日本の心・さいき

日本の文化を通じて、世界平和を実現させましょう。

一挙両得

2007-09-02 07:47:39 | Weblog
私の母は、大正10年生まれで、満86歳。めっきり元気がなくなっている。電話を掛けると、本人自身が、もうやっと生きてるなどと言う。少し認知症の気があるので心配になってしばしば電話しているのだが、話す分には普段と何ら変わらない感じに思えるが、実際に会って家で話すと、同じ事を何度も聞き、同じ事を何度も言う。昔と違って、いろいろな事に関心を持たなくなっている。数年前までは、精力的に料理に凝っていたのだが、今はその面影が全くなくなっている。
 母を元気にする方法を考えた。それは、母が最も関心のあったことを話題にすることだ。それは、料理。それで、電話ごしに、いろんな野菜の美味しい食べ方を教わっている。何度も言ってくれるので、こちらにとっては、実に好都合。それに、後日又同じことを聞いても、母は初めて話す感じで言ってくれる。
 料理に関しては、母は、かなりのプライドを持っている。東京の「虎屋のヨウカン」が美味しいからと買ってきてあげると、このくらい自分にも出来ると言って、挑戦する感じで作っていた。和洋共に作り、「ケ一キ」や「ごまどうふ」など、とても美味しい。佐伯のふるさと祭りでは、「かりんとう」や「ふりかけ」などを作って、売りに出していた。自分なりのオリジナルなものまでも作り、アロエを使った便秘薬(名前もサラサラデ一ルと本人が名付けて)まで作っていた。又、結婚前に教わりに来た娘さんも多く、ある料理のコンテストでは、賞までもらっている。本人、酢や塩の使い方がポイントだと言い、ばら寿司が一番難しいが一番得意だと言う。
 料理のことを尋ねると、目を輝かして、人が変わった様になって元気に話し出す。これだ。私にとっても母にとっても、これは一挙両得だ。
 お年寄りは、やはり、役に立ってもらわないといけないと思う。やっかい払いにしてしまっては、又、介護をしてやってばかりでは、益々落ち込んでしまうと思う。
 母がまだ元気な内に、私の料理の腕を次第にグレ一ドアップして行こうと思っている。

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