YS Journal アメリカからの雑感

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健康保険改革法案 何で今頃

2010-02-23 12:38:15 | アメリカ政治
健康保険改革 ウルトラ C Reconciliationでは、オバマ大統領は健康保険改革法案をペロシ下院議長に任していると書きましたが、間違いだった様だ。今日になって、ホワイトハウスから、健康保険改革法案の討議が始まって以来初めて大統領案が示された。(原文はこちら

たった11ページしか無いので法案と呼べる物ではなくプロポーザルとなっている。基本的には上院案に近い案で、批判が噴出した個別州の優遇措置は取り除いてあったりするくらいで、代わり映えがしない。(いろんな増税案は入っているようだが)

今週木曜日25日に予定されているこの法案では初めての大統領主催の民主党と共和党の会合(討議ではない)を前に、超党派法案の叩き台という体裁になっている。しかし、法案を通す方法としては、上院案をベースとした Reconciliation を想定しているので、なんでわざわざ今頃、オバマ大統領が新たな提案をする必要があるのかさっぱり理解出来ない。

オバマ大統領 合同機会での健康保険に関する演説でも、どのような内容かはハッキリ打ち出しておらず、半年経ってやっと自分の提案を発表したとも言える。どうせなら、上院案のパクリではなく、思い切って Public Option (政府が運用する健康保険)や Single Payer (全健康保険の国営化)を打ち出した方が潔かったと思う。

民主党内もまとまっておらず、下院、上院それぞれで Reconciliation に必要な単純過半数が取れないという予想もあり、オバマ大統領、ホワイトハウスの行動は、唐突な上に全く持って意味不明である。

ある意味、ヤケのヤンパチ、政治的自爆行為と考えた方がしっくりする。(としても煮え切らない自爆ですが)

今週木曜日の会合で、今後の予想がつくと思われるが、一般教書演説で強調した雇用拡大の件は、一体どうなっているのだろう。