行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

初夏の川蜻蛉

2011-06-26 21:27:15 | 昆虫
親水公園として再生され,6月初旬にはホタル鑑賞会も毎年催される稲城上谷戸川,
そこにわずかに残された川辺,
6月初旬から中旬,その川辺付近で撮った3種のトンボたちです。


翅の一部が橙赤色の美しいトンボです。
ニホンカワトンボの雄と思われます。
ニホンカワトンボはオオカワトンボとも呼ばれ,
やや流れのある川を好むカワトンボのようです。
翅が橙赤色なのは雄,成熟していくとこの色がより濃くなっていくそうです。
写真のものはかなり濃い橙赤色になっています。
十分成熟した雄の個体のようです。
雌の翅は無色透明です。


ショウジョウトンボです。
漢字では猩々蜻蛉と書きます。
猩々は真っ赤な毛に覆われた猿に似た伝説の生き物,大酒飲みの意味もあります。
猩々緋とは黒みを帯びた鮮やかな深紅色です。
つまりこの猩々は真っ赤という形容詞のような働きをする言葉となります。
そのとおりに全身が真っ赤なショウジョウトンボの雄が
川辺の草にじっと,とまっていました。
雌はこんなに真っ赤にはならず,橙色程度の赤だそうです。
ショウジョウトンボは赤トンボには違いありませんが,
一般にアカトンボといわれるナツアカネやアキアカネなどとは習性が異なり,
アカネ属ではありません。




川から少し離れた草の中にハグロトンボを見つけました。
翅が黒いところからそのまま羽黒蜻蛉です。
これもカワトンボの一つですが,羽化後間もない若い個体は薄暗い場所を好み,
川から離れた林間などに生活する習性があります。
すると,体色から考えて,これはたぶん若い雌の個体です。
雄の体色はもっと鮮やかな緑色の金属光沢をしています。
成熟するとまた川に戻り生活するようになります。

川蜻蛉眼だけ動かす葉影かな
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