こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

「ハングルへの旅」

2013-11-25 22:10:38 | 読書
8月にソウルの「戦争と女性の人権博物館」を訪ねたときのことを書いた私のブログを引用し、「名前だけは素晴らしい」とご自分のブログに書かれた方があった。ご自身が博物館を訪ねられたのかどうかは不明。

最後に「わざわざソウルに行かれたようだが、歴史や韓国人の国民性についてもう少し勉強された方がいいのではないか」と書かれていた。

「歴史」についての勉強はまだまだだと思っている。
ご忠告に関わらず、これからも勉強していきたいと思っている。
「自分の国」について、「今、自分が生きている時代」についてもっとよく知るためにも。

本書の中に繰り返し使われる「隣国」「隣国語」という表現がある。
まさに「隣の国」なのだ。
冒頭のブログ主の方は、この「お隣の国」がお嫌いのようだ。

私にとって韓国はかつては「近くて遠い国」だった。
娘がその国で暮らし、その国で母になり、何度も訪ねることとなった。

そんな私にとって「ハングルを学び始めて10年」の時に著者が世に出してくれた本書はとても魅力ある「手引書」だ。

日本の諺(ことわざ)に近い「俗談」、「暮らしの中の面白い表現」は本当におもしろい。

本書のなかで私が特に気に入った一節を以下に引用。

工夫 コォンブ(勉強)
勉強という漢字語はなく、それにあたるものが「工夫」。この言葉に初めて出会った時、実に新鮮だった。何を学ぶにも自分なりの工夫をこらさなければ我がものにならないではないか。勉強という言葉は・・・強いて努める、強いられるとも取れ、楽しさが乏しい。学ぶとは自分なりに工夫することだという能動性には味があり、いたく気に入ってしまった。発音を間違えると昆布になる。kong-buと鼻に抜ける。



著者;茨木のり子(詩人 1926年生まれ 2006年逝去)
発行所;朝日新聞出版 


コメント (2)
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