リナルド・アレッサンドリーニが2015年に録音した「Bach Praeludien & Fugen」。このアルバムの掉尾を飾るのは、これからきくロ短調のフーガです。このBWV951は、トマーゾ・アルビノーニの主題にもとづくフーガ。ロ短調という調性からも、長大さ(アレッサンドリーニの演奏では8分57秒)からも、収録された15組のプレリュードとフーガの終曲にふさわしいといえます。思えば、15という数字もインヴェンションやシンフォニアの曲数と同じ。バラバラのプレリュードやフーガを、ただ番号のまとまりで配列するのにくらべ、じつにきかせる演出だといえると思います。
CD : OP 30564(naïve)