OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

桂木文のせつなさは…

2014-06-23 14:50:51 | 歌謡曲

短篇小説 / 桂木文 (ワーナーパイオニア)

さてさて、東京都議会における女性議員への蔑視的ヤジが世界的にも報道される事態となり、いやはやなんとも、情けない話と思うばかりですが、例えなんであろうとも、殊更女性としての尊厳を貶めるような言動は時と場所を選ぶ必要性がある、なぁ~んて常識は、サイケおやじにも幾分はあるわけですよ。

で、そんなこんなから、思い出してしまったのが桂木文(かつらぎあや)……。

今でも、彼女を思うと、せつない気分に陥ってしまうのはサイケおやじばかりでは無いでしょう。

それは落語家の林家しん平との昭和60(1985)年の電撃結婚から、アッという間の離婚が発表され、しかもその記者会見の席上で、彼女に対する精神と肉体の性的欠陥を露骨に指摘暴露する発言が林家一門側からなされ、桂木文は、ただただ泣いているだけという、いくら芸能活動の一環とはいえ、あそこまで酷いやり方は、もしも現代であれば、忽ちネットを含む各方面で林家一門は社会的な制裁を受けても不思議ではない状況でありました。

詳しい事は今回、ここまでと致しますが、興味の抱かれた皆様であれば、そんな事態はネットでいくらでも知る事が出来るはずで、それほど苦しい立場に追い込まれた桂木文は、テレビドラマ「ムー一族(TBS)」で郷ひろみの恋人役(?)としてラッキーなデビューを果たした美少女アイドルというイメージが無残に崩れ……。

サイケおやじにとっては、件のデビュー当時から感じていた、どこかしら儚げな印象が、そのまんま現実になったような気もしていますが、そこで本日ご紹介するのは、昭和53(1978)年に発売された桂木文の歌手デビュー曲「短編小説」でありまして、彼女が聞かせてくれるこの歌も、なかなか儚げな魅力に胸キュン♪♪~♪

ご存じのとおり、「短編小説」はシンガーソングライターのさだまさしが作詞作曲した事から、例によって秘めやかな恋情の穏やかな歌謡フォークではありますが、なによりも桂木文の「ささやき歌唱」があってこその完成度は抜群で、しかも全然ジャズっぽく無いところが高得点なんですよ♪♪~♪

ちなみに、さださましがアイドルに提供した楽曲では、山口百恵の「秋桜」と双璧の傑作と、サイケおやじは強く思っています。

しかも前述した離婚記者会見があって以降、失礼ながら急速に輝きが失せてしまった桂木文を思う時、この「短編小説」が、ますます魅力を強くしていると感じるのは、サイケおやじの思い込みでしょうか……。

もともとが「短編小説」は、せつない歌です。

それでも桂木文が最初にレコーディングした時、ここまで相反的に魅力を増大させるなぁ~んて事は、全く意想外であったはずで、まあ、それもサイケおやじの独断と偏見でありますが、個人的には非常に愛おしい名曲名唱というわけです。

ということで、ジャケ写の涼しげなイメージも眩しかった桂木文♪♪~♪

だからこそ、あれこれ悪い噂を聞くのは辛いですし、そっとしておきたいのが彼女への一方的な印象です。

そして、だからこそ、サイケおやじはレコードの中で「短編小説」を歌ってくれる桂木文を大切にしているのでした。

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