■あなたを愛したい / 谷ちえ子 (日本コロムビア)
日頃から「回りくどい」サイケおやじですから、頼み事にしても例外ではありませんが、それでも明らかに無理難題という場合には逆転の発想で単刀直入、ストレートに本音を吐露しての懇願に決めております。
というか、本当は策を弄するのが面倒になっているわけですが (^^;
そんなこんなで本日も平身低頭、恥も外聞もなんとやらで、直面している難題への支援を要請してきた次第なんですが、こちらの必死さを裏読みされているのは既に皆様ご推察のとおりで、額に汗が滲みます (^^;
でもねぇ~~、時には絶対、ストレート勝負が功を奏すると信じているんですよ、サイケおやじは。
ということで、本日ご紹介するのは、谷ちえ子が昭和53(1978)年に出した、おそらくは3枚目のシングル盤A面曲「あなたを愛したい」です。
なにしろ、これは千家和也が綴った歌詞が曲タイトルに偽り無しの直球勝負な歌謡世界であり、いきなり「ど~にでも してください」という極みの台詞から、「愛と命のふたつにひとつ」というキメが強烈なんですよねぇ~、とにかくっ!
また、そこに中村泰士がアイドル演歌の保守本流とも言うべき、せつないAメロにポップなサビの展開という匠の技を結集すれば、あかのたちおのアレンジが、これまた程好いドラマチック感でミディアムテンポの曲調を彩っているんですから、谷ちえ子の直向きな節回しは聴くほどに味わいが深くなるんですねぇ~~ (^^♪
ただし、正直、もう……、一押しが足りない気分は否めないんですが、それが、むしろ叶わぬ恋心を男に伝えたいネクラな情念とイノセントな心根のアンバランスな魅力と申しましょうか、なかなか憎めない仕上がりになっていると思います。
残念ながら、特段のヒットにはなっていませんが、これもアイドル演歌のひとつの優れた見本として、裏人気は高いんじゃ~ないでしょうか?
一途に思いつめた、クールビューティな彼女のジャケ写ポートレートも、実にイイですよねぇ~♪
結果的に、この歌の世界の主人公の思いが、相手の男に伝わっていたかは、ちょいとネガティヴな想像しか浮かびませんが、それでイイと思うんですよ。
とにかく相手に気持ちを伝える。
そして、その前に自分の中で感情を膨らませておく事が、どれだけ生きる為のエネルギーになるのかっ!
そんなこんなは、皆様が一番ご存じでありましょう。
願いは叶うと信じつつ、これを綴っているのでした。