歩道橋の支柱に絡まり,
灸花(ヤイトバナ)の花が咲いていました(写真上)。
咲いて間もないのでしょう,花も蕾も若く,傷みがなくきれいです。
しかし,この花は1週間後には駆除されて,跡形もなくなっていました。
これが雑草の宿命なのかもしれません。
写真下は灌木に絡まり,密に蕾,花をつけている灸花,
こちらは多分,無事に実をつけるまで健在でいることでしょう。
灸花は日本各地の山野や藪などの日当たりのよいところに生育する
アカネ科ヤイトバナ属の蔓性雑草,
7月~9月,いろんな植物等に絡まり,
内面の模様がお灸の跡のような花をたくさん咲かせる。
その内面模様から,灸花(ヤイトバナ)の名がある。
また,草を折ったり,つぶしたりするといやな臭いを発生するところから,
屁糞葛(ヘクソカズラ)とも呼ばれる。
これは昆虫等の食害から身を守るため,
悪臭化合物,メルカプタンを発生するメカニズムを持つためである。
雑草とは思えないほど可憐な花を咲かせることもあり,
屁糞葛はあまりにも酷いということで五月女葛(サオトメバナ)の名もある。
秋に茶色の乾燥大豆のような実がなり,これは生け花の花材となる。
あずき色チャーミングなり灸花