7月の久し振りの沢がとても楽しくて気持ち良かった。あまりに暑さが厳しいので、少しは涼しいだろう標高の高い場所に行きたい気持ちが高まっていた。そしてどうせなら沢を登ってどこかの山頂に立ちたいなとそんな気持ちになっていた。そこで思い浮かんだのが、釜ノ沢東俣から甲武信ヶ岳へ登るコースだった。
沢という特殊で本格的に思われる山登りの方法に興味を持ったきっかけの沢だった。紅葉のこの沢を遡る映像をたまたま何かの番組で観たのは、もうだいぶ昔のことだ。そのとき見た繊細できれいな風景、それから楽しそうな雰囲気にいつか自分もこんなことができたらいいなと思った。
ただ、悲しいことに僕にはまともな沢登りの経験がほとんどない。学生の頃に、探検部の友人に連れて行ってもらった某県某谷での源流釣りを加えても、沢靴ではなく軽登山靴で滝はほとんど巻きながら登った丹沢・水無川本谷~塔ノ岳、そして2回ともブログにエントリーしている葛葉谷本谷の計4回。一応初級者向きにはなっている釜ノ沢東俣~甲武信ヶ岳のコースだけれども、葛葉谷本谷のように初級者だけで行ってもまず死ぬとは思われないコースというほど初級者向けではなさそうだし、行動時間もそれなりに長い。そんなコースに果たしたひとりで行っても大丈夫だろうか?岩でも沢でもスキーでも同じなのだけれども、一番怖いのが登ったはいいけれど、降りられなくなること。登りの途中で進退窮まるような状況にならないだろうか・・・。そんなことがやはりかなり不安だった。
しかし、やはり暑さから逃れたい気持ちが強かったのか、もうとにかくどうしても行ってみたいという気持ちになってしまった。不安もあったけれど、どうしてもやばそうなときは自分の微力な知恵と経験と体力を振り絞って切り抜けようと、とりあえずこのコースにチャレンジすることを決めた。ロープなんてもちろん持っていなかったので、一応7mm×20mのロープも購入した。さて。
鎌倉を20時過ぎに出て、西沢渓谷に着いたのが23時半頃。4時過ぎに起きて、5時頃から西沢渓谷の遊歩道を歩きはじめる。そして途中から東沢への踏み跡へ。
途中道を間違えて、地図には載っていない鶏冠尾根への登山道を登って行ってしまう。標高差100mくらい登ってから、さすがにこれは登り過ぎだと思い、道を間違えてしまったことに気づく。すぐに来た道を駆け下り、今度はしっかり東沢本流に進んだ。
しかし、その後も迷いそうになること何度か。GPS、一応持って来て良かった。でも歩いているうちになんとなくコースの雰囲気をとらえることができた感じ。それからはだいぶ自信持って前へ進めるようになった。
コースミスの不安はあったけれども、幸い技術的にはそんなに難しい沢ではなかった。巻けるところは巻いて、あまり直登しなかったということもあるけれど、危険を感じる場所はほとんどなかった。千畳のナメをはじめとする有名無名な幾多の滝を楽しみながら遡ることができた。
山頂も晴れてはいたけれど、遠くの景色はかすんでいた。でも山梨方面から登るのであれば、ぜひこの沢伝いにとずっと思っていたコースで山頂まで来れて大満足!
復路は徳ちゃん新道。これが長かった。小走りを交えながら、西沢渓谷まで戻ってきた。
右側を歩こうとするも、滑ってなかなか進めない。いきなり撤退か?と焦りつつかなり濡れながらなんとか通過した。
8m魚留の滝。巻いたその上が、
千畳のナメだった。
西俣と分ける両門の滝。
単調な河原歩きを避けて、苔むしたきれいな森のなかを歩く。
森のなかに湧き出る泉。
遭難して沢の中で3週間近くひとりで過ごして助け出された男性。「最後はそこらにたくさんいる蛙を生で食べるしかないと思っていた」という言葉を思い出した。
終わりが近づくがまだまだ楽しませてくれる!
ミズシ沢との出合を右折。
一度消えた水がまた復活。なんだか安心する。
そして最後のツメをへて、甲武信山荘のポンプ小屋へ到着。
ここからは明瞭な登山道を行く。
はじめての山頂。
沢という特殊で本格的に思われる山登りの方法に興味を持ったきっかけの沢だった。紅葉のこの沢を遡る映像をたまたま何かの番組で観たのは、もうだいぶ昔のことだ。そのとき見た繊細できれいな風景、それから楽しそうな雰囲気にいつか自分もこんなことができたらいいなと思った。
ただ、悲しいことに僕にはまともな沢登りの経験がほとんどない。学生の頃に、探検部の友人に連れて行ってもらった某県某谷での源流釣りを加えても、沢靴ではなく軽登山靴で滝はほとんど巻きながら登った丹沢・水無川本谷~塔ノ岳、そして2回ともブログにエントリーしている葛葉谷本谷の計4回。一応初級者向きにはなっている釜ノ沢東俣~甲武信ヶ岳のコースだけれども、葛葉谷本谷のように初級者だけで行ってもまず死ぬとは思われないコースというほど初級者向けではなさそうだし、行動時間もそれなりに長い。そんなコースに果たしたひとりで行っても大丈夫だろうか?岩でも沢でもスキーでも同じなのだけれども、一番怖いのが登ったはいいけれど、降りられなくなること。登りの途中で進退窮まるような状況にならないだろうか・・・。そんなことがやはりかなり不安だった。
しかし、やはり暑さから逃れたい気持ちが強かったのか、もうとにかくどうしても行ってみたいという気持ちになってしまった。不安もあったけれど、どうしてもやばそうなときは自分の微力な知恵と経験と体力を振り絞って切り抜けようと、とりあえずこのコースにチャレンジすることを決めた。ロープなんてもちろん持っていなかったので、一応7mm×20mのロープも購入した。さて。
鎌倉を20時過ぎに出て、西沢渓谷に着いたのが23時半頃。4時過ぎに起きて、5時頃から西沢渓谷の遊歩道を歩きはじめる。そして途中から東沢への踏み跡へ。
途中道を間違えて、地図には載っていない鶏冠尾根への登山道を登って行ってしまう。標高差100mくらい登ってから、さすがにこれは登り過ぎだと思い、道を間違えてしまったことに気づく。すぐに来た道を駆け下り、今度はしっかり東沢本流に進んだ。
しかし、その後も迷いそうになること何度か。GPS、一応持って来て良かった。でも歩いているうちになんとなくコースの雰囲気をとらえることができた感じ。それからはだいぶ自信持って前へ進めるようになった。
コースミスの不安はあったけれども、幸い技術的にはそんなに難しい沢ではなかった。巻けるところは巻いて、あまり直登しなかったということもあるけれど、危険を感じる場所はほとんどなかった。千畳のナメをはじめとする有名無名な幾多の滝を楽しみながら遡ることができた。
山頂も晴れてはいたけれど、遠くの景色はかすんでいた。でも山梨方面から登るのであれば、ぜひこの沢伝いにとずっと思っていたコースで山頂まで来れて大満足!
復路は徳ちゃん新道。これが長かった。小走りを交えながら、西沢渓谷まで戻ってきた。
右側を歩こうとするも、滑ってなかなか進めない。いきなり撤退か?と焦りつつかなり濡れながらなんとか通過した。
8m魚留の滝。巻いたその上が、
千畳のナメだった。
西俣と分ける両門の滝。
単調な河原歩きを避けて、苔むしたきれいな森のなかを歩く。
森のなかに湧き出る泉。
遭難して沢の中で3週間近くひとりで過ごして助け出された男性。「最後はそこらにたくさんいる蛙を生で食べるしかないと思っていた」という言葉を思い出した。
終わりが近づくがまだまだ楽しませてくれる!
ミズシ沢との出合を右折。
一度消えた水がまた復活。なんだか安心する。
そして最後のツメをへて、甲武信山荘のポンプ小屋へ到着。
ここからは明瞭な登山道を行く。
はじめての山頂。