こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

子どもが「育つ権利」

2014-06-29 23:31:26 | 保育・子育て
6月議会の一般質問で、「ゼロ歳から就学前までの教育」「保育所、幼稚園、子ども園で過ごす全ての時間が教育」と言った私の質問と市の答弁について「ゼロ歳の赤ちゃんに教育するの?」という疑問の声が寄せられました。

「教育」と言う言葉に、学校の教室で机の前にいる子どもたちをイメージすれば、確かに「???」・・・なのだと思います。

私は質問の中で、「教育」を「発達保障」という言葉に置き換えました。

今、配布中の「こんにちは ただち恵子です №818」の裏面に、私の思いを書いてみました。転載しておきます。


よろしかったら読んでください。
ちょっと長いですが、これでも言葉が足りないようにも思います。
B4一枚に納めるのには、苦労しました。


どうなる?泉大津の幼稚園・保育所・子ども園


ゼロ歳からの教育?!

今回の質問で「ゼロ歳児から、幼稚園・保育所・認定子ども園のなかにおいて過ごす時間が全て等しく就学前教育と考えています。」という答弁を聴き、大変心強く思いました。けれど傍聴してくださった方からは「ゼロ歳のあかちゃんに教育って?」という疑問が寄せられました。そこで泉大津の「就学前教育」について、あらためて考えてみました。


泉大津版「幼保一体化」に何を期待するか?

今年度の、くすのき認定子ども園開設に続き、来年度は上条保育所と上條幼稚園がひとつになって、(仮称)かみじょう認定子ども園となります。さらに、具体的な計画は示されていませんが、「幼保一体化による子ども園を増やしていく」基本方針が明らかにされています。
私が「認定子ども園」に期待するのは次の3つです。
第1に保育所待機児童の解消。
特に小津中学校区は、公立保育所が2ヶ所だけで他の校区の保育所に通わなければならない場合が多くありました。来年度の(仮称)かみじょう子ども園のオープンで待機児童の多い0歳~2歳の定数枠が広がります。将来的には他の地域でも、園児の減っている幼稚園施設も活用し、保育を必要とする子どもたちを受け入れて欲しいと思います。
第2には、家庭の子育て支援。
認定子ども園には、家庭の子育てを応援する「子育て支援センター」が必ずついています。子育ての不安や悩みが気軽に相談できる場所、「ひとりぼっちの子育て」ではなく子育て中の親子が集う「ひろば」、「何かのとき」の緊急一時保育、この6月から始まった「初めての子育てを応援するプログラム」など、「歩いて行ける場所」にあって欲しいものです。
第3に就学前教育のいっそうの充実。
泉大津の幼稚園は、他市に先駆けて2年保育を実施してきた長い歴史の上に、3歳児を受け入れ、今年度からは全園で3歳児の預かり保育も実施されています。保育所では、0歳児から就学前の子どもたちが兄弟のように育ってきました。これまで培ってきた「それぞれのよいところ」を併せて、子どもたちの豊かな育ちを保障する就学前教育を創り育てることを期待します。

どの子も、たくましく豊かに育って欲しいから・・・

 幼保一体化「認定子ども園」が子ども達の楽しい居場所であり、また親の願いにも応えるものであって欲しいと思います。しかし、全ての施設が一斉に子ども園になるのではなく、今後、幼稚園、保育所、子ども園が併存することになります。幼稚園も保育所も子ども園も、家庭や地域の子育てと連携しながら「子育ての専門職」が子どもたちを見守り育てる就学前教育の施設です。 
「ゼロ歳からの教育」とは、「早くから文字や計算を教える」ことではなく、乳幼児期にふさわしい生活と遊びの全てを通じて、子どもたちが持っている限りない可能性が将来大きく花開き、生涯にわたって「生きる力」の土台を作ることだと考えるのです。
だから「教育」と「保育」を切り離し、「3歳以上、幼稚園と子ども園の午前中4時間だけが教育」という国の「子ども・子育て新制度」の考え方には疑問を抱きました。
「子どもの権利条約」が国連で採択され、国際条約として発効してから25年。日本が批准してから20年になります。「条約」は、「子どもの最善の利益」の実現をめざし、「子どもの権利」として「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」を4つの柱としました。なかでも「育つ権利(教育を受け、休んだり遊んだりできること、考えや信じることの自由が守られ、自分らしく育つことができることなど)は、「子どもならでは」の権利ではないでしょうか。それは幼稚園、保育所、子ども園など、施設の違いに関わらず、全ての子どもたちに保障されなければならないものです。

泉大津の「子ども・子育て事業計画」策定中

来年度から始まる「子ども・子育て新制度」で、幼稚園や保育所はどうなるのか?
不安を抱いておられる保護者の皆さんも多いことと思います。
国の法律で制度の枠組みが決められても、それぞれの自治体の事情に合わせた「事業計画」(来年度からの5カ年計画)は市町村ごとに作られます。近隣の他市では、園児の減った幼稚園が統廃合され公立幼稚園は広い市域に数園しかない市や、公立保育園が1ヶ所しかない市もあります。公立幼稚園や保育所は民間福祉法人の保育所などと協力し、たくさんの子どもたちを育ててきた市民の大切な財産です。
「泉大津の子どもたちを育て、子育てを応援するシステムをどうするのか。」・・・子育て真っ最中のお父さん、お母さんはもちろん、「子育ては卒業」された先輩の皆さんも、「まだこれから」の若い皆さんも、どうぞ一緒に考えてください。
コメント (2)
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