OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

中高ソウルに腰が浮く♪

2015-11-19 09:22:59 | Soul

愛がすべて / The Stylistics (Avco / 日本ビクター)

先日、本当に久しぶりにディスコなぁ~んていう場所に連れて行かれました。

もちろん、そこは「クラブ」じゃ~なくて、「ディスコ」ですから、重低音効きまくりの音響装置でレコードを鳴らし、客はひたすらダンス&チークということは、つまりは往年の若者を対象にした営業方針の店なんですねぇ~~♪

そしてプレイされているソースは1970年代のクラシック物ですから、思わず腰が浮いてしまったのがサイケおやじの本性でありました。

しかし、リアルタイムのサイケおやじは決して、そ~ゆ~場所が好きではありませんでしたよ。

それが今になって、我知らず(?)高揚感に包まれてしまったのは言わずもがな、「OLD WAVE」な体質に他ならないわけですよ、と苦笑です。

で、本日掲載のシングル盤A面曲「愛がすべて / Can't Give You Anything (But My Love)」も、その頃のディスコでは文字どおりのヘビロテアイテムで、演じているスタイリスティックスにしても、大きなヒットのひとつにしていたのが1975年でした。

ただし、その彼等にしても本国アメリカでは些か人気に翳りが見えていた時期ということで、この「愛がすべて / Can't Give You Anything (But My Love)」はイギリスや日本で殊更の大ウケは、逆に世界的なディスコブームを証明するものかもしれません。

説明不要かもしれませんが、それはスタイリスティックスが本格的なデビューから大ブレイクに至ったキャリアが、ちょうど1970年代前半の黒人大衆音楽をリードした所謂フィラデルフィアサウンド=フィリーソウルを象徴したグルーブのひとつとしてプロデューサーのトム・ベルから寵愛され、特に1971年末の「You're Everything 」、続く「Betcha By Golly, Wow」、さらには「Rockin' Roll Baby」や「誓い / You Make Me Feel Brand New」等々、後に多くのカバーヒットまでも作られた名唱を1974年頃までに出していたからで、当然ながら秀逸なアルバムも残していたのですが……。

おそらくはマンネリ回避という事だったのか、あるいはなんからのトラブル故の所為でしょうか、1974年に入るとプロデュースをヴァン・マッコイが担当する事になり、当然ながら音楽スタイルもフィリーからニューヨークっぽい感じになった事は、それまでのファンにしても賛否両論だったはずです。

なにしろ主にリードを歌っているラッセル・トンプキンス Jr. のハイトーン&ファルセットのボーカルは、フィリーソウルに特有の洒落たジャズフィーリングや時には白人っぽいソフトタッチの曲メロにはジャストミートの味わいがあり、加えてジェームス・スミス、アリオン・ラブ、ハーブ・マレル、ジェームス・ダンが織りなすハーモニー&コーラスとの絶妙のコラボレーションこそが、多くのリスナーを虜にしたスタイリスティックスの個性でありましたからねぇ~~~。

中でも前述した「誓い / You Make Me Feel Brand New」は、今日でも耳にする事の多いソウルスタンダードの名品として、極言すれば、それだけでスタイリスティックスは不滅という定説もあるほどです。

しかし、サイケおやじは、この「愛がすべて / Can't Give You Anything (But My Love)」が決して嫌いではなく、むしろ大好き♪♪~♪

なにしろハナからケツまで、ゴージャスなオーケストラサウンドに彩られ、華やかなソウルビートに心地良く乗っかって歌いまくるスタイリスティックスだって、絶対の本領を発揮していると思うんですよ。

もちろん、サイケおやじには基本的にヴァン・マッコイが好きだという本音があるにしろ、掲載ジャケ写に記された「ハッスル」物とするウリ以上の大衆的な楽しさが、同時に刹那の愉悦!?

そのあたりは、どうにも上手く文章表現出来ませんが、そんなサイケおやじの稚拙な思いは、ぜひとも皆様にもスタイリスティックスの「愛がすべて / Can't Give You Anything (But My Love)」を楽しんでいただきたく願う気持ちゆえの事ですので、よろしくです。

また、これ以降のスタイリスティックスは本格的なディスコブームの波の中で何時しかフェードアウトした感もありますが、なかなか世界的な巡業ライブも人気が高く、それが懐メログループとしての存在価値に転化されたとしても、リアルな全盛期に残した名曲名唱は忘れられるものではないでしょう。

実際、彼等のベスト盤CDとかを車の中で鳴らし、もしも同乗者が同世代の素敵な女性だったりしたら、何かしらの思惑も誘発されるかもしれませんよ。

そんな秘密の花園みたいな楽しみも、1970年代ソウルの魅力かもしれません。

最後になりましたが、冒頭に述べたとおり、昔っから流行よりは中高年を対象にした遊び場は沢山あったわけですから、何れは老人施設の体操の時間とかにも、こ~ゆ~ディスコ物が使われるような気がしています。

いや、もはや実現しているかもねぇ~~♪

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする