風雅遁走!(ふうがとんそう)

引っ越し版!フーガは遁走曲と訳される。いったい何処へ逃げると言うのか? また、風雅は詩歌の道のことであるという。

十三夜の月の宵

2007-10-23 23:58:23 | コラムなこむら返し
13moon_2 まだ満月の三日前だが、今宵は十三夜の月である。左下が欠けた月だが、煌々と美しく秋の宵を照らしている。満月の三日前なら、じゃ十二夜じゃないかと思われそうだが、「十五夜」と同じく「十三夜」とは、旧暦の9月13日の月を言う(「十五夜」つまり「中秋の名月」は、同じく旧暦の8月15日の月のことでした)。

 「十五夜」の月見をした方、御家庭は今宵は大豆や栗などをそなえて月見をしませう。宴は営まなくともよひやうですが、片手落ちの月見をいにしえのひとびとは「片月見」といって忌み嫌っておりました。

 つらつら思ふに、わが国のいにしびとの風流や風雅、つまり季節の移り変わりや自然への愛情あふれた観察眼は、感性の細やかなこころのありようを感させてくれます。実に、月のうつろいともに深まる秋の夜である。
 わが国の月探査機「かぐや」は「翁(おきな)」と「媼(おうな)」にわかれて月の上、100キロメートルの距離まで近付いて月面を探査しているそうです。「十三夜」の月面が、突然変わることはないでしょうが……。

 (写真は、今宵「十三夜」の月。携帯で撮った写真ではボヤケてますが、けっしておぼろ月夜ではありません。「かぐや」は見えませんでした(笑)。)