OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

想い出まくらの印象

2017-11-18 17:58:01 | Singer Song Writer
想い出まくら / 小坂恭子 (キャニオン)

ネットが普通に使われている現在、世の中の様々な事情はそこから広まっていくのが常態化しておりますが、それ以前、殊更昭和50年代にはテレビが圧倒的な影響力を誇示しており、それが音楽の世界においては、テレビに出ている歌手やミュージシャンのレコードが売れる、あるいはテレビ番組やCMで使われた楽曲がヒットするという方程式が成り立っていました。

ところが、それを逆手に活かし、あえてテレビに出ない事で注目され、レコードが売れるという歌手やバンドも確かにあって、例えば本日掲載のシングル盤A面曲「思い出まくら」は、自作自演で歌った小坂恭子のイメージは知らずとも、その歌詞とメロディ、そして歌声は昭和50(1975)年の我が国を席巻したのですから、皆様も一度は耳にしたことがある楽曲だろうと思います。

それでは何故にこの「想い出まくら」が流行ったかと言えば、それはラジオや有線という、当時はテレビに押されて存在感が薄くなりつつも、まだまだしっかり固定の影響力を維持していたメディアがあったからで、特に居酒屋あたりで侘しい気持ちを紛らわせたり、気の合う仲間とウダウダやっている時に有線から流れて来る小坂恭子の「想い出まくら」は、スブズブにマイナーな心情を逆なでするが如き不思議な優しさに満ちていたんですねぇ~~♪

もちろん、「想い出まくら」は失恋と未練がいっぱいと傷心の歌であり、しかしそれでいてリスナーに傷を舐め合う事を求めない、そのなかなかクールな印象がウケたのでしょう。

そして既に述べたとおり、リアルタイムでの小坂恭子はテレビに出る事は無かったと記憶するばかりで、実は彼女はヤマハ主催のポプコンで注目された歌手ということもあり、ピアノの弾き語りがメインとあっては、例の「あなた」のメガヒットを飛ばした小坂明子と名前が似ているもんですから、両者を混同してしまうという、笑えない実状までもが確かにありました。

しかし、それでも「想い出まくら」は大ヒットし、今でもカラオケの裏定番になっておりますし、歌の上手いクラブのチイママあたりが歌ってくれたりすると、その場は本当にイイ雰囲気に♪♪~♪

当然ながら、これからの宴会シーズンにも、これは先に歌った者が勝ち!?

てな、名曲でありましょう。

ということで、今日はこれから、そんなこんなの場へ誘われているということに感謝であります。

うむ、今夜は嘆き節を抑えていくつもりです。
コメント
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