今年も縦走の季節がやってきました。今年は定員いっぱいの8名が参加です。
スタッフは3名で合計11名のパーティーです。
まだイエティでは行ったことのない赤岳を目指しますが、果たしてどうなることでしょうか。
<1日目>
まずは荷物のパッキングです。大量の食糧とテント、鍋、コンロなどをザックに詰め込みます。
同時に山に持っていかない着替えなどをザックから出して、整理します。
毎年意外とこの作業に時間がかかるのですね。
ちょっとぐったり。
旭岳青少年野営場につくと、雨がぱらついていました。
先に温泉入浴を済ませて、ハヤシライス作りに取り掛かります。
初参加の5人も、経験組の3人もなかなかカンがつかめないのか、
料理が前に進みません。夜遅くまでかかって、1日目は過ぎました。
<2日目>
次の日の朝、夜中から降り続いた雨がテントに侵入し始めました。
ご飯を落ち着いて食べることもできず、炊事場にてたって食べています。
朝食はパンにハム・チーズ、それからスープです。
この日は1日雨が降り続きました。
必死にテントを移動させたり、テントの中の水をふき取って絞ったり、
テントの周りに溝を掘ってみたり、いろいろしていたので写真がありません。
結局ビジターセンターに行って天気予報を確認し、
事務所への撤退を決めました。
山へ行く前の晩に、これ以上子どもたちを濡らすわけにはいかないからです。
室内の調理は楽々です。
この日は定番になりつつあるジンギスカン炒めです。
この11名は6合ご飯を炊くとピッタリであることが、ここら辺で分かりました。
男の子たちはトランプに夢中、もう少し女の子を手伝ったほうが・・・。
簡易女子部屋を作って、眠りました。
明日は旭岳を目指して赤岳から入山します。
天気の一番よさそうな最終日に長く歩くためにこのコースへと変更しました。
<3日目>
朝食はカレーうどん。
7:00事務所発
9:00銀泉台到着(赤岳登山口)
体操をして、
気合を入れて、
9:20出発しました。
登っていると時折日が差してきました。
これはいい兆候ということでどんどん登ります。
雪渓も難なくクリア。
途中で大分疲れてきたでしょうか。
なんだか顔が微妙です。
しかし、
こんなお花畑を見ると疲れも吹き飛びますね。
アオノツガザクラにチングルマなど、登山道わきにはたくさんの花が咲いていました。
途中シマリスも発見しました。この山旅ではこれからよく目にすることになります。
コマクサ平までは快調に登っていたのですが、途中から雨が降り始めました。
赤岳まで登ると気温が低く、風も吹いてきます。
13:20赤岳着
雨具に身を固めて白雲避難小屋を一気に目指します。
途中雨は上がったのですが、濡れた風に大雪の風が冷たかった。
気温は10度。
女の子たちは寒さで手がかじかんで動かないくらいです。
1時間で小屋に到着して、乾いた服に着替え、
温かいミルクティーを飲んでようやく復活しました。
寒い中、みんなよく頑張りました。こんな中歩かせてしまって本当にごめん。
14:30白雲避難小屋着
みんなが温まっているうちにスタッフでごはんづくりを進めました。
麻婆春雨です。
16:30夕食
・・・体が乾いてくると、みんないつもの元気を取り戻して、
おしゃべりのボリュームを下げるのが大変でした・・・。
さて明日は全員の体調と装備の濡れ具合から縦走は難しいと判断しました。
緑岳など周辺の風景と花を楽しんで、赤岳より下山に変更します。
19:00就寝
<4日目>
4:00起床 素晴らしい天気 モーニングミルクティー
5:00朝食 キムチ雑炊・プチトマト
炊飯をみんなに任せて4:30に外に出てみると絶景でした。
白雲岳山麓のテント場。
もうすぐ朝日が昇る小泉岳~緑岳の稜線。
高根が原方面も雲海でした。
食事がすんだらどんどん片付けです。
トイレも済ませてくださいね。紙は各自のゴミ袋で持ち帰ります。
7:00出発 パッキングをし直したり、なんやかんやでこの時間になってしまいました。
絶好の山日和に出発です。
天候が良いので、大雪らしい風景が堪能できる緑岳を経由して、赤岳へ向かいます。
雪渓も川も渡りました。
きれいな花たちも少しは覚えられたかな。
チシマクモマグサ
エゾノハクサンイチゲ
ウサギギク
ミヤマアズマギク
ウスユキトウヒレン
遠くから撮影するとジャケット写真みたい。
緑岳ではシマリスとナキウサギを目撃しました。
最後は赤岳からまたまた霧雨にふられましたが、全員無事下山しました。
時間がなくて楽しみにしていたラーメンを食べに行けなくて本当にごめん。
来年こそは天気に恵まれたいですね。
送り出していただいた保護者の皆様、本当にありがとうございました。
大雪山の雨、寒さ、太陽の暖かさ、山と雪渓の美しさを
今回のキャンプでは楽しんでもらえたと思います。
次回、さらに成長した皆さんと会えるのを楽しみにしております。
大雪山自然学校 小林峻
高山植物の女王・コマクサに会いたい!大雪山縦走キャンプ 旭岳~赤岳編