YS Journal アメリカからの雑感

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天然ゴム、歴史的な高値

2010-12-22 09:55:41 | 経済の話題
金とは関係ないのだが、密かに天然ゴムが、史上最高値を付けている。今年の夏前に2008年の最高値に迫った後一度落ち着いたのだが、あれよあれよと言う間に史上最高値になってしまった。

理由はいろいろあるのだが、まずは中国。現在世界の全生産量の40%を買っている。従来シンガポール市場がメインであったのだが、現在は上海市場での取引量の方が多くなっているらしい。次に、今年の夏のアジア各地の豪雨。影響で主産地タイの出荷が落ち込んでいる。そして忘れては為らないのは、投機資金の流入も有るらしい。

天然ゴムが上がると、本来は関係のない合成ゴムも連られて上がる。天然ゴムは主にタイヤの原材料なのだが、合成ゴムと混合して使われる。耐久性とか粘着性のバランスで無限の組合せがあるのだが、天然ゴムが上がると合成ゴムの比率が上がったりして、価格も上がる傾向がある。

原油価格も上がり気味なので、合成ゴムメーカーとしては絶好の値上げチャンスであろう。

最大の問題は、今後天然ゴムの供給が増えない事だ。ゴムの木は植林から採取まで7年掛かる。2005年以前の数年は天然ゴムが安くて、産地での植林が増えておらず、今後数年は供給が増える事は考えられない。よって、限られた供給を奪い合うと言う図式が続く事から現在の価格のまま、もっと高くなるという憶測もある。

非常に個人的な問題として、家内が乗っている SUV のタイヤがボチボチ交換の次期に近づている。SUV のタイヤは大きく、たっぷり天然ゴムを使ってある。

産地に、豪雨、洪水、津波、火山噴火、山火事などが起こらないように祈ってます。