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YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

2016年大統領選、共和党候補テレビ討論会

2015-08-07 23:49:59 | アメリカ政治
共和党の予備選まで一年、大統領選までは一年以上あるのだが、共和党は立候補者が現時点で17人。潰し合いになる予想も多いが、昨日の第一回テレビ討論会を見る限り、共和党そしてアメリカ市民は豊かな選択肢がある事に安心したのではないかと思う。

泡沫候補と考えられているトランプが、立候補表明以来センセーショナルなコメントで支持率トップであるが、討論会では冴えなかった。その他の主な立候補者は皆百戦錬磨の政治家なので、そつなくこなしていた。

共和党大統領が誕生した場合、これらの候補者たちは閣僚として支えていく事であろう。非常に安定した効率的で実務的な政権となるであろう。

今でも州知事経験者が適任だと思っているが、リーダーシップ自体はもっと別物かもしれない。これからの展開に注目。

それに比べて民主党は寒い。当確と思われているヒラリーは、国務長官任期中のスキャンダル(個人所有メールサーバー使用しており、極秘情報の扱い、公文書に関する法律違反の疑い)の対応に忙しい。その他の候補は、自称社会主義者のサンダース連邦上院議員、明らかに泡沫なのだが、人気度ではヒラリーに肉薄していという考えられない状況になっている。

ヒラリーは、オバマの選挙スタッフを引き継いだことで、オバマの様な選挙キャンペーンを繰り広げているが、チグハグな感じが強い。政治キャリアが長い割には誇るものが無い。

未だ表明をしていない大物としては、バイダン副大統領。数か月前に息子を亡くしたのだが、彼が死に際にもう一度大統領に立候補をする事を懇願したという美談が報道されている。元々副大統領になるのもおこがましい程度の人物なのだが、ヒラリー陣営は戦々恐々の様だ。

オバマは再選を果たしたが、その間に民主党は連邦下院、上院の過半数を次々と失い、州知事にも目立った人物が無く、連邦レベルでは焼野原状態になっている。民主党はオバマを担いで一枚岩でここまで来たが、ゴールが見えて来たことでヒビが入りつつある。イランとの条約締結の件では、反対に回る大物議員からも出てきている。

流れ的には共和党大統領誕生の可能性が高い。誰が大統領として最適であるかを見極める長い作業が始まった。

アメリカ最高裁判所の判決

2015-06-28 21:53:12 | アメリカ政治
先週、立て続けに政治的に重要な判決が出た。一つは、ObamaCare の補助金を法律の文言を超えて合法とする判決、もう一つはアメリカ連邦レベルで同性婚を合法という判決である。

アメリカ最高裁判所は、現状に迎合する形での判決を出す方針になったようだ。

実質的な生活への影響は少ないが、少しづつ少しづつ蝕まれている様な感覚がある。人々は豊かになると政治は阿呆な事をしでかすようになる。政治はその国の人々の反映である以上、アメリカ全体が豊かさゆえにトチ狂った事が所々で勃発するのだ。

映画「グラディエター」で、コロシアムで人が殺されるのを楽しむ民衆にパンをばら撒くシーンがあるが、今日のアメリカのデジャヴの様だ。そんな時代からローマが滅びるまで何百年も掛かっているので、自分の中でも現実味が乏しい。

私に出来る事は、アメリカ国民となり比較的真面な人に一票を投ずる位しかない。

人物か、メッセージか

2015-06-14 08:52:22 | アメリカ政治
昨日、ヒラリーが改めて大統領選出馬のキャンペーンをスタートさせた。

大統領になるため(大統領として何をやりたいかは相変わらず不明)の戦略の柱は二つ。一つは女性である事。もう一つはポピュリズムを前面に出す事。

オバマの選挙キャンペーンスタッフを雇ったので、メッセージまで同じになってきている。

2008年までは、実力のある実務的な政治家として売ってきたが、オバマ政権下の国務長官として何一つ目立った成果が無かった。

オバマは、特に2008年ではそれまで無名であった事、黒人である事、カリスマ性で、"Hope and Change" のスローガンだけで大統領選を勝ってしまった。いろいろと怪しいエピソードもあったが、人の興味を引く経歴があった。

ヒラリーの場合、長年スポットライトを浴びているが、スキャンダル以外に興味を弾かれる話題が無い。そんな中でポピュリズムで支持層を刺激してそれぞれのグループに迎合した政策で票を稼ぐ戦略を選んだようだ。

極論すると、オバマの三期目を目指す訳だ。これが(オバマ政権、民主党の)選挙プロが結論付けたアメリカの状況であり、もし、ヒラリーが大統領になれば、アメリカはポピュリズムに毒されていることになる。

年寄りの冷や水

2015-05-31 22:07:20 | アメリカ政治
ケリー国務長官は、やっぱり大バカ者だ。

外遊先のスイス(正確にはフランス側だったらしい)で、自転車で転倒、大腿骨骨折で急遽今後の予定されていたイランとの核交渉、イスラム国対応のためのパリでの国際会議を欠席し帰国する事になった。

今回の事故で、気を失っていないとか、全面回復の予定との報道があるが、ケリー国務長官は71歳なので、今後の公務に支障をきたさない訳が無い。普通この年の老人がこんな大怪我をすると、寝たきりになったり、ボケの始まるきっかけになったりする。

ケリー国務長官は、上院議員時代からウインドサーフィンをやってたりして、若々しさ強調する面があった。自転車も趣味の様で、外遊にわざわざ自分の自転車を持ち込むこともあったようだ。

成功したアメリカ人の年寄りの一部に、いつまでも若々しさを保ちたいという人がいる。芸能人やビジネスマンが自分の金で何をやろうが知った事じゃないが、アメリカの国務長官が、自己(ここでは事故)管理や、自転車でフラフラ出掛ける事への国民や訪問国への負担を考えず、やっちゃうところが厚かましい。

オバマ(ふざけたことにミッシェルも)は、Cool なイメージを保つ意図で、大統領になった今でも若者向けのナイトショーに出演し、下らんジョークを言ったりしているが、思いとは反対にみっともない感じがする。

若者に本気で迎合しようとする年寄りはかっこ悪いうえに、同世代からバカにされるのがオチである。

こんなふざけた老人たちが権力を握ると、職務に対する真摯で謙虚な気持ちなどかけらもなく、個人的には好き放題、公務的には薄っぺらな人気取り政策を、恥ずかしげもなく堂々とやってしまう。

アメリカの大バカ者はスケールが大きいので、見ているものとしては楽しい。今回のケリー国務長官の怪我はアメリカ外交の大勢には影響ない。オバマと歩調は合ってないが、下手な下回り役をしていただけに、アメリカ外交にとってはプラスかもしれない。

オバマ大本営

2015-03-22 18:39:03 | アメリカ政治
イエメンで武力衝突が拡大し、アメリカ政府は軍を含めたすべての職員を撤退させた。

オバマ大統領は、数か月前イスラム国に対するテロ対策の成功例としてイエメンを挙げていたが、とんでもない出鱈目であることが改めて証明された。

当時から保守系メディアからは批判が噴出していた。(尚、アメリカのマスメディアの保守系は、Fox News と Wall Street Journal、伴にマードック系列だけになってしまっている)

大学の頃、ジャーナリストを夢想したことがあり、大きな権力と戦うアメリカのジャーナリストに憧れを抱いていた。特に、デイヴィッド・ハルバースタムボブ・ウッドワードらのニュージャーナリズム系は好みである。

但し、少し引いて考えると、彼らもリベラルな視点から政府の権力に目を光らせていた事になる。ほんの数十年前までは、アメリカのリベラルは真面目であったが、最近は狂っているので、リベラル政権になるとアメリカのメディアも盲目になるようだ。特に、オバマ就任以来顕著になってきている。

戦前の大本営と新聞社の関係と酷似している。

アメリカのヘナチョコマスコミは、保守系が政権の時は、報道の自由が守られている事を良いことに政府の些細なミスまでセンセーショナルに取り上げる。オバマ政権下では、政権の打ち出す政策を批判せず、提灯持ちになっている。挙句の果てに、政府の保守系に対する言論弾圧的な行動やコメントを取り上げようともしない。

報道機関が腐るのと政府が腐るのは、鶏と卵の関係の様に思う。但し、忘れてならないのは、政権は国民意識の反映であり、報道機関も同様である。

最近の Fox News は、ちょっとやり過ぎで辟易する事があるが、まだまだ頑張ってほしいと思う。

さて、最近のオバマは完全にいかれている。先日のインタビューでイスラム国の台頭をブッシュのせいにしてたのには、余りのバカらしさに可哀想になってきた。ナイトショーにゲスト出演し、自分への批判ツイッターを読むコーナーでバカ面で悦に入っているのを観ていると、本格的に大統領職を遂行する気は無い様だ。(オバマ自身はやっていると思っているので、それはそれで怖い)

未だにいろんな所をウロウロして、選挙の義務化とか、飲み屋の雑談みたいな話をしている。それを報道しなければならないマスコミもご苦労さんだ。

ヒラリーとオバマの心中

2015-03-16 23:26:22 | アメリカ政治
ヒラリーが、国務長官時代に全て公務 E-mail を個人メールアドレスを使用し、自宅に設置されたサーバー(所有者はビル)で運用していた事が、段々とキナ臭くなってきた。リビア、ベンガジ領事殺害を調べている連邦下院公聴会からのリークなのだが、意外に化ける可能性がある。

ヒラリーは、4月に公式に大統領選への立候補を表明する予定とされているが、民主党の中にも、不祥事の対応下手で人気が陰るだけでなく、出馬断念に追い込まれる可能性をも心配する声が上がっている。

個人メールアドレスを使っていた、辞めて2年も公式記録を個人として保有していた、勝手に(自己判断で)個人的なメールを削除した、考えられないようなヘタ打ちをしている。

一般の会社でも辞める時には Exit Interview があり、その一環として関連書類は全て提出させられた上で、その旨の誓約書にサインをさせられる。今日時点で国務省は、ヒラリーがこの誓約書にサインしたかどうかも明らかにしていない。

もし、サインをしていたら明らかに偽証罪になる。又、サインをしていなかったらヒラリーが特別扱いされた事になり、ヒラリーだけの問題ではなくなってくる。オバマとしても、本心ではヒラリーを晒し者にしたいだろうが、ベンガジ領事殺害での共同での出鱈目が絡んでいるだけに、守らないわけにはいかない。

共和党は、ベンガジ事件と国務省の守秘体制の二面から追及をしていく構えだ。

問題が発覚して一週間後にヒラリーは記者会見を開いたのだが、言い訳内容がお粗末なのに増して、歳を取り肥った上に疲れ切っている姿を見ていると、とても大統領選を乗り切り、大統領職をこなせるとは思えない。

アメリカそして世界の為にも、ベンガジ事件ではオバマも一蓮托生なので、窮地に追い込まれたヒラリーが政治的に無理心中という展開を期待している。

最近のアメリカ政局

2015-03-08 09:48:41 | アメリカ政治
外交では、アラブ諸国、イスラエルとの関係が重要な局面を迎えているが、大きな事件がないのでニュース性に乏しく、オバマ政権のヘタ打ちは余り話題になっていない。

国内では、予算絡みの議会とホワイトハウスの小競り合いが散発的に発生しているが、感覚がマヒしてきており、3月中旬に政府シャットダウンの可能性があるが、トップニュースにもならない。

オバマ大統領の言動を見えいると、彼は完全に上がってしまっている。今後の政治的な活動は悪戯に政局を混乱させるだけであろう。

民主党、共和党とも次期大統領選に焦点は移っている。特に民主党はヒラリー大本命で決め打ち状態なのだが、ここにきて国務長官時代に、政府の E-mail を使わず、個人メールアドレス、それも自宅に設置したサーバーを全面的に使っていた事が発覚し、スキャンダルになりそうな気配がある。

オバマもヒラリーも、真剣に論ずるのがバカらしいレベルに達していると個人的には確信しているのであるが、ヨーロッパ各国、中国、日本等の本音を聞いてみたいものだ。

アメリカは、日常生活の中にも Political Correctness のプレッシャーがそこらかしこにあり、息苦しさがある。会社でも学校でも、人種、性別、宗教系のジョークも言えない。誰がいつ訴えてくるか分からないからだ。

オバマなどは、そこを逆手にとって悪用している。

ファーストレディが娘を連れて今月日本に行くのだが、ただの観光旅行なので、日本政府におかれては最高の慇懃無礼での対応をお願いしたい。


関連エントリー

"Hillary's worst and best political decisions" (8-12-2014)

今更ながらオバマの支離滅裂

2014-11-28 00:27:23 | アメリカ政治
移民法では、明らかな憲法違反を堂々と誇り高く犯し、ミズーリ州の警官による黒人少年射殺事件では、警官の正当防衛が立証され無罪になると、黒人である司法長官と伴に、意味も無く人権問題として口を出し、相変わらず、大統領として無茶苦茶な言動が続いている。

マスコミ、特に保守系メディアは、オバマの言動分析に苦労しているが、これと言ってピッタリくるものがない。

私なりの結論はずっと前から出ている。改めて言おう、オバマは狂っているのだ。メディアでも気付いている人はいると思うのだが、大統領をキチガイ呼ばわりすることは流石に憚られるのだろう。

以前から、オバマの精神分析の必要性を強く思っているのだが、未だに真っ当な報告書を読んだことがない。

私が思うに、オバマの支離滅裂ぶりは、人格形成期に父親が居なかったことが一番の要因だと思う。その上ハーフの黒人と言う特殊な事情、海外で育った事が、複合要因となり性格が歪んでいると思われる。

オバマの性根は完全に腐っている。彼は悪い人なのだ。そして、幸いな事に狂っているので、遂行能力が乏しく忍耐力が弱いので、政治理念(とも呼べないが)である反アメリカ的な政策の実行が上手く出来ないのだ。

保守は、オバマの大統領初当選後の「アメリカを根本的に変革する」発言を重要視しているが、そんなに強い意志はなく、いつもの虚言のひとつと考えた方がスッキリする。

アメリカのマスコミで注目すべきなのは、誰が最初にオバマを「裸の王様」と呼ぶかであろう。但し、その発言は裸どころではなく「狂人、悪党」呼ばわりになるので、そこまで勇気の人は出てこないかも。かなりオバマに批判的な保守系のコメンテイターでさえ、オバマを悪人とさえ言えないのだから。

いつの世も、為政者に対して残酷な事実を大きな声で言うのは難しいのだ。

Show Down: 不法移民に関する大統領命令

2014-11-18 12:58:57 | アメリカ政治
アメリカには約1200万の不法移民が住んでいる。システムとしては完全に崩壊している。

法的には、不法移民は強制送還が建前だが、オバマは強制送還を停止する大統領命令を、早ければ今週、遅くても年内に発行しようとしている。(大統領命令の内容は明らかにされていない)

普通に生活している不法移民の強制送還は機能していないので実質的な影響はないのだが、暫定的にでも滞在を許可する事が大問題なのである。一度、ドアを開いてしまうと改めて追い出すわけにもいかず、ズルズル合法滞在、永住権、市民権への道筋を付ける事になるからだ。

合法的に入国した人々のビザ延長、永住権への切り替え手続きが遅々として進まないのに、不法移民はアメリカに住んでいるというだけで将来の市民権への道が開けるのだ。

誰が考えても、不法移民のタガを外せば国として呈をなさなくなる事は自明なのだが、民主党はヒスパニックの票の欲しさで、常に不法移民の合法滞在の道を探って来ている。

オバマ大統領は中間選挙前でのピスパニックの投票率を上げるために実施を行おうとしていたが(ヒスパニックは伝統的に民主党支持)、政治的判断で(逆に共和党支持者を刺激する)先送りされていた。

民主党は中間選挙で大敗したので、短期的には政治的な意味はなくなった。長期的にはヒスパニックへのアピールと、ヒスパニック人口自体を増やす効果(つまり潜在的な民主党基盤の拡大)があると言われている。

オバマは議会に対して、移民改革法案審議を遅々としてやらないので大統領権限の範囲内で最大の事をやると言っているが、大統領命令は法律にならないので、既に憲法違反の批判が出ている。

大統領命令の内容にもよるが、明らかな憲法違反だと、共和党は、大統領罷免の話をせざるを得なくなる。罷免まで行かなくても、12月中旬に切れる暫定予算の延長論議で、この大統領命令を実行させないために予算カットで対抗せざるを得なくなる。(予算カットは、未だに上院過半数を持っている民主党主導の採決で秘訣となり政府シャットダウンとなる)

罷免、シャットダウンとも、なぜかいつも共和党が悪者にされるので、オバマは意味も無く共和党と対決するためだけに大統領命令を出そうとしているように思われる。

繰り返しになるが、現時点で移民法に関する大統領命令を出す意味は、移民改革法案そのものにも政治的にも、全く無いのである。

次の選挙が無いオバマはたがが外れてきている。罷免などされないと高を括っている

しかし、民主党への打撃は言い知れないほど大きいと思われる。(それともオバマは全く逆だと考えているのだろうか?)

先週の段階では緊迫していたが、なんだか萎んだ感じなのは民主党内で大反対にあっているのだろうか?次の山場は暫定予算の切れる12月中旬、それを過ぎれば共和党主導の議会となり、立ち消えになりそうだ。

やるにしろ、やらないにしろ、既に混乱状態は発生している。後2年こんな無駄な騒ぎばかり続く予感がいっそう強くなった。

もし、今回憲法違反な大統領命令を出し、もう一つ位何かやらかすと、本格的に罷免の話が出るかも。といっても、共和党にそんな度胸があるとは思えないので、オバマは恥の上塗りを続け、行政は動かないまま、オバマ退任を待つという形になりそうだ。

とは言え、いろんなことを停滞させるわけには行かないので、体よくとっととオバマを「死に体」にする超党的な合意が出来るかも。

どちらにしろ、オバマの時代は終わった。後は大統領の犯罪が暴かれるかどうかと言った所か。

Did Obama get the message?

2014-11-06 19:05:24 | アメリカ政治
No, he didn't.


中間選挙で民主党は、連邦議会上院で過半数割れ、下院議席数を更に減らし、州知事でも大きく後退し大敗となった。最大の焦点であった連邦議会上院選では、共和党は反オバマのテーマからぶれない事で予想を上回る結果となった。

この結果を受けての記者会見で、オバマは全く理解不能なコメントをしている。

「選挙結果は真摯に受け止めるが、投票しなかった3分の2(投票率30%台)の声も受け止める」と言うのだ。多分、アメリカ市民の3分の2が投票をしない事で、オバマ(もしくは民主党)支持していると主張しているのだと思われる。(中間選挙の投票率は通常30-40%)

2010年中間選挙で連邦下院の歴史的な敗北で過半数を失った時は謙虚なコメントを出していたが、連邦議会両院が共和党支配になった意味を語らない事に、愕然とする。



もう、オバマが事態を理解しているかどうかを論ずるのは無駄である。自分に都合が悪い事への対応は言い訳をするという思考回路しかなく、そのために事実は常に捻じ曲げられるのだ。思考は歪み、方向性は間違い、その上無秩序となるのだ。

真面目に分析すること自体が馬鹿らしい状況にアメリカの政治状況はなっている。

必要なのは政治的な分析ではなく、冗談抜きでオバマの精神鑑定である。

今週火曜日はアメリカ中間選挙

2014-11-03 02:16:53 | アメリカ政治
共和党が上院の過半数を取りそうである。

そうなった場合、オバマは妥協するより更に共和党との対立を先鋭化するだろう。もう怖いものはないのだ。違法な大統領命令を連発し、行政は混乱、議会は対策に追われるだろう。

過去4年、上院で法案が停滞していたので、オバマは法案署名、拒否権発動の機会が少なかったが、いよいよ政治的な判断を迫られる。これからは、その判断についての説明をしなければならないのだ。非常に悲しい事だが、支離滅裂な発言をするアメリカ大統領を拝む事になるのだ。恥さらしな最後に2年になるであろう。

巷で言われているような歴史的評価を気にするような高貴な心意気は、元々持ち合わせていないので、今更、共和党と一緒に重要で急務な改革(税法、年金、移民法)などは絶対にやれないであろう。

もし、民主党が過半数を死守したとしてもやる事は同じであろう。どちらにしろ、アメリカは後2年、政治的停滞が続くのである。

共和党が連邦議会の主導権を握る予感で気分は高揚気味であるが、冷静に考えるとホワイトハウスを奪還しない限り、大きく舵は切れないのだ。

でも、火曜日が楽しみだ。

前国防長官 Leon Panetta の回顧録 "Worthy Fights"

2014-10-08 20:56:21 | アメリカ政治
オバマ政権で CIA 長官、国防長官を歴任した Leon Panetta の回顧録が出版された。

仕えた大統領が現役であり、現在進行しているホットな案件について批判をしている事が話題になっている。

下に貼ってある Fox News のインタビューを見た感想であるが、彼は民主党の枠を超えて、重要ポストにあったアメリカ市民の一人として真剣に国の行く末を心配しているのだと思う。在任中には出来なかったオバマ政権のやり方を、世論に訴える事で良い方向に転換させたいという真摯な印象が強い。

オバマにはアメリカ大統領としての理解力、実行力、決断力、胆力とも欠けている事を、控えめで真綿に包んだ言い方で吐露している。ストレートな質問に、本音を曝け出す訳にはいかないがキチンと本質を伝えたいという微妙な所で、苦渋に満ちた表情で受け答えをしている。

彼が一番危惧しているのは、今後2年間オバマがこのままズルズルと事態を悪化させることだろう。

2010年に民主党が連邦下院の過半数を失ってからは本格的に何の実績も無いが、民主党が過半数を占めている上院が隠れ蓑となって、オバマの無能振りが暴露されていない。(何度も書いているが、上院議会議長のハリーリードの実質的な審議、採決停止や、議会での公式発言としてのコーク兄弟への批判は、本来糾弾されるべきの大問題である)

一ヵ月後には中間選挙であるが、共和党が上院の過半数を奪わないと彼の危惧が現実になる。このままの体たらくが2年も続くと経済、外交、軍事、全ての面でアメリカの凋落が著しくなり、回復が難しくなると思われる。それはアメリカだけでなく、世界にとって不幸な事である。

比較的地味な中間選挙であるが、アメリカの行く末を決定する意味では非常に重要な意味を持っている。


てんぱった顔

2014-09-07 18:27:03 | アメリカ政治
6月に米国務省ハーフ副報道官このインタビューを観た時、本格的にてんぱっってるなーと思った。

国務省の公式会見でも、いつも憑きものが付いている感じがする。

現在のホワイトハウス、国務省の報道官は、オバマの選挙キャンペーンのスタッフである。若くて頭は良いのだろうが、経験不足であり、基本的に記者団、引いては国民を小馬鹿にしている。でもって、自分たちへの批評には敏感であるので厄介である。

報道官でありながら記者の質問にきちんと答えず、関係無い事を延々と喋り続ける。これは全くオバマのインタビューでの対応と同じである。自分たちに都合が悪い事実を認める事が出来ない可哀想な人たちである。


こんな事をエントリーしようと思いながら放っておいたら、意外な所でハーフ副報道官が話題になっている。極東ブログ『米国務省のサキ報道官批判の話題は、何が問題だったのだろうか』が詳しいが、報道官としての役不足への批判を、女性差別と公の場で言ってしまう事が、既に失格である。

女性差別の気配が微塵も無いのに、ハーフ副報道官が勝手に騒いでいるだけだ。オバマ批判を何でもかんでも人種差別と言うのと同根である。

まあ、リベラル教の異端であるオバマ派はある種の新興宗教みたいなもので、ズッポリは待っている人は異常である。その典型がこのハーフ副報道官である。

生理的な嫌悪感さえあるのに気になるのは、てんぱった若い女性の醸し出す独特の色気を強く感じるからだと思う。

2014年、中間選挙の行方

2014-09-01 21:16:52 | アメリカ政治
中間選挙まで2ヶ月。最大の焦点は、共和党が上院で過半数を確保するかである。必要数は純増で6議席。

現時点では、7議席を確保する予想が出ている。

中間選挙、特に大統領2期目の中間選挙は、大統領の所属する党が不利になる傾向がある。オバマ政権は、特に外交問題でミスを連発しており支持率が低いので、尚更である。

未だ、オバマの個人的なアピールは残っているが、候補者の直接応援はマイナスになるという計算があるらしく、オバマの活動はもっぱら選挙資金集めのパーティの人寄せパンダである。

政権運営にも影響が出始めている。まず、中南米からの不法移民に対する大統領命令による実質的恩赦(滞在許可、もしくは市民権への簡易な方法の導入)の実施は見送られそうだ。民主党内で、オバマが突っ走ると選挙の予想がし難くなるので、中間選挙後まで延期が決まった様だ。

又、議会が再会されると直ぐに予算審議が始まるが、オバマ政権、民主党内は、共和党主導の下院案に、上院で反対する事で政府シャットダウンし、前回の時の様に共和党にダメージを与える作戦が既に練られているとの噂もある。

予想通り共和党が上院の過半数を奪取すると、オバマは本格的にレイムダックとなる。(下院の共和党過半数維持は間違いないと考えられている)

民主党は、上院での過半数を最大に悪用して審議さえしていない下院の可決法案を、バンバンオバマに送りつけてやれば良いのだ。オバマは、拒否権の発動をする事になるが、説明する必要がある。オバマは、就任7年目にして初めて法案を真剣に読まざるを得なくなるのだ。

でも、共和党はいざというとき弱腰で、2010年中間選挙での上院、2012年大統領選挙と、勝てるチャンスをみすみす逃している。たまには学習能力のある所を示して欲しいものだ。

Hillary's worst and best political decisions

2014-08-12 21:59:24 | アメリカ政治
2016年アメリカ大統領選挙は、未だ出馬表明をしていないヒラリーの動向が中心になっているのだが、大統領選はおろか、民主党予備選で勝てるかさえ確実ではない。

ヒラリーは大統領になるために大きな間違いを二つ犯している。一つは2004年に立候補しなかった事、二つ目はオバマ政権で国務長官になった事である。国務長官退任後、オバマとの距離を取るのに腐心している。ヒラリーの外交政策がオバマと大差あるとは思えないが、ハチャメチャな現状と心中するつもりは無いようだ。

ヒラリーはなぜ、オバマのおためごかしの国務長官への就任依頼を受けてしまったのだろう。2016年までに外交状況が劇的に好転する見込みは無いので、良くも悪くもオバマ失政の一端を背負わざるを得ない。

よって、オバマ政権下で国務長官になる決断が最悪であった。で、最高は問われたら、それはヒラリーがこれから決める事である。

政界を引退し、2016年大統領選不出馬がベストの決断となるであろう。もし、出馬すれば、それは国務長官就任を超える間違いなくヒラリーの最悪となる。(もし何かの間違いで大統領にでもなったら、彼女の野望は成就するがアメリカにとってはこの上ない不幸だ)

結局、ヒラリーは大統領にはなれない運命なのだと思う。