瞬く間に2月に入り、暦だけがどんどん進んで行く印象だ。相変わらずのコロナ禍、先行き不透明感が心を支配していて、何事にも没頭出来ていないことが判ってしまう。今をしっかり生きていかなければ、といつも自分を奮い立たせてはいるものの、継続できず不甲斐ないのだ。さらに良い時間を持てるよう意識していこう。
さて、そんなアントンKにとって良き時間を探しに、ちょっとだけ長野まで足を延ばしてきた。今まで走行したことのない道路を選んで目的地を目指す。もちろん高速道は使わない。わざわざ遠回りしても、魅力的に思える道路、林道を好んで走ってきた。2日間で800kmくらいだから、大した距離ではないが、道中お気に入りの音楽を鳴らしながら気分を高め、信州の地に身を置くことで、随分と心に潤いが戻ってきた気分になった。やはりアントンKには、ほんの少しでもこういった贅沢な時間が必要なようである。
この時期、晴れると海の青さが素晴らしかった根府川。この時は、アントンKには珍しく標準レンズを使って海を大きく入れて撮影している。よほど心が動いたのか定かではないが、まもなく鉄橋を渡る荷物列車のゴハチのブルーと海の青を重ねたのかもしれない。機番すら確認できないままだが、茶色を基準とした編成美は美しく、このスジは当時好んでいた列車だったことを思い出している。
1979-02-21 荷2033 EF58 東海道本線:根府川-真鶴