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世界の温帯から熱帯にかけて広く分布するイネ科の一年生草本。
日本でも,荒れ地,道端,畑畦など至るところに生え,
夏から秋にかけて,柔らかなブラシのような花穂をたくさんつける。
そのブラシのような花穂が小犬(狗)の尾に似ているところから,
犬っころ草が変じて,エノコログサになったといわれ,
漢字も狗尾草がそのままあてはめられている。
余談だが,穀物の粟はこのエノコロクサが原種にあたる。
別名,猫じゃらしの名がある。こちらの方がなじみ深い。
夏の終り,秋の初め,野一面に猫じゃらしの花穂が
風に揺れている景色をよく見る。
写真上は曇天下,中は夕日に輝くエノコログサの群生,
下は日に当たると花穂が金色に見えるキンエノコロ。
花穂は小さな花の集まりであるので,一つの花穂にはそれこそ無数の種ができる。
この無数の種が地に落ち,地に貯えられ,
来年,再来年,3年後とそれぞれ時を変えて発芽する仕掛けを持つ。
いっぺんに発芽すると,なにかのアクシデントで全滅する可能性があるので,
それを避けるため時間差をつけて,発芽するのである。
縄文時代の遺跡からもナズナ,イネタデなどとともに
猫じゃらしの種が見つかるという。
ずっと長い間,種を維持してきたのである。
これからもきっと猫じゃらしは世界中に生き続けてくのであろう。
夕日背に故郷の畦をねこじゃらし