OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

良くも悪くもジャックスは…

2014-06-11 13:15:43 | 日本のロック

からっぽの世界 c/w 時計をとめて / ジャックス (日本コロムビア)

サイケおやじが最も苦手とする日本のグループのひとつが、本日の主役たるジャックスです。

だって、暗いんだもんねぇ~~、ネクラとか、そんなの超越した個性の極北が、ど~してもサイケおやじの感性に合わないんですよ……。

ところが、ここがサイケおやじの節操の無さの表れなんですが、ど~しても認めざるを得ないという、とても好きな楽曲も確かにあるんですよ。

それが掲載盤B面に収録された「時計をとめて」でありまして、学生時代に知り合った狂的なジャックスマニアから仕込まれた、因縁の名曲という他はありません。

とにかく「泣ける歌」ってのは、こ~ゆぅ~もんですよ♪♪~♪

なぁ~んて結論を述べれば、それまでなんですが、あえてジャックスについてサイケおやじの知るところを簡単にご紹介すると、メンバーは大名曲「サルビアの花」を後に書く早川義夫(vo,g)、後年はアレンジャーとしても活躍する木田高介(ds,fl)、水橋春夫(g)、谷野ひとし(b) の4人組で、昭和42(1967)年頃から様々なコンテストやイベントで話題を集め、注目されていた存在でした。

もちろん当時はGSブームの真っ只中でしたから、今日では「日本語のロック」の先駆けと言われるジャックスにしても、その頃はフォークグループ扱いでしたし、決してメジャーな大ヒットを出していたわけでもありません。

しかしラジオの深夜放送ではジャックスの歌が流れる事も自然でしたし、所謂「アングラ」というジャンルで括れば、ジャックスの人気はそれなりに高かったと思います。

ただし、既に述べたとおり、ほとんどがオリジナルという楽曲が、どうにもサイケおやじには馴染めない、どん底までの暗さがあった事も確かで、例えば早川義夫の作詞作曲によるA面曲「からっぽの世界」は、聴いて納得するしかないほどの……。

ちなみに、だからと言って、サイケおやじは楽曲そのものや早川義夫を完全否定するわけではありません。

この「からっぽの世界」にしても、昭和47(1972)年には小林啓子の素晴らしいバージョンが作られ、そこでのロックフィーリングはジャックスの潜在的な魅力を時間を超えて引き出したものと思うばかりですからっ!

その諸々については追々に拙プログでもご紹介の所存ですし、結局、サイケおやじがジャックスに馴染めないのは、そんなこんなの思い込みが強い所為ですから、リアルタイムではレコードは1枚も買った事がありません。

こうして時が流れました。

そして冒頭に述べたとおり、学生時代に邂逅した「時計をとめて」は先入観念に強くあったジャックスの「らしさ」とは似て非なる、なんともサイケおやじの琴線に触れ、涙腺を緩ませてしまう名曲だったんですねぇ~~~♪

水橋春夫の作詞作曲は、なんともせつない最高のラブソングですよ♪♪~♪

あぁ、こういう歌があるからこそ、雑食性と汎用性に優れた日本の大衆音楽は素晴らしいわけです。

ちなみに掲載の私有盤は件のジャックスマニアが布教(?)用にストックしていたブツなんでしょうか、気前良く、ポンッとサイケおやじにプレゼントしてくれた昭和43(1968)年頃の再発盤なんですが、妙に新しいところから妄想推察して、もしかしたら勝手に作られたブート疑惑も!?

そんな事が昭和50年代には、局地的とはいえ、実際の話としてあったんですよ。

閑話休題。

ということで、「時計をとめて」は本当に胸キュンの歌なんで、ぜひとも聴いてみて下さいませ。

当然ながらカバーされる機会も多く、中でもカルメン・マキのバージョンは素晴らしすぎて、涙を抑えきれません。

サイケおやじは不明を恥じ入るばかりでございます。

コメント (11)
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