■夜汽車は東へ / 中村有子 (ユニオン / テイチク)
これまた先日の猟盤からの獲物の1枚でして、サイケおやじにとって、歌っている中村有子は例によって「この人」シリーズに分類するしかない存在ではありますが、収録A面曲「夜汽車は東へ」は、昭和49(1974)年末頃のラジオからは、それなりにオンエアされいたもんですから、楽曲そのものは刷り込まれていながら、レコード現物を確認したのは初めてという嬉しさでした (^^♪
ですから、もちろん主役たる中村有子のルックスに接したのも、このジャケ写ポートレートが初めてであり、しかも当時、15歳だったにしては、相当に大人の雰囲気が!?
そこで肝心の「夜汽車は東へ」は作詞:千家和也&作編曲:都倉俊一というクレジットが確認出来て納得するしかない、イントロから大仰で壮大なバラード仕立てのポップス歌謡であり、新しい旅立ちのはずが、やはり男に裏切られた失意の女心が、じっくりと盛り上がるメロディラインと脹らみのあるオーケストラ&コーラスに彩られているという、生半可な歌唱力じゃ~、ヘタレは確実なところを彼女は、きっちり答えを出した熱唱で締め括っているんですねぇ~~♪
このあたりの狙いは当時の都倉俊一が手掛けていた麻生よう子、高橋まり=高橋真梨子を擁していた時代のペドロ&カプリシャス等々の一連の楽曲に通じる世界観(?)が強く感じられわけで実際、麻生よう子の「逃避行」を別角度から作り直した様な、もうひとつの失恋物語ではありますが、それでも一抹の希望が滲み出ている気がするのは、このメロディとアレンジがあればこそ!?
今回、初めて、レコード盤に針を落としての鑑賞で、そのあたりの意を強く感じた次第です。
ということで、中村有子は歌唱力もあり、だからこそ、ここまでの難曲を与えられたんだと思いますので、他のレコードや音源も探索せずにはいられません (^^ゞ
これで、来年からの目標が、ひとつ増えたというわけです (^^;