その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

夢屋工房(ひるね)

2012-07-23 12:05:10 | 夢屋工房

朝起きて、いつものイレギュラーコーヒーを飲む。
まったりと今日一日の畑仕事を考えていると、我が家の『柴犬コウ(本名:さくら)』を連れて、オッカーが『第2サティアン』にやって来た。聞けば、朝から「ク~ン、ク~ン」と鳴いて煩いのだと言う。朝の顔面ペロペロ攻撃をかわして『第2サティアン』にやってきたので、彼女は少々欲求不満なのかも知れません^^;
それでいて彼女は『夢屋国王』の姿を見つけると安心し、何事も無かったかのように『第2サティアン』の周辺を探索しているのだから、二人(一人と一匹)の関係は「ツンデレ」…まだまだ遊びたい盛りなのであります。安物のラジオからは「藤沢周平」の時代小説の朗読が流れ、裏店の草臥れた素浪人気取りの『夢屋国王』は、町娘『柴犬コウ』に振り回されるのであります。
さて、ダメ元で7月初旬に種を播いたニンジンの三畝では、ようやく本葉を展葉させ始めているのでありますが、他の場所と同じように草に負けようとしております。こんなことをやっていたら販売価格に製造原価が追いつかないと承知しながら、ニンジン畑の草むしりを始めたのであります。7月だというのに畑を吹き抜ける風は爽やかであり、ラジオから流れる地元放送局の話題は、イジメ問題であり、つまらない芸人のバカ騒ぎ…大人たちの提供する「イジメ相談窓口プログラム」は、あまり子どもたちには利用価値がないな…などと感じながら(開設している方々は真剣なのでしょうけれど)、黙々と草をむしるのであります。

先週、私がキャンプで留守にしている間、同じラジオ番組では教育評論家の「尾木ママ」が「イジメから逃げなさい。」とアドバイスしたらしいのですが、「それでは、どこに逃げれば良いのか?」という子どもらしい質問が返ってくる。大人たちは、簡単に親に相談すれば良いと考えてしまうのだが「つまらないことで親に心配を掛けたくない。」などと、子どもたちは考えている節がある。学校の先生が信じられない。相談すべき友達も居ない。親には心配を掛けたくない…確かに逃げる場所などどこにも無いように思えてしまうのであります。
私とて、余り偉そうなことは言えません。子どもたちが登校拒否する時は、何らかのSOS信号を出しているはずなのであるけれども、仕事の忙しさを理由に子どもと向き合って来たことなど無かったのではないか。半ば強引に口を開かせようとすると、彼女たちは、頑なに口を閉ざしてしまい、私はイライラを募らせる…そんな日々であったではないか。「父ちゃんだけは、君たちの味方だ!」などと言ってみても、大人が一旦、子ども目線に戻り、原因を咀嚼して子ども仕様の解決策を考える余裕など無いのでありまして、回答はあくまで大人目線なのであります。学校にさえ行っていれば安心だという安易な大人の解決法を探っていたのではないだろうか…?
学校は、子どもたちにとって決して安全な隠れ家にはなっていないし、安易な怠け心を助長する訳にもいかない。『夢屋国王』も子育て中には、それなりに悩んで来たではないか…そう自分を納得させながらラジオに耳を傾けるのであります。
黙々と草をむしること3時間…弱々しいニンジンの芽を護るために、勢いの良い雑草の芽を摘み取っている。知らず知らずの内に、自分にとって有用な物と不要な物を選別している訳でありますが、先にも書いたように、手を出し過ぎれば生産原価が販売価格を上回ってしまうのでありまして、かといって、放置すれば確実にニンジンは雑草に負けてしまう。子どもたちに降りかかる全ての障害を先回りして排除する訳にはいかないのであります。ある一定の大きさになれば、草にも負けない強さを身に付けることでしょう。その頃合を知ることが重要なのかも知れません。
『夢屋国王』は、脳ミソに汗をかきながら、ご褒美の缶ビールをひと缶…難しい哲学の後は、ゆっくり昼寝をさせていただきましたとさ^^;

コメント
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