本日も、なかなかジャズモードに入れません。
こういう時は、シンプルなものを聴きましょう。
ということで、これを――
■Alone At Montreux / Ray Bryant (Atlantic)
A-1 Gotta Travel On
A-2 Blues #3 / Willow Weep For Me
A-3 Cubano Chant
A-4 Rockin' Chair
A-5 After Hours
B-1 Slow Freight
B-2 Greensleeves
B-3 Little Suzie
B-4 Until It's Time For You To Go
B-5 Blues #2
B-6 Liebestraum Boogie
ハードバップの名ピアニストのひとり、レイ・ブライアントが1972年のモントルージャズ祭で演じたソロピアノのライブ盤です。
良く知られているように、この時は当初、オスカー・ピーターソン(p) の出演が予定されていたのですが、ドタキャンで急遽、レイ・ブライアントの登場になったそうです。
もちろんオスカー・ピーターソンは歴史に残る超絶技巧の持ち主ですし、その想像力=アドリブ能力も天下一品ですから、レイ・ブライアントも気合が入っていると思いきや、全く気負いが感じられない、自然体のグルーヴが心地良いかぎりです。
ここでの演奏スタイルは、演目からもご推察のとおり、ブルースやブギ、ゴスペルを主体に、ほんのちょっぴりのビバップ味を付けただけのものですが、これが、素晴らしい♪
どの曲がどうのこうの、と言う前に聴いて納得の演奏集です。
実際、やっている事はほとんど同じ手ばかりなんですが、不思議と吸いつけられてしまうのです♪ そして聴いている内に、見事にジャズモードに取り込まれていくという魔法のようなアルバムです。
ちなみにジャズ喫茶では1970年代前半の人気盤で、メチャフリーとかコルトレーンもどき、あるいは電化されすぎ演奏の次に鳴り出すと、ホッと場が和む空気に満たされたものでした。
ズバリ、シンプルで良いです♪