鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

シドニーFC戦プレビュー

2011年04月12日 | Weblog
【 AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニ vs 鹿島】プレビュー:鹿島にとっては3年ぶりのオーストラリア。シドニーFCとの対戦に備え韓国から直接乗り込み全力で挑む!(11.04.12)
3月2日、上海申花との一戦で幕開けした鹿島のACLは震災の影響で日程が変更され、アウェイの試合が3戦続いたあとにホームでの3連戦という変則的なものとなった。そして上海申花、水原三星に続き、今回敵地で対戦するのはシドニーFC。かつて三浦知良も在籍したことがあるAリーグの名門チームだ。
現在、Aリーグの10-11シーズンが終了し、レギュラーシーズンはオフ中のシドニーFCだが、逆に言えばACLにすべてを賭けてくる。現在、勝点5でグループHの首位に立つ水原三星の独走を許さないためにも、勝点2で並ぶ鹿島とシドニーFCの両者にとって、負けるわけにはいかない試合だ。

シドニーFCが基本とするフォーメーションは4-2-3-1。中心選手は#10のNick Carleと#9のBruno Cazarineだ。188cm、84kgという屈強で高さのあるBruno Cazarineへのロングパスやくさびのパスから攻撃が展開され、左利きのテクニシャンであるNick Carleがパスの供給役をこなす。しかし、そのNick Carleは今回の試合では負傷により試合に出られないことが、Vitezslav Lavicka監督の口から明かされた。「若い有望な選手が何人かいるので、そのなかから決めたいと思う」と、若手選手に期待を寄せたが、シドニーFCには大きな痛手だろう。他にも水原戦、上海戦とともにFW登録で出場しているDavid Williamsも欠場すると見込まれる。

ただ、そのことが、対応をより難しくする可能性も高い。中盤を省略し、割り切ったサッカーで長身FWにロングボールを放り込まれれば、ヘディングの強さには定評がある岩政大樹と言えど対応は難しくなる。審判によっては、背後からの競り合いに対し厳しくファウルを取る場合もあり、状況に合わせた戦い方が求められるだろう。
ボランチに入る青木剛は「トップに入った瞬間の挟み込みと、中盤が受けに来るので、そこに対する動きを徹底したい」と、自らの役割がより重要になることを認識していた。センターバックに入る岩政や中田浩二だけでなく、青木ら、他の選手がどれだけ気を遣いながら戦えるかが鍵を握るだろう。

また、ピッチの状態も試合に大きく影響しそうだ。
「オーストラリアでプレーする以上、ピッチの状態を最高に持っていくことは難しい」
ホームチームの主将であるStuart Musialikがこうコメントしたように、相手選手にとっても芝の状態は芳しくない。芝が禿げている場所こそ無いものの、小さな株に分かれており、細かなイレギュラーが予想される。硬いピッチだった水原とは打って変わり柔らかく、ゴール前はボコボコの状態だった。「ドリブルは難しそう」(興梠慎三)と言う通り、ショートパスやドリブルでゲームをつくる鹿島にとって、より厳しい環境と言えるだろう。

ただし、08年シーズンにアデレード・ユナイテッドに敗れて以来、鹿島の選手たちも多くの経験を積んだ。大型選手との対戦経験をこなし「対処の仕方はわかってる」(興梠)という。
「今日も帰って対策をやるし、それをしっかりやればいい。うちは経験のあるチームやし。いままで勝ってないけれど、まだすべてにおいて取り戻せる。明日は勝点3をとることに集中したい」
3年前、試合に出ることができなかった新井場徹は、勝って帰ることに集中していた。
シドニーFCの左サイドバックに入ると予想されるScott Jamiesonは、かつてアデレードに在籍し鹿島から勝利をあげている。まだ22歳と若いながら、セットプレーをすべて任されるほどキックには非凡なものを持つだけに、同サイドの主導権を新井場が握れば、彼の左足も沈黙するだろう。

変則的なアウェイ3連戦もこれで最後。ここを乗り切ればホーム(とはいえカシマスタジアムではなく国立競技場だが)での戦いが待っている。ただし、こうしたスケジュールで試合が滞りなく行えるのも、シドニーFCがホームとアウェイの対戦順を入れ替えることに承諾してくれたからこそ。Vitezslav Lavicka監督は、被災した人たちへの弔いの言葉だけでなく、震災に心を痛める鹿島の選手たちも気遣ってくれた。選手たちも、その温かいホスピタリティに全力で応えるつもりだ。
「僕たちは日本を離れていますけど、ここに来たのは遊びに来たわけでもないし、逃げに来たわけでもありません。応援に来れない人たちのためにも、夢や希望、生きる道を与えるためにも、ここで僕たちが必ず勝つという強い気持ちを持って戦うことに、チームが一丸となっています」
鹿島を代表して会見に臨んだ野沢拓也は、言葉を選びながら自分の思いを精一杯メディアに伝えた。いまだ公式戦未勝利の鹿島だが、チームの雰囲気はとてもいい。


以上
2011.04.12 Reported by 田中滋


[ AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニー vs 鹿島 ]

明日の試合が行われるシドニー市内。朝8時半ころの風景です。すでに日差しは強いですが、空気は澄み、さわやかな朝です。

[ AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニー vs 鹿島 ]

こちらの写真はスタジアム近くの公園。左側の木々の奥に試合が行われる「SYDNEY FOOTBALL STADIUM」が、右に見える巨大な照明灯はクリケット場です。

[ AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニー vs 鹿島 ]

スタジアム近くの池にはペリカンが飼われていました。

[ AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニー vs 鹿島 ]

練習前にリフティングで遊んでいた興梠慎三選手(左)と柴崎岳選手。新人選手もすっかりチームに溶け込み、いい雰囲気で練習に向かいました。

[ AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニー vs 鹿島 ]

カルロン選手はストレッチしながら笑顔を見せてくれました。FUJI XEROX SUPERCUP以来、先発から遠ざかっているだけに、そろそろ活躍してほしいところです。

[ AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニー vs 鹿島 ]

前回、水原で行った公式練習ではミニゲームに参加していたオズワルド・オリヴェイラ監督。今回もドリブルをしてボールの感触を確かめるなど、やる気満々です。

[ AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニー vs 鹿島 ]

「リベンジだ!」「絶対勝つぞ!」と檄を飛ばして臨んだ紅白戦でしたが、オズワルド・オリヴェイラ監督率いる若手チームはあえなく敗れてしまい、この表情。ただ、練習はとてもいい雰囲気で終わりました。

2011年04月12日(火)

9時30分より、明日のシドニー戦に向けて公式練習を行いました。鳥かごやセットプレーなどの軽めのトレーニングでの調整となりました。


アウェイ連戦も、良い雰囲気のチームである。
興梠と柴崎は何を話していたのであろうか。
カルロンの爆発はあるのか。
チームの雰囲気が伝わってくるようである。
今回の勝利を運んで来る動物はペリカンと言えよう。
ペリカンに勝利を捧げたい。
楽しみである。

シドニーFC戦試合前日コメント

2011年04月12日 | Weblog
【 AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニ vs 鹿島】オリヴェイラ監督、野沢拓也選手(鹿島)前日記者会見でのコメント(11.04.12)
●オズワルド・オリヴェイラ監督(鹿島):
「みなさん、こんにちは。お越し頂きありがとうございます。私の英語は拙いですがベストを尽くしますのでよろしくお願いします」

Q:シドニーFCのスタイルに関して、そしてそれを打ち破るには明日の試合がどれくらい大変なものになるかお聞かせ下さい。
●オズワルド・オリヴェイラ監督(鹿島):
「過去2戦、水原と上海に対する試合を見ました。また、2年前のシドニーFCの試合も見させてもらいました。選手は入れ替わっていると思いますが、スタイルに関しては同じなのではないでしょうか。ディフェンスが強く、戦術的にうまくキープしているので、こちらがポゼッションを展開していくのがとても難しい相手だと感じています。水原との対戦でも後半に何回も良いシュートを試みていましたし、上海との試合でもうまくいきませんでしたがゴールを脅かしていました。シドニーFCの力を考えると、私たちの試合も難しいものになると思います」

Q:今回、日本で大変な災害が起きました。またその後もなかなか状況がよくならず、昨日も大きな余震があったと聞いています。選手として、またチームとしてプレーに集中するのはどれほど難しいでしょうか?
●野沢拓也選手(鹿島):
「僕たちは日本を離れていますけど、ここに来たのは遊びに来たわけでもないし、逃げに来たわけでもありません。応援に来れない人たちのためにも、夢や希望、生きる道を与えるためにも、ここで僕たちが必ず勝つという強い気持ちを持って戦うことに、チームが一丸となっています。みんなが勝つという一つの目標にむかって集中していますし、そういう目標にむかってがんばるという気持ちをみんなが持っています」

Q:今回、地震によってトレーニングが数週間中断されてしまったと聞いています。それについてはいかがでしょうか?
●オズワルド・オリヴェイラ監督(鹿島):
「練習は16日間中止しなければなりませんでした。これはシーズン半ばではなく、始めだったため、より痛手があったと思います。ただし、選手たちは自分たちでトレーニングを積んでおりましたし、練習に戻ってからはもともとあった計画とおりに練習を進めてきました。もちろん、いろんなことにダメージがありましたし、準備しなければいけないこともあります。ただ、我々はベストを尽くし、次の3試合についても戦っていける準備をしてきていると思います」

Q:シドニーFCはNICK CARLEという優秀な選手を欠くわけですが、鹿島の選手の状態はどうですか?
●オズワルド・オリヴェイラ監督(鹿島):

「これまで長い間、いろんな状況で戦って来ました。ベストなラインナップが揃わない状況も経験しています。自分たちがベストな状態でなくとも、きちんと準備して戦える状態に持っていきたいと思っています。ぜひ、日本に良い結果を持って帰りたいと思います。今後の3試合もきちんと勝って、決勝トーナメントに進出したいと思います」

以上

[ AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニー vs 鹿島 ]前日記者会見の様子

会見では鹿島アントラーズが茨城県に対して支援活動を行っている"WITH HOPE WE CAN COPE"というキャッチフレーズが描かれたバナーを持っての記念撮影も行われました。

[ AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニー vs 鹿島 ]前日記者会見の様子

英語圏のオーストラリアということで、英語が喋れるオリヴェイラ監督はいつもは横に着く高井蘭堂通訳抜きで会見に。「英語が拙くて申し訳ない」と断りを入れていましたが、まったく問題なく会見を終えていました。

[ AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニー vs 鹿島 ]前日記者会見の様子

鹿島側の選手として会見に参加した野沢拓也選手。今朝方も大きな地震に見舞われたホームタウンに対し「勝利を届けたい」と誓っていました。


頼もしいオリヴェイラ監督のコメントである。
この試合に勝利し、日本に明るい話題を振りまくのだ。
強い鹿島の、力強い勝利こそが我らの望むものである。
期待して待っておる。