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北米project 5 ~How do you like Canada? その5【2016/6/15~22】

2021-11-17 07:03:28 | 海外旅行記
2016年6月16日(木) 10時51分
オンタリオ州マウントホープ カナダ軍用機歴史博物館
ハミルトンのバス停からバスに乗って30分くらい、カナダ軍用機歴史博物館 (Canadian Warplane Heritage Museum) へ来ました。今回1箇所目の博物館です。
名前通りカナダの軍用機に関した博物館で、当然実機も展示されています。ここは空港に隣接した立地で、実機が展示してあるところも格納庫の中にあります。格納庫型の航空博物館は何というか実機展示が信頼できるという感じがします。


博物館の入り口には、戦闘機の串刺しが。いわゆるゲートガードという入り口に静態展示された飛行機があります。
ご覧の通り、CF-104Dスターファイターです。CF-104の複座型ですね。CF-104は、自国メーカーのカナディアで生産されていましたが、複座型に関しては全て本家ロッキード製だったはずです。


串刺し飛行機って機体が垂直に立っているので、通常の地上展示とは違う角度から機体を見ることが出来て、結構いいんですよ。
ほぼ真上から見る構図なんてのはそんなにないでしょう。面積の小さい主翼なんだなってのが改めて分かります。主翼面積が小さくてなおかつ厚みも薄いので、これで飛べるもんなんだね、っていう。


エンジンに翼とコックピットだけ付けたような感じです。



小さくて薄い主翼なので揚力を生むにはチョッパヤで飛ぶ必要があります。運動性もあんまりないはず。なので、F-104というのは高速直線番長な飛行機です。低空飛行して核爆撃するようなやつじゃないと思うよ。
で、そういう特性なので低速飛行になる離着陸時は揚力を失わないように主翼後縁のフラップに加えて前縁にもフラップを設けています。主翼面積の半分くらいは動翼になっているんですねぇ。


さて館内に入ろうかと思うと、路肩にスクールバスが3台停まっていました。おっとこれは学校が遠足にでも来ているのかな?子供がたくさんいるということで、見学順路が被らないようにしなければ。
ちなみに車種は、IC Bus CE Seriesです。


これは探照灯。たぶんカナダ軍で使っていたやつ。1941年製で、沿岸・対空監視をしていました。80万カンデラあるんだそうな。


イギリス空軍第150飛行隊のカナダ人爆撃機搭乗員達。左からオリバー(仮名)、カーター(仮名)、ベンジャミン(仮名)、以下略。


戦間期~第二次世界大戦の年表です。あんま細かいところまで見てませぬ。


最初のカナダ人パラシュート部隊のジオラマ。


CF-105アローの写真です。カナダが開発した幻の戦闘機です。北極からやってくるソ連の爆撃機を迎撃するためにアブロカナダが開発しました。試作機5機が完成しました。しかし、開発費の高騰、政権交代による方針転換、さらにアメリカからの圧力もあって量産されること無く開発中止。機体と設計書類は完全に破壊されてしまったのです。
機体の高性能ぶりと悲劇的な末路から何かと議論が絶えず、実は予備部品で建造されていた6号機が・・・というドラマや映画が過去に作られているそうな。
CF-105はカナダ人の誇りのひとつで、カナダの航空博物館を訪ねるとどこかしらにCF-105に関する展示がありますね。


こういう双発エンジンの無尾翼デルタ翼の大型ジェット戦闘機です。





CF-105の実機はことごとく破壊されて部品単位でしか現存していませんので、こうやって縮尺模型を展示しているところが多いです。
ちなみにCF-105のプラモデルは、地元メーカーのホビークラフトから発売されています。が、ホビークラフトは倒産してしまったので今後再生産されることはないでしょう。
ホビークラフトの金型は韓国のアカデミー科学に引き取られていて、一部はアカデミーブランドで生産されていますが、CF-105やその前身のCF-100が生産されたことはないみたいです。そもそもそれらの金型を引き継いでいるのか?という疑問があります。


CF-105の風防の部品です。こんな風にCF-105の部品が各地の博物館に散逸しています。全部集めたら1機組み立てられるのではなかろうか。


格納庫の実機展示区画へ。うおー、胸が高鳴る!
3ヶ月前にアメリカの航空博物館で死ぬほど飛行機を見てきましたが、意外とここで初見だという機体もそこそこあります。カナダとアメリカの航空博物館の収蔵機体ってあまり被っていないんですね。


ボーイング727-200の機首です。詳しい説明がないのでどういう個体なのかは分からんです。カナダ軍だった機体?


脚が短い。親近感湧くね。

次回から本格的に博物館のことを書いていきます。
というところで今日はここまで。


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