松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

近代化遺産「藤倉水源地」

2015-10-03 16:22:28 | 日記・エッセイ・コラム

 秋田市に上水道を供給していた藤倉水源地に、先日ようやくたどり着いた。いつも標識だけは見つけて、入ってみるのだが、その先が分からない。分からないなりに、釣り堀の駐車場に止めて、おやじさんに聞いてみた。この釣り堀も、最近再開したばかりのようだ。すると、丁寧に教えてもらった他に、落ちている栗を指さして、持って行けと言う。そんな、入場料も払ってないのに、なんて親切な人なんだ。実は、もらった大きな栗が、まだ家にあるので、ご遠慮申し上げた。

 隣の敷地なんだが、入口が違う。おそろしく狭い小さな橋を渡ると、奥に駐車場が見えた。この広場が、沈殿池の跡だらしい。太平山系の山が近く、ここから300m歩かなくてはならない。駐車場には車は無かったので、オレ一人なのは確実だ。旭川のせせらぎの音で、熊が現れても分からない。心細いので、拍手をしながら時折大声を出して歩いた。

 そしたら馴染みのある赤い橋が見えてきた。なあんだ、これがそうだったのか。

 道路から見るのとは違う光景が見えてきた。赤さびが付いて、レンガ作りのようにも見える。

 築堤本体は重力式コンクリートダムで、石のブロックが貼りつけてあるらしい。近代化遺産で、国の重要文化財に指定された建造物はこれが最初だそうだ。

 ほっとして築堤を降りて来ると、カップルが一組歩いてくる。女性の方が挨拶してきた。

 あらー、一緒に来れば安心だったのに、それとも邪魔だったろうか。あれこれ考えながら進むと、さらに次のカップルが来た。こっちが若そうだ。

 車が3台になった。おや、オレと同じ車種の車がある。しかも色まで一緒だ。この色の車はあまり見ない。それもあって、挨拶したのかな、と考えた。福島のナンバーだった。

 してみると、ここは隠れたスポットかも知れない。カップルには是非、お勧めしたい。知識をひけらかすもよし、せせらぎに紛れて愛をささやくもよし。

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