半世紀ぶりに小学校の同窓会を開催したが、その前に多くの同窓生の希望があり、すっかり変貌している母校を訪ねて来た。
我が母校は、明治5年に開校された福井市で最古の伝統ある小学校で、過ってはマンモス校だったが、今は中規模校のようだ。
我々が在籍したのは、昭和20年代であるが、終戦直後と福井大震災により、その学園生活は、楽しい想い出は記憶にない。
当時は、今では想像できない田圃の真ん中にあり、秋には黄金色の稲穂に囲まれていた。
同窓生13人と恩師3人と、昔の面影を求めてワクワクしてお昼休みに校門をくぐった。
校長室に案内されて現在の母校の現状を伺ったが、施設もすばらしいが教育方針やその実態を聞いて、
想像を遥かに超えたその活躍ぶりには、正直驚嘆した。
『かかわり合って、育つ子』を教育目標に掲げて、『出合いが育む 確かな学び』を主題に
長年 子供達と先生方、地域が一緒になって運営・実践されておられ、その成果が着実に実っているそうだ。
昨年には、その成果が、「ソニー子ども科学教育プログラム」の『優秀プロジェクト校』として表彰されたそうだ。
【発意⇒探求⇒習得】を学びのサイクルとして、「モノ・人・心」との出合いから、「ふれあい・かかわり合い・考える」という活動を通して、自然と科学のすばらしさを実感しながら、自然と共に豊かな心をもった子どもを育成をめざしておられるそうだ.
校内を案内されて各施設や教室を見せていただいたが、自然とのふれあいが出来る理科園、音響効果が整った音楽室、新しいコンピューターが並び自由に子供達が利用できるコンピューター室、木星ロードやプラネタリュームが揃う天文教室、子供達が自由に語り合う談話室など、
すべてが我々の時代と比べて余りのすばらしい教育環境に、説明を聞きながらしばし、驚嘆していた。
また、丁度昼食中の教室で子供達と 対話形式でQ&Aのひと時を作ってもらったが、子供達より「環境学習に興味を持っています」、「昔の学校と比べてどうですか?」などのハキハキと語り、伸び伸びとした姿をみて、教育目標が着実に子供達の姿に表れていることを 実感して感動を覚えたものだ。
校庭には、我々の卒業記念樹が残っていたが、残念ながら移植などを経たためか、
その年輪を踏まえて、記念碑とともに疲れ果てた姿に変っていた。
なにか我々の姿を反映しているようで、複雑な気持ちを感じたのは自分だけだったのだろうか?
この記念樹と元気を分かち合って、元気を維持して活きたい。
約1時間近くの見学であったが、孫よりも若い子供達と触合いを持って感じた事は、誰もが元気に「コンニチハ~」と歓迎の言葉をかけてくれ、活き活きとしていることである。
福井県は、小・中学校の学力も上位にランクされているが、単にテスト成績だけでなく
『学びの心』が着実に成果を出している事を感じた。
『春山っこ』が、いきいきと育ってくれる事を期待して、子供達とサヨナラの手を振った。
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