知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

リーダーの役割3(事業主)

2012年12月20日 | スキルアップ
小さな飲食店を経営しているとしてください。

従業員が4名います。
あなたが事業主です。

事業主の役割は?

利益を出すこと。
これが第一です。

 自分の成長のため。お客さんのため。
 従業員の給料を払うため。
 税金を払うことにより、国や市町村のため。
こういったものは、副次的なもの。

一番は、利益を出すこと。

利益を出すことにより、
 従業員に給料が払える。
 税金が国や市に役立つ。

利益を出せるということは、
 お客さんに喜んでもらえている
ということ。

お客さんに喜んでもらえているということは、
 対価に見合ったサービスが受けられている
ということ。

そのサービス(商品)を作り上げるのが、
 事業主の役割。

そのためには、
 サービスの質を高める。
 従業員の質を高める。

これが、事業主が目指す具体的な行動。


ただ、
 ここで、従業員にも個性があります。

A君
接客が苦手。
顔が怖い。
感じが悪い。

B君
計算が苦手。

C君
几帳面すぎてコミュニケーションがうまくとれない。

D君
飲みこみが悪い。


 俺は、何で、こんな人たちばかり採用してしまったんだ!

これでは、リーダーは務まらない。

リーダーの役割は、
 オーケストラの指揮者のように、
 メンバーの特性を活かして、目的達成(お客に喜んでもらい利益を上げる)をめざす
こと。

そうすると、
 A君は接客が苦手でも、経理ができるのであれば、
 レジと経理を任せる。

 B君は計算が苦手でも、顔がよいのであれば、
 オーダーと接客を任せる。

 C君は仲間とのコミュニケーションがうまくとれなくても、
 一人でもできる清掃や広告のレイアウトなどマーケティングを任せる。

 D君は頭を使わなくてもできるポスティングや皿洗いを任せる。

すなわち、メンバーの特性を活かせる方法を計画し、実行する。

これがリーダーの役割。

時には悩みを聞き、時には励まし、メンバーがやりがいを以って働ける環境を提供する。


こういった個々の仕事をメンバーが一所懸命に行なうことで、
 チームワークが生まれる。

それにより、
 組織がうまく機能する
ようになる。


この視点を少し広げると、
 社会にもそのまま当てはまる
ということが分かると思います。

それぞれ、人は特性を持っています。
 力がある人。
 頭がよい人。
 手が器用な人。
 美的センスが優れている人。
 優しい人。
 他人の世話をするのが好きな人。
 計算が得意な人。
 話を聞くのが得意な人。
 人を説得するのが上手な人。

こういった特性を持った人が、特性を生かせる仕事につき、
 サービスの交換を行うというのが社会。

そして、市長や知事や総理大臣というのは、
 リーダーとして、
 こういった人々がサービスの交換を、
 快適に行えるようにするための環境を整備する
という役割を持っている。


ただ、
 組織が大きくなりすぎ、メンバー同士の関係も希薄になると
 必ずさぼったり、ずるをしたりする
人が出始める。

4人の営業チームだとみんな一生懸命働くが、
40人の営業部隊だと、俺ひとりくらいさぼっても、関係ないと思い、
 営業せずに喫茶店で漫画を読んでいたりする。

人数が多くなればなるほど、
 責任の所在が不明確になる
ので、
 個人のモチベーションが下がる
からです。

生活保護も同じ。
かつては、みんな貧しくて、働かざるもの食うべからずといいながら、
 みんなで働いていた
わけです。

それが、ある程度、豊かになってくると、
 自分くらい働かなくてもなんとかなる
という感じで、
 生活保護をもらい、他の人に食べさせてもらうことに対して、抵抗感が少ない人も出始めている
わけです。

そうなると、
 本来、働きたくても、いろいろな事情で働けない人のためであった生活保護(セーフティーネット)が、
 働けるが、自分がやりたい仕事がみつからないという理由で、働かない人に利用されてしまう
ようになっている。
現に、ガードマンや清掃員の仕事は、広告を出しても、なかなか人が集まらない。

さらには、
 若いころにもったいないからといって、年金をかけていなかった人
の生活の保障にあてられている。
この場合は、生活を切り詰めて、年金をかけていた人よりも、たくさんもらうことができるという、
 理不尽な結果
が生じている。



リーダーの役割は、
 指揮を取って、みんなが納得するように、環境を整備し、目的を達成する
こと。

首長の役割は、県民や市民が平穏に暮らせるようにすること。

その際に、
 不平等な結果は避けなければならない。
 
 みんなが納得しない
からです。


事業主が目的を達成できるように、メンバーの仕事配分や給料を
 メンバーが納得するように決めるように、
 総理や知事や市長は、国民や県民や市民が納得するように環境(法制度、税制度)を決める
必要があります。

まとめると、
 リーダーの役割は、目的を達成する方法(ビジョン)を語る
こと。
その目的を達成する方法を実現するため、
 メンバーの特性をいかして、巧みに指揮をする
こと。

実際に演奏をするのは、
 メンバーです。

だからこそ、メンバーは、日々、自分の演奏のスキルを磨いていかなければならない。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« リーダーの役割2(維新) | トップ | リーダーの役割4(国家) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

スキルアップ」カテゴリの最新記事