松山ケンイチさんの著書「敗者」を読みました。
以前は若手イケメン俳優さんの中では一番好きだったのに今じゃどういうわけか興味を失ってしまったんですよね・・・・。ただ大河ドラマをやると聞いたときは大きな挑戦に拍手を送り、また応援したいという気になりました。ところが、いざ蓋を開けてみるとそのドラマも松山さんの演技じたいもあまり良いと思えなくて。デスノから銭ゲバあたりまでは輝いていた若手実力派の旗手に何があったのか。大河が終わり、日記を本として出版すると知って興味がありまして。
役者として大役に挑んだ故の苦悩とか葛藤とかそういうものが読めるかと思ったのですが、一言で言うとちょっと拍子抜け。
良くも悪くも、27歳の普通の青年の日記ですね、これは。
自分を美化することなく率直に綴っているのは好感が持てるとして、なんかその辺のおにいちゃんのブログを読んでいるような気になってしまい、定価を払う価値があったかどうかは微妙なところです、すみません。今どきは一般の方でも文章が巧みでなかなか読ませるブログもあったりするので。全く面識もなく何処の誰かもわからない相手でもなんとなく文面から人柄や人物像が立ち上ってきたりして、ブログ主に好感を持ったりすることもあります。
でもこの日記の場合、誰もが知る有名人なのに残念ながらあまり本人の人柄や魅力が伝わるような内容になっていない。それなりにボリュームはあるのに、中身がちょっと寂しいです。
まずですね、清盛の撮影日記なのか自叙伝風エッセイなのか中途半端な気がしました。
撮影を通して過去の作品や自らの生い立ちを回想する場面を織り込んだりしている構成なのですが、どっちつかずでどちらも物足りない。イクメンアピールもあるけどほんの少しだけ。
撮影日記といっても何月何日これこれこういう撮影でこういう風に演じたとかそういう出来ごとの羅列が多い。1年半近くあったのに共演者やスタッフとの具体的なエピソードも少ない。視聴率や映像のことなどで叩かれていたのに、そういう視聴者の反響に対する話も全然ない。ただ結局最後まで役を掴み切れず苦心していた様子は伺えるので、そんなんじゃ作品じたいも良くならない筈だよなーと妙に納得。
プライベートの話もなんだか夫婦のノロケ話とか下ネタみたいなどうでも良い話が多くもっとこう役者としていち男性として、人物の核心に迫るような部分がなかったのも不満。震災の話がところどころ絡んでくるのも、ちょっと違うような気もしました。
清盛を演じた1年余りの日記という体なのでこれはこれでいいのかもと思う反面、盛り上がりに欠けやはり読み物としては弱いと感じました。大役を演じきり相当な達成感があったのかと思いきやに意外に淡々とした印象で、ハードワークだったはずなのに思い入れもあまり感じられず結局この役者さんがどういう人なのか、1冊読んでもよくわからずじまいです。
家族、スタッフ、共演者への感謝はあるけれど、客、視聴者、ファンに対する思いとか目線というものが全く出てこなかったのも気になりました。人気商売のわりにサービス精神が少ないような。
勝手に想像すると、結婚して子供が生まれたりと大役を1年演じるにはプライベートでも色々ありすぎて集中できなかったのでは?あるいは仕事も私生活も充実していてハングリーさが失われたとか。まあわかりませんけれども。ドラマの関係者の方々はこの本の出版について苦々しく思っているということはないですかね。
以前は若手イケメン俳優さんの中では一番好きだったのに今じゃどういうわけか興味を失ってしまったんですよね・・・・。ただ大河ドラマをやると聞いたときは大きな挑戦に拍手を送り、また応援したいという気になりました。ところが、いざ蓋を開けてみるとそのドラマも松山さんの演技じたいもあまり良いと思えなくて。デスノから銭ゲバあたりまでは輝いていた若手実力派の旗手に何があったのか。大河が終わり、日記を本として出版すると知って興味がありまして。
役者として大役に挑んだ故の苦悩とか葛藤とかそういうものが読めるかと思ったのですが、一言で言うとちょっと拍子抜け。
良くも悪くも、27歳の普通の青年の日記ですね、これは。
自分を美化することなく率直に綴っているのは好感が持てるとして、なんかその辺のおにいちゃんのブログを読んでいるような気になってしまい、定価を払う価値があったかどうかは微妙なところです、すみません。今どきは一般の方でも文章が巧みでなかなか読ませるブログもあったりするので。全く面識もなく何処の誰かもわからない相手でもなんとなく文面から人柄や人物像が立ち上ってきたりして、ブログ主に好感を持ったりすることもあります。
でもこの日記の場合、誰もが知る有名人なのに残念ながらあまり本人の人柄や魅力が伝わるような内容になっていない。それなりにボリュームはあるのに、中身がちょっと寂しいです。
まずですね、清盛の撮影日記なのか自叙伝風エッセイなのか中途半端な気がしました。
撮影を通して過去の作品や自らの生い立ちを回想する場面を織り込んだりしている構成なのですが、どっちつかずでどちらも物足りない。イクメンアピールもあるけどほんの少しだけ。
撮影日記といっても何月何日これこれこういう撮影でこういう風に演じたとかそういう出来ごとの羅列が多い。1年半近くあったのに共演者やスタッフとの具体的なエピソードも少ない。視聴率や映像のことなどで叩かれていたのに、そういう視聴者の反響に対する話も全然ない。ただ結局最後まで役を掴み切れず苦心していた様子は伺えるので、そんなんじゃ作品じたいも良くならない筈だよなーと妙に納得。
プライベートの話もなんだか夫婦のノロケ話とか下ネタみたいなどうでも良い話が多くもっとこう役者としていち男性として、人物の核心に迫るような部分がなかったのも不満。震災の話がところどころ絡んでくるのも、ちょっと違うような気もしました。
清盛を演じた1年余りの日記という体なのでこれはこれでいいのかもと思う反面、盛り上がりに欠けやはり読み物としては弱いと感じました。大役を演じきり相当な達成感があったのかと思いきやに意外に淡々とした印象で、ハードワークだったはずなのに思い入れもあまり感じられず結局この役者さんがどういう人なのか、1冊読んでもよくわからずじまいです。
家族、スタッフ、共演者への感謝はあるけれど、客、視聴者、ファンに対する思いとか目線というものが全く出てこなかったのも気になりました。人気商売のわりにサービス精神が少ないような。
勝手に想像すると、結婚して子供が生まれたりと大役を1年演じるにはプライベートでも色々ありすぎて集中できなかったのでは?あるいは仕事も私生活も充実していてハングリーさが失われたとか。まあわかりませんけれども。ドラマの関係者の方々はこの本の出版について苦々しく思っているということはないですかね。