OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ストーンズで知るボブ&アール

2016-10-05 17:30:30 | Soul
ハーレム・シャッフル / Bob&Earl (Island / フィリップス)
 
大衆ヒット曲にはリバイバルやカバー物が少なくありませんが、しかし、そのオリジナルバージョンに触れる機会は、殊更洋楽の場合は難しい事が、これまた少なくありません。
 
本日のお題、「ハーレム・シャッフル / Harlem Shuffle」にしても、サイケおやじはローリング・ストーンズが1986年に大ヒットさせた時にシビレまくった痛快ロックなんですが、最初に聴いた時、ど~も、何処かで聞いていたような気分になっていたのは正解で、実はボブ&アールと名乗る黒人ソウルデュオが1963年にオリジナルとして出していたという真相が直ぐに報じられ、あぁ~、そうかっ!
 
実はサイケおやじは幸運にも、年上の友人の黒人音楽コレクター氏から頂戴したカセットテープの中で、そのボブ&アールの「ハーレム・シャッフル」を聴いていたのでした。
 
そこで当時、あらためて前述のコレクター氏から教えていただいた諸々をちょっぴり今日は書いておきたいと思います。
 
で、まずボブ&アールはアメリカ西海岸地域で活動していた黒人コーラスグループの出身で、やっていたのは所謂「ドゥーワップ」だったようですが、そこから1950年代末頃に独立し、ボブ&アールを名乗って活動し始めたのが1960年代初頭だったようです。
 
しかし、ボブ&アールは決して同じ顔触れのコンビだったわけではなく、初代(?)はボビー・デイ&アール・ネルソンであり、この「ハーレム・シャッフル / Harlem Shuffle」を出した時には、ボビー・レルフ&アール・ネルソンというコンビになっていたそうで、つまり「ボブ」がデビュー時とは別人に交代していたという事なんですが、このあたりは芸名でさえも権利関係がきっちりしている如何にもアメリカらしい経緯と想います。
 
そして肝心の「ハーレム・シャッフル / Harlem Shuffle」は、そのボビー・レルフ&アール・ネルソンが作詞作曲を手掛けた自前のヒット曲であり、1963年には見事、全米チャートでトップ40近くにまでランクされる好成績だったと言われています。
 
しかし、おそらくはローリング・ストーンズがボブ&アールの「ハーレム・シャッフル / Harlem Shuffle」に着目したのは、何故か1969年になってイギリスや欧州各国で再発大ヒットになってからだと思われます。
 
それは掲載したシングル盤のジャケ写に記載されているとおり、「イギリス・ヒット・パレードで旋風を巻き起こした」云々というキャッチコピーにも明らかのような気がするんですが、もちろん黒人音楽全般に傾倒しているローリング・ストーンズの面々からすれば、既に1963年のアメリカでのブレイクを知っていて、さらに1969年のイギリスおける大ヒットを踏まえてのカバー作戦(?)という真相も!?
 
まあ、いずれにせよ、オーケストラのサンプリングまで用いたローリング・ストーンズのカバーバージョンは、メリハリの効いたサウンド作り、ボビー・ウォマック等々の黒人ソウルシンガー達のバックコーラスとの相性もバッチリの仕上がりでしたから、1986年に解散の危機を乗り越えて出されたという噂もあった久々のスタジオ録音アルバム「ダーティ・ワーク」に収録され、同時にシングルカットされての大ヒットは予定調和以上の結果オ~ライ♪♪~♪
 
 
当然ながらリアルタイムの流行だった12吋シングルのリミックスバージョンも幾つか作られていて、その凝った作業は、それなりにファン泣かせでしたが、そうなってみると、逆に注目されたのがボブ&アールのオリジナルヒットバージョンでした。
 
ところが、その頃は、これがなかなか聴く事が出来なくて、サイケおやじは必死になって中古屋を巡り歩いた記憶があるほどだったんですが、なぁ~に、前述したコレクター氏にあれやこれやとご指導をお願いしていたら、あっさりと掲載の日本盤シングルを譲っていただけたのですから、ありがたやぁ~~~♪
 
そしていよいよレコードで聴けたボブ&アールの「ハーレム・シャッフル」は、堂々と使われたオーケストラサウンドと熱が入って、それでいながら何処からしら思わせぶりなボーカルが妙に猥雑な印象という、なかなか黒人芸能歌謡曲という好ましさですよ♪♪~♪
 
しかもカセットコピーで聴いていた時にはそれほど感じなかったドラムスやパーカッションの存在感が、アナログレコード盤では微妙な歪みも心地良いほどですから、素敵です♪♪~♪
 
ところが、ここでサイケおやじの何時もの悪いムシが出たというか、果たして聴いている1969年のイギリスにおける大ヒットバージョンが、1963年にアメリカで流行った本家本元のテイクと同一なのか?
 
そ~ゆ~疑問が沸々と……。
 
これが実は未だに解消されていないのは、サイケおやじの不勉強による未練であります。
 
ということで、趣味の道は険しく、細くなるばかりと思いつつも、それが出来なくなったら人生お終いと覚悟しなければならないのでしょうか。
 
まだまだ、諦めるわけにはいきませんよねぇ~~~~。
コメント
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