で散々聞いた時の光景が蘇る。あれから40年、ロクヨンセンが一線を退いていくのもごく当たり前のことだと、今更ながら理解させられたのである。
掲載写真は、お気に入りのEF64 0番台の画像。南松本でタムロするロクヨンは、凛々しくまさに山を守る頼れる電機に見えたもの。稼働車0になった今年、そんな過去を振り返りながら思い出に浸っている。
2004-01-16 EF64 19 EF64 15 EF64 78 他 南松本にて