YS Journal アメリカからの雑感

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Black Swan

2010-12-13 07:52:12 | 映画
スター・ウォーズ  エピソード1/ファントム・メナスのアミダラ女王を観た瞬間から、ナタリー・ポートマン (Natalie Portman) は大好きな女優です。溯って Leon とか Mars Attacks も観たのだが、映画での出会いが、幼いけど大人びた端正な顔立ちで、化粧もビッチリで謎の髪型と衣装のアミダラ女王でなければインパクトに乏しく、ここまで注目していなかったと思う。(エピソード2/エピソード3 では、残念ながら大した役回りではないので印象が薄い)

大学生(ハーバード!)やってたりして映画出演は多くないし、話題作も『Vフォー・ヴェンデッタ』(V for Vendetta)(観ていない)位しかなく、気になる女優というだけの存在になりつつあった。

"Black Swan" は彼女にとっても久しぶりの話題作である。話題作りのためかもしれないが、ライバルのバレリーナとのレズビアンの濡れ場(なんて魅惑的な響き)のシーンが過激すぎて、彼女が父親と揉めたという様なゴシップが伝わったりして、いやがうえにも勝手も盛り上がっていた。(結局、大した事無かったけど)

ストーリーは、それまでプリマドンナだったバレニーナが引退する事で、ナタリー・ポートマン扮するニーナが『白鳥の湖』の The Swan Queen に選ばれる。舞台監督から黒鳥のパートを演ずるためには幻惑的にならなくてはならないという指導を受ける。そこに失意の引退したバレリーナ、奔放なライバル、元バレリーナでニーナの事だけを心配する母親が絡み、ニーナは段々と幻覚を見るようになる。クライマックスは公演初日。幻覚の中で完璧に黒鳥になりきったニーナが素晴らしいバレエを踊りきって終わる。

サイコホラーサスペンス映画という刷り込みもあり、幻覚と陰謀が織り混ざったストーリー展開はハラハラものであった。公演途中で殺人(実は幻想)があったりするのだが、結局、誰も死なず、何の疑惑も残らず、殺人の幻想はニーナが自分を傷つけただけというオチのハーピーエンドで、思いっきり拍子抜けした。(他の観客の反応も同様)

ナタリー・ポートマンは、バレリーナの役のために随分(9キロ)減量したらしい。役作りかどうか不明だが、アミダラ女王の時の完璧なお肌ではなく、結構荒れていた。濡れ場はあったもののヌードになる訳でもなく、恐怖におののく表情ばかりで、凛とした彼女の表情が好きな私としてはイマイチ。

後味が良い分、映画としては面白くない。最近流行(?)の違った結末(最後まで幻覚か現実か分からないといった具合の)を DVD ではやるのかもしれない。

期待が高かっただけに、非常に残念。余りお勧めしない。


芸術作品と言う事なのだろう、デトロイト地区では ”WAITING FOR SUPERMAN” を観に行った Landmark Theater でしか上映されていなかった。今回も 入場料は$5と安かったのだが、ポップコーンのミディアム($6.50)とコーラのスモール($4.25)はちょっと高めで合計$10.75。(前回と全く同じコンビネーションの注文をしている)

先週金曜日がデトロイトでの封切りという事もあり、客の入りはこの冬初の本格的な雪にしては上々であった。でも半分くらいしか埋まっていなかったが。