知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

格差の拡大は避けられない。

2012年12月12日 | スキルアップ
世界中で、格差の拡大が起きています。
日本に限らないわけです。

理由は、グローバル化とIT化です。

現在、世の中で仕事がどんどん減ってきている。
これが、格差拡大につながっているわけです。

どういうこと?

まず、高度成長期の日本についてみてみると、
 このころは、仕事がいっぱいありました。

 高度成長ですから。

道路や、ダム、発電所、公共施設を建てなければいけない。
 ⇒建設業者

働き手である若い世代がいっぱい。ベビーブーム。
 ⇒米を中心とした農家

商品が足りない。三種の神器、カラーテレビ、車、クーラー。
 ⇒工場労働者、セールスマン


一通り、インフラが整備された。
財政難。
⇒公共事業が減る。

少子化やパスタなど食生活の変化。
⇒コメがあまる。

家電など耐久消費財をはみんなもつようになる。
⇒売れない。デフレ。


さらに、
 労働者の人件費が上がる。
 労働法で手厚く保護される。
⇒コスト高。

⇒機械化により人員削減

その結果、
 人の手は少なくて済むようになる。


さらに、IT化。
 もっと、少なくて済むようになる。

さらに、グローバル化。
 そもそも、日本でなくてもよくなる。


その結果、
 日本に残る仕事が少なくなる。

当然、だれでもできるような仕事に対する賃金は安くなる。

高ければ、アジアに流れる(国籍と仕事の分化)。
かつては、冷戦やら、内政不安などで、海外での生産はハードルが高かった。
ところが、最近では、
 グローバル化によって、「グローバルスタンダード」が出来上がった
ので、
 国籍にこだわる必要がなくなる。

もっとも、IT化によって、
 技術の価値
が少なくなっている(だれでも機械を使いこなせれば、それなりのモノができる)。

CADが使いこなせれば、
 線引の職人技はいらない
ということ。


これによって、日本や欧米など、いままで高い給与をもらっていた人の
 人件費は下がる。


ところが、
 一方で給与が上がる人達も存在する。


このシステムは、見方を変えると、
 安いところで生産し高いところで得る
ということを可能にしているということ。

今まで高い人件費を支払っていた人からすれば、
 もっと安くできる
ということ。

売れない商品を扱っていた人からすれば、
 市場が広がる
ということ。


こういった変化は、
 良い悪い
というものではなく、
 それをうまく利用した人からすれば、良い
 それを利用できなかった人からすれば、悪い
というだけのこと。

変化自体は、コントロールできない領域なので、
 コントロールできること(変化を利用して自分が生き残る道を探す)
に集中したほうがよい。


日本は、
 内向きで過去の栄光にとらわれている
ので、
 できるだけ、変えないようにしよう
と頑張っている。

格差を是正しようと、
 金持ちから取って、そうでない人にばらまこう
としている。

ただ、
 こうした社会主義政策はうまくいかない
ことは歴史が証明しているわけです。


理由は簡単で、
 人はそういうもの
だからです。

人は
 できれば、楽して儲けたい。

国債を大量に発行して、
 将来の国民のつけで、今の生活水準を落とさないようにしよう
というのも同じこと。

今の30代以下の世代は、そのことに気が付いていて、
 国民年金の納付率は酷い有様。

いずれ、誰かが、
 ジョーカーを引く
ことになるわけです。

その誰かの犠牲のもとに、
 今の国民は、自分の支出分以上の恩恵を受けている。

豪華な市庁舎、過剰な冷暖房、家や車の短い寿命、
あらゆるものの使い捨て。
非効率な利用。

おそらく、バランスを取ろうとしても、
 うまくいかず、国家の力が弱体化し、小さな国家に移行する
はずです。
(歴史的に言うと、国王の権威が失墜し、諸侯や貴族が力を増す時代。)

その際には、大競争時代が幕を開け、
 格差がさらに進む
ことになるはずです。

その際に向けて、
 なんとか生き残れるようにスキルアップをしておく。

残念ながら、
 どんなスキルも身につけるには時間がかかる
わけです。

時間がかからないスキルは使えない。

一瞬で、というスキルは、
 一瞬で使えなくなる。

コツコツ、毎日少しずつ、スキルアップを続ける。
格差是正の政策に期待して、
 弱者にとどまる道を選ぶのではなく、
格差があっても仕方ないと受けいれて、
 自分が弱者にならない道を模索する。

 今、できることをやる。
これが、不安いっぱいの時代を乗り越えるための有意義な心構えです。
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