OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

こんな素敵なデモ音源♪ ブートじゃ~ないって!

2016-10-03 17:30:45 | Rock
CSN dEMOS / Crosby, Stills & Nash (Atlantic / Rhino = CD)
 
 01 Marrakesh Express / Crosby, Stills & Nash (1969年1月録音)
    Graham Nash(vo,g)、David Crosby(vo)、Stephen Stills(b)
 02 Almost Cut My Hair / David Crosby (1969年9月録音)
 03 You Don't Have To Cry / Stephen Stills (1968年8月録音)
 04 Deja Vu / David Crosby (1969年9月録音)
 05 Sleep Song / Graham Nash (1969年11月17日録音)
 06 My Love Is A Gentle Thing / Stephen Stills (1968年8月録音)
 07 Be Yourself / Graham Nash (1971年2月8日録音)
 08 Music Is Love / David Crosby, Neil Young & Graham Nash (1970年8月23日録音)
    David Crosby(vo,g)、Neil Young(vo,g)、Graham Nash(vo)
 09 Singing Call / Stephen Stills (1970年4月30日録音)
 10 Long Time Gone / David Crosby & Stephen Stills (1968年6月13日録音)
    David Crosby(vo,g)、Stephen Stills(g,b,ds)
 11 Chicago / Graham Nash (1970年8月30日録音)
 12 Love The One You're With / Stephen Stills (1970年4月30日録音)
 
既に2009年に発売されていたCDなんですが、ご紹介が遅れていたのはサイケおやじの全く不覚であり、実は例によって買いっばなしで放置していたブツの中から先日、ようやく掘り出してきたというバチアタリを深く反省するしかないほど、内容は素晴らしいですっ!
 
それはロック史にその名を刻すクロスビー・スティルス&ナッシュ=CS&Nが、1968~1971年に残していたデモ音源を纏めたもので、当然ながらそこにはニール・ヤングが加わったトラックも含まれ、また後にメンバー各々の名義により発表された名曲もあるんですから、たまりません♪♪~♪
 
もちろん、ここに収録の各トラックは、ほとんどが本人のギターやピアノだけで演じられたテイクが多い中にあって、それでも一緒にやることになる他メンバーとの協調、また公式に発売された完パケのバージョンとの聴き比べも楽しいところでしょう。
 
で、収録曲のその後の内訳は、まず「Marrakesh Express」「You Don't Have To Cry」「Long Time Gone」がCS&Nのデビューアルバム「クロスビー・スティルス&ナッシュ」、「Almost Cut My Hair 」「Deja Vu」がニール・ヤングも参加したCSN&Yによる1970年発表のLP「デジャ・ヴ」に収録されていて、そこでの個性と協調のバランスは全く緊張と緩和の名演名唱だったことは言わずもがな、それがここでは尚更に作者自演による目的意識の高さが聞き取れると感じるのは不遜でしょうか。
 
しかしデイヴィッド・クロスビー自作のトラックでは、あの強烈な変則チューニングのギターを用いた不思議な和声感覚によるアブナイ雰囲気がなんとも深い声質共々、ネイキッドで発散されていますし、スティーヴン・スティルスが入ってバンドスタイルで作った「Long Time Gone」ではエキセントリック寸前の味わいがモロ出しですから、本気でシビレさせられますよ♪♪~♪
 
一方、スティーヴン・スティルスは、これまた独特に変則チューニングのギターを用いた弾き語りでも、案外と落ち着いているというか、しかし持ち前の黒っぽさが随所に表出されるのは感度良好♪♪~♪ 例えば「You Don't Have To Cry」は何かライブの現場のような雰囲気ですし、未完成な「My Love Is A Gentle Thing 」や「Singing Call 」にしても、なかなか強い印象を残すのは、凝ったギターワークに耳を奪われる所為もあるでしょう。
 
ですから、ギター1本で熱く演じられている「Love The One You're With」が、今に至るも人気が高いという秘密が解き明かされているのは高得点♪♪~♪ 思わず、例のコーラスを歌いたくなってしまいますよ♪♪~♪
 
そしてグラハム・ナッシュが、これまた味わい深く、本気でCS&Nの夜明け前という「Marrakesh Express」がこのCDのド頭に据えられているのも当然と思う他は無く、後の1971年に自らのソロアルバム「ソング・フォー・ビギナーズ」に入れる「Sleep Song」「Be Yourself」「Chicago」にしても、ここでのシンプルな歌と演奏だって何らの問題も無いと思うほどに素敵ですよ♪♪~♪
 
ちなみに「Sleep Song」はホリーズ時代に既に作られていながら、歌詞が男女間の夜の営みを強く連想させるという事でボツったという逸話も有名なところですが、ここでの作者の素直な歌とギターを聴いていると、難癖をつける事自体が生臭いんじゃ~ないでしょうかねぇ~~。
 
サイケおやじとしては、メロディ展開そのものが好きな曲です。
 
さて、実はサイケおやじがこのCDの中で一番気になっていたのは、CN&Yで演じられ、デイヴィッド・クロスビーの最初のソロアルバムのオープニングを飾っていた「Music Is Love」でして、静謐な雰囲気も強かった件のスタジオバージョンよりも、ここでは粗野なフィーリングからゴスペルっぽいムードが滲んだりして、輪唱形式の曲構成やギターワークの面白さもストレートに制作過程を伝えてくれていますので大満足!!
 
いゃ~、こ~ゆ~デモ音源の蔵出しは、なかなか演じている本人達の素顔が出てしまうので、公開される事も少なく、それゆえにブートの世界の楽しみだったわけですが、流石に公認されての正式盤ともなれば、的確なリマスター作業による音質の良さは特筆物です。
 
本当にギターの音色や弦の軋み具合等々が生々しく、また現場での会話とか意思の疎通やすれちがいなんかも、面白く(?)聴けると思います。
 
ということで、全篇42分弱ほどの収録時間ではありますが、それにしてもアッという間に聴き終えてしまう次の瞬間には、再びリピートさせられてしまうのは必然の喜びであります。
 
あぁ~、もっともっと、このような発掘音源が望まれるミュージシャンは数知れず、どうかCS&Nの英断(?)に続いて欲しいものですねぇ~~~。
コメント
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