アジアと小松

アジアの人々との友好関係を築くために、日本の戦争責任と小松基地の問題について発信します。
小松基地問題研究会

20190212「1967年の冬、10・8羽田弁天橋の衝撃」

2019年02月12日 | 落とし文
「1967年の冬、10・8羽田弁天橋の衝撃」
 金沢大学で配布された当時のビラ3枚を読んでもらいたい(だれが書いたかは確証はないが、Nさんではないだろうか)。私や友人たちが、如何にベトナム戦争と向き合い、同世代の「死」の衝撃に苦悩していたか、そして50年を経て、70歳の老人になっても、その精神だけは失うまいと、…。

  

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国家が我々にもっとも高度な暴力を強いるとき 
我々はそれを拒否するための「暴力」をもって闘う ―羽田闘争―

 教養部自治会選挙  委員長候補××××君、副委員長候補×××君を支持する。C(教養部)闘争委員会

Desember in the snow……ぼくらの裡なる羽田
異形の人達は幸福について語るから、
希望について語るから、
きみは、きみの悲しみを、
この凍えてしまった関係を、
何処で癒そうとするのか

この厳粛な冬の季節。
静かに雪の降る如く、ぼくら、“裡なる羽田”へと静かな下降を続けよう。
あの激烈な闘いを、冷えた心で総括し、深く―変身―を試みることだけが、
ぼくらの為し得る唯一の、死者への連帯なのだ。
羽田……ぼくらが、そこに見たものは、
威丈高な、そして、無慈悲な、権力そのものの姿だった。
人間の繋がりを断ち切り、ぼくらに、乾いた孤独を強いるもの……
ぼくらに、ゆるやかな、しかし、確実な死を強いるもの……
闘いを、今こそ、闘いの烽火をあげねばならない!
しかも、雪は降り続く、雪の十二月……

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La Humanité                    (注:Humanité=ユマニテ=人類)
 副執行委員長候補×××君と共に、立候補にあたって
 執行委員長候補××××

生命あるものを凍てつくすとき、
全てを育くむ光を遮る暗雲が、
地をおおう今、一切の汚辱と虚飾より飛翔する日は来た。
屍を貪るハイエナに死の宣告を下す日が来たのだ。
殺戮者を英雄にしてはならない。
ぼくらは、敗残者であることに「否(ノン)」を言おう。
軍靴と鉄条網が目を、硝煙が鼻孔を刺す、
この嵐の中で、傷つき、逃げまどう手足から血がしたたる。
「一切を戦争のために」と、大臣、議員、将軍、ジャーナリストは叫びだすだろう。
「そうだ」と、ぼくらは思う。
「奴らは、みんな、最後の血の一滴まで戦う決意をしている……ただし、俺の血だ」
黒い皮膚と白い肌のぼくらも、学生のぼくらも、労働者のぼくらも、
みんな、同じ塹壕の中だ。
ぼくらは、今、闘える地点にいる。
逃げてみたところで何にもならないのだ。
涙をぬぐうそのこぶしで、自ら闘い、再び甦るのだ。
愚劣なおしゃべりは、いまや無用だ。
敗北を導いた数知れぬ言葉の墓標を、ぼくらは見ている。
一世を風靡した「民主主義」の神話の無力と終焉を目のあたりにして、
ぼくらは、生みの苦しみの真只中にある。
しかし恐れはしない。
自らが創り出した影にもう怯えたりはしない。
ぼくらは主人になるのだ。
奴隷の思想を拒否しよう!
自らが自らに対して、主人になるのだ!
(1968年金沢大学教養部自治会選挙での支持推薦ビラ)

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時間よ、おれはおまへにきくが おまへの未来はギラギラ光るか?
                     ―草野心平詩集より―

かじかんだ両手をあてて、
喪なわれてゆきそうな自分自身の感受性をそっと確かめる。
それがおそらく、ぼくらの営みの始まりだ。
この静かな厳粛な街にいて、
きみは明るい未来をギラギラ光る未来を見出すか?
(……数行読み取り不能……)
若くして老人であるきみ自身の姿。
おお、今こそ問え! 
「ぼくはそんなことのためにのみ生きるべきか?」と。
きみは、きみの若さを、情熱を裏切るな! 
きみは、きみの生を裏切るな!
さあ、いまや飛びたとう!
さあ、地をはう者どもが、
積み重ね、崇拝してきた条理の塔は、
その不安の交響曲の、あまりに意外な振動数のために、
いま、くずれくずれていく。

Out of Apathy…沈降からの脱出
(…数行読み取り不能…)
心を縛って、×××言葉の闇を軽やかに歩き続けようというのだろうか?

委員長候補××××、副委員長候補×××を支持する。
C(教養部)闘争委員会
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