OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

旅は花飾りの帽子

2013-04-27 14:59:50 | 歌謡曲

旅立ちたい / 香織マチコ (キャニオン)

さてさて、国民待望(?)の連休スタートとあって、各々交通機関は旅人で溢れているわけですが、思えばそんな風潮が強くなったのは昭和40年代後半、特に国鉄=現JRが始めた「ディスカバー・ジャパン」のキャンペーンが成功してからかもしれません。

なにしろそれと連動したかのような女性ファッション誌、中でも「アン・アン」と「ノンノ」が若い女性の個人主義的旅行を強く推奨していた事は、所謂「アンノン族」の大発生という、今もそれは連綿と続く社会現象でしたからねぇ~~。

良し悪しは別にして、旅に出る事がひとつのファッションであり、そこでの様々な巡り合いが人生の喜怒哀楽と思い出作りになるという真実は、確かにあると思います。

そこで本日の1枚は、まさにそうしたブームに当て込んだのでしょうか、そのものズバリの曲タイトル「旅立ちたい」、そしてモロにアンノン族系のイメージで作られたジャケ写が妙にせつないシングル盤です。

歌っている香織マチコについての素性や芸歴は、何も知らないサイケおやじなんですが、皆様ご推察のとおり、これは発売された昭和48(1973)年に歌謡ポップスのトップアイドルであった天地真理の路線を狙っていたことがミエミエでしょう。

そして実際、制作スタッフがリアルタイムの天地真理へ楽曲を提供する事も多かった作詞:山上路夫、作曲:森田公一、編曲:馬飼野俊一という黄金のトリオなんですから、まさに如何にものホノボノ系ポップス歌謡はお約束♪♪~♪

しかも香織マチコの歌声には清涼感と素直な節回しが強くありますから、ヒットしなかったのが、今は不思議と思うばかりなんですよっ!

尤も当時はアイドル系、あるいは正統派歌謡曲のジャンルでも、毎月にデビューする新人が夥しく、しかも似たようなイメージで売られるバブリーな過当競争が当たり前でしたからねぇ。

その中できっちり売れていくには、相当の個性と頑張り、「運」と「根回し」が必要だった事は言うまでもないと思います。

ただし逆に言えば、それだけ後々にも生き続ける所謂「幻の名盤」というブツも多数作られていたわけですが、この香織マチコのシングル盤がそれに該当するか?

と言われれば、ちょいと微妙な十人十色の好き嫌いでしょうか。

それでもジャケ写に登場している彼女の特に「つばの広い帽子+花飾り」やヘアメイクのアンノン族フィーリングには、サイケおやじも若き日のあの頃を思い出される衝動が♪♪~♪

あぁ~、こういう綺麗なお姉さまと一緒に旅立ちたいなぁ~~♪

そんな叶わぬ夢を抱いていたのが、本音でありました。

ということで、もちろんこのシングル盤も後年に中古でゲットしたものですが、ジャケ写イメージの胸キュン性感度の高さ、また例によって見つめている彼女の瞳に魅せられた事を書き加えておきます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする