風雅遁走!(ふうがとんそう)

引っ越し版!フーガは遁走曲と訳される。いったい何処へ逃げると言うのか? また、風雅は詩歌の道のことであるという。

赤いキリスト/ふたたび!

2007-10-11 00:01:04 | コラムなこむら返し
Che_guevara_7 昨日、どういう訳かT駅そばにある例の新古書店のチェーン店のひとつで「赤いキリスト」に遭遇してしまった。しばらくチェ(ゲバラ)のことは書くことがないだろうと思っていた矢先だったので、数日前に金木犀の香りに不意打ちされた時よりも驚いてしまった。
 「赤いキリスト」は、今月一杯でバイトが切られてしまうボクの少しばかりの不安感を見透かすかのように、さりげなく本箱にならび、そしてその判型の大きさから真っ赤な背をはみださせて目立っていた。
 言うまでもなくボクはそれを求めた。定価の半分、美本だった。
 『フォト・ドキュメント/ゲバラ/赤いキリスト伝説』というのが、その本の書名で、著者アラン・アマーはフランス人で1954年生れのジャーナリストである(原書房2004年刊)。
 その本の冒頭は、ボクが一昨日書いた10月9日のゲバラ処刑のシーンから始まっている(読むとボクの方が、詳細な表現をしていることが分かった)。これから、ふたたびチェの生涯を振りかえる気分にはなれないので、おそらく「資料」としてこのまま仕舞われてしまうと思うが、ほとんどが写真なので(フォト・ドキュメントなのである)パラパラと見る。すると最後のページに面白いことが書いてあった。

 ゲバラはその処刑され終焉の地となったイゲラ村で「イゲラの聖エルネスト」という聖人になったというのだ。それからチェの処刑にかかわった人物は、次々と不慮の死をとげているという。そう言えば、一昨日の記事の中で引用した戸井十月氏の記事にも、また9日付けの朝日新聞の記事中にも写真が載っているが、イゲラ村に建立されているチェ(ゲバラ)の大きな胸像と、その隣の十字架はメモリアルというよりは、たしかに聖人の霊びょうのようでもある。
 チェに関しても、ボクが知らないことはまだまだあるな、と思った次第である。

<インフォメーション>(但し、東京都内)
 先日の「ゲバラ没40周年追悼集会」で、今後まだつづくゲバラ追悼会のインフォを手に入れた。ここに列記しておく。興味のわいた方はどうぞ(ボクの覚え書きでもあります)!
 ●「ゲバラが夢みたもの 私たちが夢みるもの」10月9日~28日入城無料/TOKYO HIPSTERS CLUB2F
  27日にポエトリー・リィディング「境域からの声」/協力「現代詩手帖」思潮社(このイベントのみ予約が必要)
 ●上映会『チェ・ゲバラ 遥かな旅』10月14日14:00~ 目黒区中央町社会教育館(さくらプラザ内)第5集会室/主催:キューバ連帯の会(会場は「目黒精神保健を考える会」名義で借りている)
 ●公開シンポジウム/「「存在する不在」=チェの今日的意味を探る」10月27日(土)14:50~18:00
  立教大学池袋キャンパス7号館7101教室/無料・予約不要
 ●余談。千駄ヶ谷の明治公園の傍にゲバラの写真を掲げたポエトリー・カフェがあるのですが、この時期特別な催しものがあるのか聞き忘れています。どなたか御存知ありませんか?