目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

岩殿山

2011-06-16 | 山行~中央線沿線・大菩薩

012_3 岩殿山 標高 634m 山梨県

2001年6月17日(日) 晴れのち曇り

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:31大月駅10:35--11:05ふれあいの館11:35--11:55岩殿山山頂12:00--本丸周回(NHK電波塔)--12:15岩殿山山頂(昼食)13:35--13:55兜岩14:10--14:55稚児落とし15:15--16:25大月駅

武田家滅亡に関わる地のせいか、妖気がただよう山、岩殿山に行ってきた。山頂ではなぜか写真がちゃんと撮れなかった。シャッター押すだけのカメラなのに、露出調整が狂って画像は白くとんでいた。上の写真はPOTOSHOPでちょっと加工して多少は見られる写真になった。まあ、カメラがしょぼいというだけなんだろうけど。このあいだHARD OFFにもっていったら、ジャンクですねといわれ、10円の値しか付けてもらえなかった。20年くらい前のカメラだから仕様がないか。(この岩殿山行で、ほぼ10年くらい使用していた計算になる)

ホリデー快速ビューやまなしで大月には10:31に到着した。10:35歩き出すと、日差しは強く、湿気も多い。低山日和とはとても言いがたいこんな日に、なぜここにいるのか。今ではなぜこの山にこの時期に登ろうと計画したのかは定かではない。

ふれあいの館には11:05に到着した。「秀麗富士写真展」をやっていて、館内を一巡りする。岩殿山山頂から富士山が見えるらしいのだが……。建物から出ると、直射日光で、やはり暑い。岩肌が露出した威圧感のある登山道をあがる。このあたりはもうピクニックコースだからよく整備されている。足元に原色の毒々しい色をしたとかげがチョロチョロとうごめく。大島渚の映画みたいだ。

岩殿山の山頂には11:55到着。山頂あたりは城跡であるが、意外にこぢんまりとしていて、地方豪族の小さな館といった感じだったのだろう。本丸跡にはNHKの電波塔が建っていて、つまらない。展望も霞がかかっていて、富士山は見えなかった。山頂でごはんを食べ、13:35出発。

02 鎖場に耐える山の神

迂回したつもりなのに鎖場が現れる。ごつごつした岩に鎖が垂れている。この暑さでも人はいるもので、後から登ってきた方々に道を譲る。山の神は恐る恐る鎖場に突入。ホントの鎖場はもっとすごいらしい。

03 稚児落とし

鎖場を越えて、兜岩で休憩する。そしてこの山行のクライマックス、稚児落としへ。14:55足がすくむ高度感のあるその場所に到着した。下を覗くと、恐すぎる。一見すると、コンクリートで固めたような岩肌。どーんとかなり下まで切れ落ちている。ここから飛び降りたら、骨は砕け、ぼろきれのようになりそうだ。

視線を遠くに走らせると、大月の街がミニチュアのように小さくまとまって箱庭のように見える。

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左:樹林帯がところどころで途切れ、岩場の上から大月の街が一望できる 右:木陰で一休み

岩場の照り返しの暑さを避け、木陰に入って一休み。もってきたビールをあおる。冷やしてタオルでぐるぐる巻きにしてきたから、それほどぬるくはなっていない。極楽だ。今日は車ではなく、電車だからいくらでもアルコールOK。山の神は化粧直しへ突入する(右上)。余裕の山行なのであった。

16:25大月駅に下山。駅前の喫茶店に自然と吸い込まれ、ティータイムとなる。まったりとして電車の出発時刻に合わせて、腰をあげた。

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飯盛山

2011-06-14 | 山行~八ヶ岳とその周辺

飯盛山 標高 1653m 平沢山 1653.4m 長野県

2003年6月22日(日) 晴れのち曇り 

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:07清里駅前無料駐車場--(タクシー)--平沢峠9:40--10:15尾根10:30--平沢山--11:00飯盛山山頂11:15--11:35トイレ場11:45--12:35千ヶ滝(昼食)13:10--13:30清里駅

中央高速に上がって、いつものように談合坂SAで朝飯。須玉ICで下りて清里をめざす。途中国道沿いのコンビニで昼食の買出しをし、9:07清里駅に着いた。駅前の無料駐車場の最後の1台分のスペースに滑り込んでホッと胸をなでおろす。電車で隣の野辺山の駅へ移動しようと、駅の改札に向かうと、なんと事前にネットで調べていた9:40発の電車は存在しなかった。が~ん、軽い衝撃が走る。次の電車はと、時刻表を目で追うと、10:50台だ。遅すぎだよな、どうしようかと山の神の顔を見る。せっかく縦走計画で意気込んできたのに、ピストンだとつまらないし…。タクシー使っちゃうか、となった。

 

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左:平沢峠から八ヶ岳をみる 右:平沢峠の駐車場。バス1台と乗用車数台

野辺山駅に向かうつもりでいたら、タクシーの運転手さんと山の神が結託して、行き先は平沢峠になった。1時間以上のコースタイムの短縮になる。まあ、楽チンだからいいか。でも思わぬ出費で、¥1,600くらいかかった。平沢峠から八ヶ岳を一望すると、だいぶガスがかかっていた。9:40歩き始める。

樹林帯を抜けて、尾根筋に出て休憩とする。傍らを涼しい風が吹き抜けていき心地いい。つつじが赤い花を咲かせていて、風景に興を添える。

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右:つつじの奥に目的地の飯盛山

平沢山で眺望を愛で、少し下ってまた登り返す。11:00飯盛山山頂に着いた。展望の山だが、ちょっと雲が多い。南の方角は完全に雲に閉ざされていて、富士山は休業中だ。八ヶ岳や男山、天狗山、横尾山など近所の山はシルエットを見せている。

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左2点:飯盛山山頂で記念撮影 右:稜線につつじと登山者

山頂にはまばらに登山者がいた。ちょっと離れた稜線上には5,6人がいて八ヶ岳方面を指差しながら景色を堪能している。そのうちカッコウの声が響いてくる。静かな山頂だからそれだけ余計に澄んだ音で響く。耳をすませると、ひぐらしも負けじと鳴いていた。早過ぎないか。

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特等席でランチタイムを迎える人。

もともとの計画では、ここで昼食だったのだが、先ほどの休憩で行動食を口にしてしまったせいもあって、まったく腹は減っていない。それに平沢峠スタートだったから、予定よりかなり早いのだ。移動していって、適当な場所で食べようと山頂を後にした。11:15

途中トイレのある休憩地に寄って、その後はどんどん下る。12:35千ヶ滝に到着した。青々とした樹木の生い茂る中にど~んと水しぶきをあげて、マイナスイオンを盛大に放出している豪快な滝だ。滝の入り口には駐車場があって¥500。路駐はするな、料金前払いと書かれていて、料金箱のところに監視カメラが付いていた。恐ろしき執念を感じる。個人の敷地なんだろうか。

ここで涼みながら、昼食にする。人がいなくてくつろげる穴場スポットだ。

005p6221424 千ヶ滝

滝から20分ほどで清里駅の駐車場に着いた。時間がまだ早いので、山の神とともに駅前を散歩する。原宿並みに俗化したかわいい系小物であふれているショップが軒を連ねていて、恐れをなす。われわれの来るところではないと、すぐさま帰り支度となる。帰途、たかねの湯に寄って、汗を流す。町民以外¥800(2011年現在¥700)。広々としていて、開放的でいい。しかも私の好きなサウナがあった。休憩室で昼寝をしてから出発。帰りの高速はお決まりの渋滞20Kmだった。

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菰釣(こもつるし)山

2011-06-12 | 山行~丹沢・道志

菰釣山 標高 1379m 中ノ丸 1270m 神奈川・山梨県

2002年6月2日(日) 晴れのち雨 

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:00道志の森キャンプ場駐車場10:10--(道間違い戻る)--10:55林道ゲート(登山口)11:05--11:40ブナ沢乗越11:50--12:15菰釣山山頂(昼食)13:00--13:50中ノ丸14:00--14:30城ヶ尾峠14:40--15:00林道--15:40キャンプ場駐車場

車を飛ばして、9:20頃道の駅どうしに着いてトイレ休憩。ここからすぐ近所にある道志の森キャンプ場に移動する。10:00キャンプ場の駐車場に車を停める。¥500。いざ出発となるが、いきなり道を間違う。妙に道幅が狭くなり、間違いと気づく。スタートからいきなりつまづき、嫌な空気が漂う。戻って再出発となる。林道のゲート地点、菰釣山の登山口には10:55到着した。行動時間45分で、さっそくもう休憩をとる。

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左:林道のゲート地点 右:ブナ沢乗越の樹林帯を行く

11:05登山道に入るが、天候は下り坂らしく、もう曇りはじめた。11:40ブナ沢乗越、尾根に出た。そこからはなだらかな斜面が山頂まで続く。日差しはまったくなくなり、菰釣避難小屋のあたりから、空にはどんよりとした雲がたち込めてきて、夕暮れのように暗くなる。

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左:東海自然歩道案内図 右:菰釣山山頂。山の神の後ろに団体さま

12:15菰釣山山頂に到着。雲は完全に空をおおい、山頂からの眺望も白いものが視界をさえぎる。本来なら富士山が見えるらしいが、お隠れになっていて姿はまったく見えない。 天候今イチで静かな山頂と思いきや、団体がやってきた。大学生らしきグループが大挙おしかけてきて、にぎやかになる。食事を済ませ、早々に山頂から退散する。

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左:中ノ丸山頂 右:中ノ丸で必要以上にくつろぐ山の神

なだらかな斜面をくだり、ブナ沢乗越へ戻る。そしてアップダウンを繰り返し中ノ丸に到着。どうぞ休憩してくださいといわんばかりの台が置かれていて、荷物をその台に放り出して休憩。湿度は高く、衣類にねっとりと湿気と汗がまとわりついて暑い。クールダウンして出発だ。

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14:00中ノ丸を後にする。ついに低くたれこめた雲から雨粒が落ちてきた。ただ幸いなことに樹林帯の中は、いわば天然のアーケード。雨具をつけずとも、ほとんど濡れないため、そのまま強行軍で先へ先へと進むことにした。こんな天候だと、必然的に足も速まる。

14:30樹林帯の中の薄暗い城ヶ尾峠に着いた。小雨が相変わらず降り続くが、降っていないことにして、雨具も使わずに休憩する。

城ヶ尾峠から下り始めると、雨脚が強くなり、しのつく雨になる。もうさすがに雨具を使うしかない。ザックを下ろして、ゴアテックスの上だけを着用する。

15:00登山道から林道に出た。天然アーケードと完全におさらばとなり、仕方なくゴアテックスのパンツもザックから出して着用する。キャンプ場に近づくにつれ、雨脚もにぶってきて、小降りになってきた。

15:40駐車場に到着。天気が悪いと、盛り上がらない山行になってしまう。展望もないし、今日みたいに湿度が高いと汗もかいて不快指数が上昇していくしね。帰途は、道志の湯に立ち寄った。駐車場が広いわりには、湯船が小さく、入館料大人¥500なのに、せこくロッカー代¥100とかお茶代¥20とか別料金になっているのは、いただけない。今は改善しているのだろうか。でも汗を流せてさっぱりし、気持ちよく家路についた。

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単独行者アラインゲンガー

2011-06-11 | 山・ネイチャー・冒険・探検の本

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冒頭の章は、加藤文太郎の北鎌尾根遭難後のシーンから始まるが、テンポが悪すぎる。登場人物が多すぎで、状況を理解するには一苦労だし、通読して初めてわかるシーンも入っている。読了後に冒頭をまたパラパラとめくって確認してしまった。次の章から、この小説は始まるといっていい。ようやく著者本来のテンポのいい文章のエンジンがかかってくる。

加藤文太郎がなぜ、遭難したのか。彼の登山経歴、登山スタイル=単独行が時系列で描写されていき、その謎が少しずつ解き明かされいてく。すさまじいばかりの登高意欲。体力にモノをいわせて、がむしゃらに登高するさまは恐れ入るばかりだ。すべての優先順位の筆頭に「登山」が来る彼の生活は、まさに登山をするために生まれた人間である証明であるように思えてくる。

それを描写していく谷甲州氏の筆力はすごい。氏自身が理系出身であるから、エンジニア的な理詰めで、そのときどきの加藤文太郎の行動や考えを、こうだったのではないかという仮説をもとにどんどん読者に提示する。文太郎の行動ひとつひとつが跡付けられていくのだ。たぶんそうなんだろうと、いちいちが納得させられてしまう。読んでいるうちに谷甲州信者になってしまい、加藤文太郎の遭難にいたるまでの経緯、文太郎の言動や行動は、ほぼここに書かれていることが事実のような気がしてきた。

読後感は「充実」の一言。久々に重量感のある山岳小説を読んだ気がする。谷甲州氏の他の山岳小説「神々の座」は2冊とも面白かったが、軽快なエンタメ本という印象、こちらは偉大な登山家を丹念に調べ上げて仮説を積み上げ、その成果を基に著された研究書という印象を受ける。

参考記事;加藤文太郎の本
http://blog.goo.ne.jp/aim1122/d/20100725

単独行者 アラインゲンガー 新・加藤文太郎伝 上 (ヤマケイ文庫)
クリエーター情報なし
山と渓谷社
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鉢伏山&古銭を拾った二ツ山

2011-06-08 | 山行~八ヶ岳とその周辺

鉢伏(はちぶせ)山 標高 1928m 前鉢伏山 1836.1m 二ツ山 1826m 長野県

2007年6月17日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:48鉢伏山荘駐車場9:00--9:15前鉢伏山9:20--9:35鉢伏山荘9:45--10:05鉢伏山10:20--11:45頃 二ツ山(昼食)12:40--13:33ピーク13:40--14:00鉢伏山荘駐車場

01img_0806 いつものように5:00起きでバタバタと用意して出発。中央道の談合坂SAで朝食をとり、諏訪湖SAでカーナビに高ボッチをいれる。諏訪湖沿いを抜けて、高ボッチスカイラインに入ると舗装はされているが、狭いくねくね道が続く。

鉢伏山荘には8:48に到着した。駐車場代¥500。マイカーはこの時点では数台しか駐車しておらず少なかったが、すでにマイクロバスが2台停まっていて、カメラ片手のハイカーがそこここにスタンバイしていた。

9:00バスの団体とほぼ同時のスタートとなる。前鉢伏山には15分ほどで到着する。展望の山だ。予想していたとはいえ、見渡す限りの絶景に息をのむ。松本の街の向こうには冠雪した北アルプスの峰々が連なっている。乗鞍、御嶽、美ヶ原、八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスと晴れていれば、もう思いのままの眺望を手に入れられる。

002img_0809 北アルプス

鉢伏山荘に戻って、有料(¥100)トイレによって休憩。今度は反対側に進んで、鉢伏山へ。ここも前鉢伏山同様、展望の山だ。こちらのほうが当然ながら人が多くて、三脚立てて撮影に余念のない人が大勢いる。

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左:前鉢伏山側から見た鉢伏山 右:鉢伏山山頂

遠くには富士山のお姿も見える。いつまでもこの景色を眺めていたい、それほどすばらしい鉢伏山からの景色だ。今回は歩くのも目的のひとつなので、次の二ツ山を目指して10:20山頂を後にする。

003img_0818 鉢伏山から富士山

6月とはいえ、太陽が天頂に向かうと、日差しはジリジリと照ってきて真夏なみだ。二ツ山を目指す人は少なく、登山道を歩く人はまばらだ。アップダウンと少しのヤブこぎを制して、二ツ山山頂には11:45頃に到着した。笹原の山頂にいたのは年配の夫婦のみだった。後から家族連れが1組来た。静かな山頂で、立ち枯れの林があったりで、何とも不思議な空間だった。

Img_0827 05img_0828

強い日差しを避け木陰で昼食をとる。時折涼しい風が駆け抜けていき、心地いい。居心地のよさに甘えて、しばらく休憩してからの出発となる。12:40下山開始。またやぶこぎして、ツツジがところどころで花を咲かせている脇を通り、カンカン照りの道へと入っていく。小さいモグラの死骸が行きと同じように強い日差しにさらされている。暑いなとつぶやきながら、ふと視線をまた下に落とすと、今度は欠けた古銭が目に入った。おもむろに拾い上げる。こんな登山道に昔は人の往来があったのか?

後日ネットで調べ、また会社の博識の人に聞いてみると、この古銭は「開元通寶」と判明。7世紀に中国で鋳造されたものだ。そんな昔かよと遠い目をしてしまう自分であったが、日本に持ち込まれたのは、日宋貿易らしく、鎌倉時代あたりで流通していたようだ。だいぶ磨耗していて、裏面は完全につるつるで鏡面状、表側の文字もだいぶつるつるしている。

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左:やぶこぎする山の神 右:開元通寶

山の神にその古銭を手渡すと、私もほしいと一言。その辺にもう一枚落ちてないかな。そうそう落ちてないだろ。でも、山の神だけあって、後日「寛永通宝」を拾うのだった。

駐車場には14:00に戻った。そこから車で高ボッチ高原まで下りると、そこは観光客でいっぱいだった。ちょっと寄り道して行こうと、車を置いて散策。ツツジがほぼ満開の高原を歩いていくと、眼下に諏訪湖が見えた。おお、と思わずうなってしまう眺めだ。

004img_0835 高ボッチ高原

005img_0838 眼下に諏訪湖

帰りの中央道はお決まりの渋滞で20Kmくらいだった。でもその程度の渋滞を耐えるだけの価値が今日はあったなと。

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