松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

西内まりやの、美しい涙。

2015-11-24 12:51:27 | 日記・エッセイ・コラム

 鶴瓶の家族に乾杯の後編を見ました。瀬戸内海の忽那諸島の中の小さな島です。人口200人。鶴瓶はなかなか島民に会えません。家々の間を抜けて、畑を歩き、行き止まりでようやくお父さんに会えました。一方、西内まりやは前編から姉妹のように仲良くなった1才年下の女性と中学校へ行きます。

 放課後の中学校は意外と冷たい学校でした。女性校長が出て来て取材NOと言われます。教育現場は開かれた場のはずなのに、何だあの態度は。見られたくないものが、あるのか。こんな島にも、いじめがあるのか。疑ってしまいます。

 すごすご帰ろうとすると、「西内まりやだ、握手して下さい」と職員が声を掛けます。そこで陸上部が残っていることが分かり、グラウンドでの取材OKとなります。これから1kmのランニングをやる、というので顧問が西内に気合を掛けてくれと頼みます。西内まりやはバドミントンでかなりの成績を収めたスポーツマンでもあり、よしっと言って自分が部長をやっていた時のやり方で、みんなで声を出します。「〇〇中 ファイト、おー、ファイ、おー、ファイ」生徒が走り出すと、黙って見ていられなくなった彼女。イヤリングなんか、してられないわ、と外して駆け出します。後方の生徒を励ますためです。グラウンドを縦横無尽に駆け回ります。カメラマンがついて行けません。

 両親の育て方が良く分かるシーンでした。色んなことにチャレンジした事が、良く分かりました。モデルにスポーツに歌に芝居。かぶき者慶次では、なぎなたで稽古する姿と、困ったような表情が印象に残ります。

 フェリーに乗って帰るシーン。生徒を始め島民が集まり、別れを惜しみます。馴れ馴れしく、メシをおねだりした家の娘と「また合おうね」と手を取りあって最後の別れ。見送りの皆さんにもお礼を言って船に向かいます。すると「いつでも帰っておいで」と娘のお父さんの声が。船で出航する場面というのは、結構間が持たないものですが、この場合は違いました。西内まりやの頬を伝う涙が美しいです。次々お互い声を掛けながら、届く範囲でエールを交換します。「西内まりやー ファイト、おー、ファイ、おー」教えた通りのエールが生徒から返ってきます。

 西内まりや。多芸多才な、物怖じしない、奔放な、いい子です。中でも役者の道は、彼女の可能性を広げるような気がします。

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