Jアラートで避難を呼びかけられても、すでにその時に危険を避ける方法があるとは思えない。
だからこそ絶対に許すことはできない。
北朝鮮に対する抗議の表明は、「核抑止力による平和の維持」の考え方と決別し、核兵器禁止条約に示された核兵器廃絶への明確な意思と一体のものであってこそ、説得力を持つものではないか。
以下は、平和首長会議の抗議声明。
朝鮮民主義人共和国
国務 委員会長 金正恩 様
抗 議 文
本日、貴国が6回目となる核実験を強行したとの報に接した。自制を求める国際社会の声に耳を傾けず、弾道ミサイルの発射を繰り返し、昨年9月に引き続き核実験を強行した貴国の行動は、各国の安全保障を脅かすだけでなく、核抑止に依存する風潮を増長させ、世界をより危険な状況に陥れるものである。
また、今年7月、核兵器禁止条約が 国連加盟の6割を超える122か国の賛成により採択され 、多くの国が核兵器廃絶に向かう明確な決意表明を示す中で強行されたことは、こうした国際社会の「核兵器のない世界」の実現に向けた懸命な努力を無にするもので到底許すことはできない。
貴国の行動は、被爆者の 辛く悲しい経験に基づく平和への切なる願いを踏みにじる許し難い暴挙であり、激しい憤りを覚える。被爆地ヒロシマ及び世界の
7,400を超える都市が加盟する平和首長会議を代表して重ねて厳重に抗議する。
貴国には、全ての核兵器と核計画を即刻放棄し、国際社会との対話と協調による外交努力を誠実に行うよう改めて強く要請する。
平成29年(201 7年) 9月3日
平和首長会議 広島市長 松井 一實