鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

水原戦レビュー

2011年04月07日 | Weblog
【AFCチャンピオンズリーグ2011 水原 vs 鹿島】レポート:逆境にも負けず再開初戦に気持ちの入った戦いを見せた鹿島イレブンは、敵地での貴重な勝点1を得る(11.04.07)
4月6日(水) AFCチャンピオンズリーグ2011
水原 1 - 1 鹿島 (19:30/水原/7,689人)
得点者:67' YEOM KI-HUN(水原)、71' 中田 浩二(鹿島)


水原ワールドカップスタジアムには水原サポーターから"YOU ARE NOT ALONE,JAPAN"、"NEVER GIVE UP,IBARAKI!"と書かれたバナーが掲げられ、鹿島の選手は喪章を腕にピッチに入る。そして、今回の震災で被災した方々への黙祷が捧げられると、ホイッスルが鳴り響き、1カ月ぶりに鹿島の面々が試合に戻ってきた。
ただし、中断期間を挟み1カ月以上試合から離れていた影響は否めず、序盤から鹿島は押し込まれる。選手間の距離が悪いため、攻撃に厚みを加えようと小笠原満男が前に出てもパスが繋がらず、水原の鋭い速攻に何度となくさらされた。特に、1トップに入ったHA TAE-GOON(背番号28)は身長が高くて体も強く、一気に加速するスピードを備えた危険なストライカーだった。ヘディング、そして強烈な左足と立て続けにシュートを許すも、曽ヶ端準の正面を突くなど、DF陣がなんとかコースを限定したことで事なきを得た。
また、硬いピッチも選手を悩ませる。不規則にバウンドするボールを抑え込めず、チーム随一の技術を持つ野沢拓也が処理にまごついてカウンターを浴びるなど、試合勘のなさが選手たちを苦しめていた。

だが、20分あたりに初めて落ち着いたボール回しができるようになると状況は一変。FWにパスが入るようになり、「とりあえず、マトのところを狙えということだった」(興梠慎三)という狙い通り、マト(背番号3)の周囲にさまざまな選手が飛び込んでいくことでチャンスをつくる。26分にはマトの背後に走り込んだ大迫勇也が倒されてFKを得たり、フェリペ・ガブリエルがゴール前に飛び出す動きを見せるなど、水原の最終ラインを慌てさせた。
しかし、そこで得点が決まらない。今季、いまだFWにゴールがなく、チームも未勝利である課題が露呈する。35分には裏に抜け出した興梠がGKと1対1の場面を迎えるも、ループシュートはゴールの上を越えてしまい、38分にはその興梠がスローインをスルーし、虚を突かれたマトが処理を誤るなか、ゴール前に飛び出したアレックスが同じように1対1のチャンスをつくるも、ループシュートはまたしてもゴールの枠外へ。良い流れをつくったものの得点には至らずに、前半を終えたのだった。

「前半の終わりくらいから相手もサイドのところのスペースを潰してケアすることを始め、1枚下げて後ろを抑える状況になったと思います」
オズワルド・オリヴェイラ監督の分析通り、水原はアンカーに入っていたOH BEOM-SEOK(背番号14)を、鹿島ボールになると最終ラインと同じ位置まで下げて対応してきた。そのため、後半になると裏に簡単に抜け出すチャンスは少なくなったものの、相手の中盤は枚数が減り、鹿島はセカンドボールを容易に拾え、支配率は鹿島が上回った。
ところが先に得点したのは水原。そろそろ疲れが出始める67分、一瞬の気の緩みが失点に繋がってしまう。左サイドからロングスローを放り込まれるとゴール前のマークはハッキリして折らず、岩政大樹が複数の選手に囲まれてしまい、満足に競り合えない。するとマトに競り負け逆サイドにふわりと浮いたボールをYEOM KI-HUN(背番号26)が頭で押し込み、先制点を奪う。それまで集中力を発揮していたが、この数分だけおかしな状態だったことが悔やまれる。
しかし、すぐに追い付いて見せたところがこの試合にかける鹿島の意気込みの強さだろう。切り札である本山雅志をピッチに送り出し、コーナーキックを得ると、岩政がニアサイドに飛び込みボールをすらす。するとファーサイドに流れた中田浩二はフリーになっており、難なくゴールを決め同点に追い付いた。
その後も、遠藤康、増田誓志を投入し、前線のスピード感を保ちながらカウンターのチャンスをつくったもののゴールまでには至らず、1-1のまま試合を終えた。
 
準備期間も短いなかで試合を迎え、しかも国内リーグで好調を維持している相手に対し、試合の主導権を握ったことは評価できる結果だ。ただ、主将の小笠原は満足していなかった。
「こういう時でも、しっかり勝てないと、優勝するためには、こういう試合を勝っていかないといけないと思うんで。これを、アウェイで引き分けて良しとするんじゃなくて、これも勝っていかないと優勝は見えてこない。次は必ず勝って帰りたいと思います」
確かに、今季の目標のひとつはアジア制覇だ。今回の内容を次に生かし、積み上げていかなければ到達することは難しいだろう。チームは試合翌日にはシドニーに飛び、そのまま現地で練習を続け、アウェイ2連戦に備える予定だ。厳しい状況は続くが、次のシドニー戦こそ、吉報を届けてくれるはずだ。


以上
2011.04.07 Reported by 田中滋


チャンスは多く作るが決めきれず、勝利に結びつかない。
昨年よりの問題を引きずっておることが見て取れる。
期待のカルロンは出場せず、田代もベンチを温めた。
とはいえ、新加入のアレックスは惜しい飛び出しを見せており、興梠も大迫もチャンスの山を造っておる。
もう少し、あと少しなのである。
昨季とは異なる結果はすぐ近くに来ておる。
この試合で試合勘を取り戻したチームは次の試合で覚醒すると信じておる。
南半球の試合に期待したい。

水原戦コメント・報道

2011年04月07日 | Weblog
AFCチャンピオンズリーググループステージ 第3節
鹿島アントラーズ:オズワルド オリヴェイラ 監督
タフな試合だったと思う。ビルドアップだったり組織的プレーだったり、お互いが簡単にさせないという中で前半の途中からは落ち着いて出来るようになった。何度かチャンスを作ったので、得点をできていれば違った状況になったと思う。前半の終わりくらいから水原もサイドのスペースをケアするようになった。後半の立ち上がりから戦術的な配置をして、我々が使っていたスペースを消す作業を徹底したと思う。しかしその中でも慌てずにボールを保持してつないで行った時にはチャンスを作ることが出来た。後はチャンスを多く作った中で決めるか決めないかという部分で、残念ながら主導権を握っていても勝てなかった状況になってしまったと思う。

【本山 雅志】
惜しい試合だった。スペースがあったのでパスを狙っていたけど狙いすぎた。チャンが少なかったので慎重になりすぎた。ラストパスをしっかり出すようにしたい。

【野沢 拓也】
相手は激しかった。いい感じでプレーはできたと思う。

【小笠原 満男】
普通ならグループリーグでアウェイでの勝点1は良いと思うが、こういう状況なので皆さんに勝利をプレゼントしたかった。もっと強いチームもあると思うので優勝するには、こういう試合も勝たないといけない。

【興梠 慎三】
最初から飛ばした。点が決められなくて悔しい。(決定機で外したシュートは)グラウンドが固くてボールがうまく転がらないのでループシュートしか考えてなかった。チャンスが多く作れていただけに悔しい。

【青木 剛】
勝ちにいっていたので勝てなくて残念だが、先制されてから追いついての引き分けなので良かったとは思う。立ち上がりがバタバタしてしまった。序盤は相手に勢いがあったが徐々に慣れてきて良くなった。


2011年04月06日(水)

本日行われたACL第3節水原三星戦は、1-1の引き分けに終わりました。

【AFCチャンピオンズリーグ2011 水原 vs 鹿島】オズワルドオリヴェイラ監督(鹿島)記者会見コメント(11.04.06)
4月6日(水) AFCチャンピオンズリーグ2011
水原 1 - 1 鹿島 (19:30/水原/7,689人)
得点者:67' YEOM KI-HUN(水原)、71' 中田 浩二(鹿島)


●オズワルドオリヴェイラ監督(鹿島):
「競争意識の高い、タフで厳しい試合だったのではないかと思います。両チームとも、オーガニゼーションやビルドアップというところで簡単にさせないことを徹底的にやっていた中で、前半の途中から我々が落ち着きをもってできるようになりました。そこで何度かチャンスをつくって、それを得点していればまた違った状況になっていたでしょう。前半の終わりくらいから相手もサイドのところのスペースを潰してケアすることを始め、1枚下げて後ろを抑える状況になったと思います。後半の立ち上がりから、確定した配置をして我々が使っていたスペースを消す作業を徹底したところがありました。ただ、それでも慌てずにボールを保持してパスをつないでいったときにはチャンスをつくれたわけで、もう少しそういった部分が上手くいけばというところがありました。もう一つはチャンスをつくったなかで、それを決めるか決めないかという部分が、主導権を握ってチャンスを作っても勝てなかった状況になったと思います」

Q:地震の影響であまりトレーニングができていなかったと聞いていますが?
「3月11日、ちょうど午後2時20分に鹿島から東京駅に向かい、次の日のJリーグ第2節の清水エスパルス戦の準備のために移動していました。その移動中に地震が起きて、通行止めになったので、午後3時くらいからまた鹿島に戻るということが決定してから、戻ったのが朝の2時です。翌朝というか、その日は地震と津波の状況があったので、練習は土曜日、日曜日、つまり12日、13日ではやりませんでした。14日に一度トレーニングをやったのですが、15日に選手たちからも原子力発電所の状況が不安定である、ということから精神的に安心して練習に取り組むことができないと言われました。そこでクラブとしても練習を続けることは厳しいという判断をして、休止をするという判断になりました。一時は解散して、3月28日に選手たちが集まりました。私自身も28日に集まりたかったのですが、残念ながらフライトの関係で30日になり、自分自身とブラジル人のスタッフが30日に来日して31日に本格的な合流をしました。そこから1、2、3、4日の朝まで練習して、5日は公式練習をして、6日の今日、という流れになっています」

Q:3月6日のJリーグからちょうど1ヶ月だったと思いますが、そのときと比べて今日の動きというものを監督はどう評価していますか?
「チームを準備していくとき、キャンプをしてそれから開幕を迎えるわけですが、当然、微調整をし始めて改善していこうというところでの中断だったので、とても残念な部分があります。技術的な積み重ねが必要であり、やはり足りないところが試合の随所に表れ、シュートやパスなどの感覚的な部分が足りず、試合に表れていたと思います。ただし、精神的な部分やフィジカル的な部分については、不利な状況からのスタートだったわけですが、それを不利だと言うのではなく、プラスに持っていこうという要求を出していました。それに関しては選手が非常に、組織としてがんばってくれたのではないかと評価しています。技術的な部分が足りなかったという以外は、いろんな条件を考えれば非常によかったと思います」


以上

【AFCチャンピオンズリーグ2011 水原 vs 鹿島】試合終了後の鹿島選手コメント(11.04.06)
●小笠原満男(鹿島):
(勝ちたかった?)
いやあ…、悔しいっすね。勝ちたかったです。
(久々の試合はどうでしたか?準備期間も少なかったですが?)
十分あったと思います。
(追い付いて勝点1というのは最低限の結果では?)
最低限…。リーグ戦で見たら最低限かもしれないけれど、いまのこの状況を考えると勝利をプレゼントしたかったなと思います。ここから勝っていってね、予選を突破すれば貴重な勝点1だったと言えるかもしれないけど、この状況においては勝利が欲しかったです。次がすぐにあるんで、がんばります。
(最後、珍しく足が攣ったみたいで伸ばしていたように見えましたが?)
攣ってないっすよ。ストレッチです…(笑)。
(相手も激しく当たってくるところで負けていなかったと思いますが?)
あんなもんじゃないでしょ。アジアで勝っていくにはもっと来るチームもあるし、もっと強いチームもいると思うんで。こういうときでもしっかり勝てないと。優勝するためにはこういう試合を勝っていかないといけないと思うんで。アウェイで引き分けて良しとするんじゃなくて、これも勝っていかないと優勝は見えてこないんで。次は必ず勝って帰りたいと思います。
(サッカーに集中してきて、と言われてそれに応えられなかった想いもある?)
そうなんですよね、いろんな想いがあって、単なる試合じゃなかったんで。悔しいですね」

●中田浩二選手(鹿島):
「色んな意味で負けるわけにはいかなかったし、こういう状況で被災されている方に元気だったりを与えるためには負けるわけにはいかなかった。勝ちたかったんですけど、最低限の結果は出たと思うし、そういう想いは多少は伝わったかな、と思います。
(ゴール後、サポーターのところに駆け寄っていましたが?)
こういう状況ですけど、わざわざ韓国まで来てくれたし、少ないけれど声を出してくれたので、そういうサポーターに感謝の気持ちもあったし、それがみんなに伝われば良いのかなと思って。
(去年も、全北の試合で貴重なゴールを決めています)
いつもチャンスは狙っているし、あれは(岩政)大樹が前でうまく潰れてくれたからね。俺は合わせるだけだったし。
(最初、相手の28番に苦労したようでしたが?)
どういう選手かわからない部分もあったし、全体的に前半の入り方がバタバタしてる部分もあったから、なかなか対応するのが難しかった。でも前半の半ばくらいからボールも支配することができるようになったし、役割もしっかりしてきたので、あとは失点はしましたけど安定してできたと思います。
(失点した場面だけ少しおかしかったように見えたのですが?)
そうですね、あの辺で押し込まれたときに、もうちょっと簡単にクリアしたりすればよかったんだけど、なかなか前にいけずにズルズルいってしまった。ロングスローで大樹のところに何人もいたから、あの辺の役割をもう少しハッキリできればよかった」

●本山雅志選手(鹿島):
「悔しいですね。(出場は)点を入れられてからだったんで、(選手同士の)間があいてるし、間で受けてさばくようにしてました。ちょっとゴールを狙いすぎて、ゴールに直結するパスを狙いすぎてミスが多かったですけど、あの辺をもっとうまく通せればよかったと思いますけどね。
(結構、最終ラインの前でパスを受けられましたよね?)
そうですね。あそこで1本パスを通せればよかったんですけど。流れは変えられたと思うんだけど。あとは、勝ちに来てたんで勝ちきりたかったし、ラストパスをちゃんと通せればもっとチャンスが広がったと思うんで。そこをしっかりやります。ただ、チャンスが少ないから、すごく狙いづらい。少し慎重になっちゃう分、テンポが遅れたり焦ってしまったりするんで、そこをもうちょっと落ち着いてやれればと思います。あとはワンツーとか、もっと必要だったかな。ちょっとバタバタしちゃったかもしれないですね。まあ、次がんばります」

●遠藤康選手(鹿島):
「監督からは、まず守備をしっかりして、攻撃は自分が思ったとおりにやれって言われました。
(あんまりボールがもらえなかった?)
そうですね、あんまりボールが落ち着かなかった。でも、アウェイで勝点1を取れたのはよかったのかなと思う。ゲーム勘がまだ無い人もいたと思うから、これである程度は取り戻せた。次のゲームはもっと良い試合ができると思います。
(最初はちょっと危なかった?)
ピッチがボコボコだったから。先制されても引き分けだったのはよかった。ロッカーの雰囲気もそんなに、というか全然悪くないし。勝ちたかったけど、まあよかったと思います」

●興梠慎三選手(鹿島):
「自分のあの決定機から、みんなよくなってきたけど…。最後、決められなかったのは悔しいですね。何度かチャンスがあったけど、決められなかった。次の課題かなと思います。
(ループが決められなかったことは、試合から離れていたことも若干影響している?)
グラウンドが固くてドリブルがうまく転がらないというか…。だから、ループしか考えてなかったんですけど、全然ダメでした。芝が短くて、固いから、結構跳ねてしまって。
(今日の90分で鹿島のサッカーを思い出せた?)
まだちょっとミスはあるけれど、うまく崩せた部分もある。
(勝点1は?)
中断があって1週間ちょっとしかない調整で、最低限の勝点1は取れたと思う。でも、チャンスはうちの方がつくったし、僕をはじめ、決定機はいっぱいあったし、勝てたんじゃないかなと思います。悔しいのもありますけど、またアウェイの試合がありますし、切り替えていきたい。次の試合でがんばりたいと思います」

●青木剛選手(鹿島):
「勝ちに来た試合だったので勝てなくて残念ですけど、先制された中で追い付いての引き分けなのでポジティブに考えて、またすぐにシドニーでアウェイの試合があるので、そこでしっかり結果を出せるようにがんばりたいです。
(久々の試合でいつもと違うところはあった?)
立ち上がりにちょっとバタバタしてしまった部分があったり、あとは相手も勢いがあって、立ち上がりの入りはあまりよくなかった。でも、徐々に慣れてきてからは、チャンスも多く作れた。立ち上がりはバタバタしたけど、あとは特に問題なくいけました。
(そこで慌てなかった?)
取られ方が悪いときのカウンターを相手が狙っていたので、そこで失点しないように意識してました。カウンターは勢いがあったので失点しないようにできたのがよかったと思います。
(慣れたというのは、相手のやり方がわかったから?)
相手のやり方もありますし、どうしても試合が久しぶりということもあった。あとアウェイのピッチコンディションが難しいというところもあって、相手が高い位置で奪ってそのままカウンターというのが多かったので。
(心肺機能などでは問題はなかったですか?)
最後は多少きつかったですけど、1試合こなしたことで、次は本当に万全でいけると思います」

●岩政大樹選手(鹿島):
「向こうがあんまり前に出てこなかった。多少セーフティな形で入ってきたんで、助かった面もありました。あまり間延びせずにやれたと思います。
(これからチームがよくなっていきそうですが)
やっぱりトップレベルの試合を長い間してない選手もいるし、僕なんかはまだ代表の合宿があったりしてよかったんですけど、他の選手はかなり突然この試合が入ったところもあったので、これを乗り切れば、という気持ちもあった。また1週間あきますし、来週はいつもの状態に戻ってくると思います。
(いつもと違う感じはありました?)
まあ、ありましたよ。特に序盤の時間はなんとかしのがないとと思ってました。みんな、一歩一歩が前に出なかったし、いくつも球際で負けてDFラインに持って来られたことがあったので、あそこがひとつのポイントだったと思います。
(得点の場面はイメージ通り?)
そうですね。あのシーンはちょうど蹴る前に、浩二さんのマークの茂庭に似てる選手と(笑)、マトの間でちょっと駆け引きをして、その瞬間に浩二さんと僕のマークが外れましたから。ギリギリでも触れば浩二さんがフリーだろうなというのも知ってましたし、僕は触っただけで浩二さんが決めたシーンは観れなかったんですけど、みんなが喜んでいたので知りました。
(久々にクラブで試合をして、サッカーが始まると気持ちも変わる?)
選手はいろんなことを言っても、結果が出なければ慰めてくれる人はいないし、それがプロの世界なので。どんな状況でも結果でしか語られない。いまはいろんな人が結果が出なくても「しようがない」と言ってくれるかもしれないですけど、もう少したてばまたACLで敗退したということしかあげられなくなる。とにかく、できる人が少しずつやっていくことが復興に繋がるのだろうし、前にやっていたことが取り戻されていけば、少しずつみんなも前向きな気持ちになっていくと思う。まず僕たちが、空いた期間のブランクを克服して結果を出していくことで、少なくとも鹿島のファンは前を向いていけると思う。これで僕たちが結果を出せなければ、やはり震災の影響に対してネガティブな印象を持ってしまう。ACLのグループリーグを突破するということで明るいニュースが届けられれば良いなと思います」


鹿島ドロー、中田が貴重な同点弾/ACL
<ACL:水原三星1-1鹿島>◇1次リーグH組◇6日◇韓国・水原W杯スタジアム

 鹿島は東日本大震災後、初の公式戦をドローで終えた。ACL第2戦で韓国代表3人を擁する水原三星(韓国)とアウェーで対戦し、引き分けた。後半22分に先制ゴールを許したが、同26分、CKからDF中田浩二(31)が左足で同点ゴール。MF小笠原満男(32)は「勝ちたかった。悔しいっす。何とか結果を出して、みんなを喜ばせたかった」と被災地に勝利を届けられなかった思いを吐露した。震災の影響でチームは3月15日に活動休止し、メンバーは自主トレを余儀なくされた。同28日から再始動し、急ピッチ調整で挑んだが、2試合連続ドローで勝ち点2止まりに終わった。
 [2011年4月7日7時41分 紙面から]

鹿島、中田弾で追いつきドロー/ACL
2011.4.7 05:02


後半、同点ゴールを決めサポーターの声援に応える中田=水原(共同)

 アジア・チャンピオンズリーグ1次L第3戦(6日、水原三星1-1鹿島、韓国・水原)H組の鹿島は、敵地で水原三星(韓国)に1-1で引き分けた。先制を許した直後の後半26分、CKのこぼれ球をDF中田浩二(31)が押し込み、東日本大震災後初の試合で貴重な勝ち点1を拾った。鹿島は2試合を終え勝ち点2。

 重い空気を中田の左足が振り払った。0-1と先制を許した直後の後半26分。左CKからDF岩政が頭で落としたボールを押し込み同点。決してあきらめない姿勢を見せて、敵地で貴重な勝ち点1をもぎとった。

 東日本大震災では本拠地・茨城も大きな被害を受けた。震度6強の揺れや津波被害に加え、隣県の福島第1原発の事故も追い打ちをかけた。クラブは一時活動休止し3月28日に練習再開したばかり。それでも岩手出身の主将MF小笠原の「僕らは食べる物もあって練習もできた。何とか結果を出してみんなを喜ばせたかった」という言葉に代表される強い思いを胸に一丸となり、水原の猛攻を体を張って防いだ。

 第2節が延期となった鹿島は1試合少なく、勝ち点2の暫定2位。13日シドニーFC(豪州)戦は負けられない一戦となる。「一丸となって勝って日本に帰りたい」と小笠原。“被災クラブ”としての特別な思いを胸に鹿島が再スタートした。
(紙面から)


後半、同点ゴールを決めた鹿島・中田=水原(共同)


後半、水原に先制を許し、肩を落とすGK曽ケ端(左端)ら鹿島イレブン=水原(共同)

前半、競り合う鹿島・小笠原(右)=水原(共同)


前半、FKを放つ鹿島・野沢。後方は小笠原=水原(共同)


試合後、復興スローガンの書かれた横断幕を持ちサポーターにあいさつする小笠原(右端)ら鹿島イレブン=水原(共同)


水原と引き分けた小笠原(手前左)ら鹿島イレブン=水原(共同)


試合前、東日本大震災の犠牲者に黙とうをささげる鹿島・小笠原(右端)ら両チームのイレブンイレブン=水原(共同)


試合前に「がんばろう茨城」と書かれた日の丸を掲げる鹿島サポーター=水原(共同)


中田同点弾 敵地で貴重な勝ち点1獲得
ACL1次リーグH組 鹿島1―1水原 (4月6日 水原W杯)


ACL<水原・鹿島>後半、同点ゴールを決めサポーターの声援に応える鹿島・中田
Photo By 共同


 鹿島はアウェーで貴重な勝ち点1を獲得した。0―1の後半26分の左CK。野沢のキックに反応した岩政が頭でボールの角度を変えると、最後はファーサイドに走り込んだ中田が左足で決めた。

 東日本大震災直後は鹿嶋市内の選手寮でも断水が続き、食糧や生活必需品も不足した。チームは3月15~27日まで一時解散。全体練習再開から10日目で3月6日の大宮戦以来の公式戦を迎えた。小笠原、遠藤ら東北出身選手は被災地支援に奔走中で、クラブには親戚を亡くした職員もいる。サッカーに集中できる環境が整わない中で奮闘したが、小笠原は「普段なら最低限の結果といえるけど、今の状況では被災地にプレゼントする勝利が欲しかった」と悔しがった。
[ 2011年4月7日 06:00 ]

鹿島、魂の勝ち点1!被災地へ届け中田同点弾!…ACL
 ◆アジアチャンピオンズリーグ第3節 ▽H組 水原三星1―1鹿島(6日・水原) 鹿島は東日本大震災後、初めての公式戦となる水原三星(韓国)戦で1―1で引き分けた。1点を先行されたが後半26分、CKからDF中田浩二(31)が左足で詰め追いついた。ホームタウンの茨城県鹿嶋市も被災。16日間、一時解散を余儀なくされ、状態が仕上がらない中での再開戦だったが、最後まであきらめず戦う姿勢を貫き、アウェーで貴重な勝ち点1を手にした。

 FW興梠の肩が大きく揺れていた。屈強な体を持つMF小笠原ですら、つりそうな足を伸ばしていた。試合終了が近づくにつれ、ピッチに苦い表情が並ぶ。それでも、ボールが来れば走った。敵が来れば、体を投げ出して守る。アウェーで追いついての引き分け。DF岩政は「最低限の試合はできたと前向きにとらえている」と言い切った。

 1点を追う後半26分。MF野沢の左CKからニアの岩政が頭でそらし、ボールは反対サイドでフリーで待つDF中田の足元へ。そのまま左足で右隅に同点弾をたたき込んだ。大宮戦以来(3月6日)以来、1か月ぶりの試合。序盤こそ相手の攻撃を受ける形となったが、前半20分以降は主導権を握り、先制されても慌てることはなかった。

 3月11日、鹿嶋市も震度6弱の大地震に襲われた。選手寮3階部分に亀裂が走り、クラブハウスの練習場ピッチも地割れが生じた。それでも、オリヴェイラ監督は翌日から「練習するぞ」と声を掛けた。被害状況を把握しながらも、いつ始まるか分からない試合へ向け準備をしなければいけない。強烈なプロ意識から来る発言だった。

 選手からは当然、「やれるような状況ではない」という意見が出た。一時は監督と言い争いになった。結局、クラブ判断で、3月28日まで一時解散。16日もの間、全体練習ができなかったが、指揮官の姿勢が選手に伝染する。被災地に支援物資を送りながらも「どんな状況でも結果を出すのがプロ」(岩政)と、地元や母校などで再開へ向けた準備を施していた。

 再集合から試合までたった10日間。走るメニューで体力を向上させ、紅白戦で連係回復を目指した。ただ、通常通りリーグ3試合(3位)、ACLで2試合をこなす水原と比べ、状態の差は歴然。では、何でまさったのか。「この試合は単なる1試合じゃなかった。がんばっているみんな(被災者)に勝利をプレゼントしたかった。引き分けじゃ、申し訳ない」と小笠原。被災地を励ましたい心。復興の力になるという心。鹿島の気持ちがもたらした勝ち点1だった。

 ◆鹿嶋市周辺の震災被害 隣接する神栖市には、津波に加え鹿島港のコンテナが流れ着き、被害が大きくなった。鹿嶋市では死者1人、住宅被害は2833戸。鹿島のホームタウン5市(鹿嶋市、神栖市、潮来市、行方市、鉾田市)では、3月28日現在、死者3人、住宅被害は1万3612戸。今も断水が続く地域がある。
(2011年4月7日06時04分 スポーツ報知)

鹿島一丸、負けない心 被災後初公式戦で中田が同点弾
2011年4月7日10時54分


同点ゴールを決めて喜ぶ鹿島の中田(左から2人目)=ロイター

 黙祷(もくとう)がささげられた。試合前の約40秒。水原サポーターからも温かい拍手が起こった。東日本大震災で被災したクラブとして初めて臨む公式戦。鹿島にとって自らの復興への歩みも記すキックオフだ。

 3月6日のJ1初戦からちょうど1カ月。メンバーはベストだが、その間に鍛錬を積むはずが震災で中断した。実戦を重ねている水原との差が立ち上がりに現れた。競り合いで負け、パスは通る寸前で奪われた。

 震災で一時は活動停止を余儀なくされたが、育まれたものもある。「みんなが前より助け合うようになった」とコーチの1人は言う。「震災を経験して感じるところがあったと思う」

 チーム力が試合で徐々に出た。体をぶつけ、走る。失点したが直後に同点。決めたDF中田は思わず左腕の喪章に口づけした。「被災した方に伝わればと」

 ACLで開幕2戦未勝利はこの4年で初めて。苦しい再スタートには違いないが、DF岩政は言う。「追いついたのは気持ちの入ったプレーができた証明。以前の日常を取り戻せば、みんな前向きになれる。まずは僕らがブランクを埋めたい」。数字以上に重みのある勝ち点1だ。
(水原=村上研志)

被災後初の公式戦は最低限の結果となった。
満男が申すように、勝利という形で苦しんで入り人々に希望というプレゼントをしたかったことは事実であろう。
残念と言う言葉以上に無念であった。
しかしながら、アウェイの地で追いついたメンタリティは十分に評価出来る。
胸を叩いた中田コがくれた勝ち点1に感謝したい。

シャルケ・篤人、欧州で輝く

2011年04月07日 | Weblog
シャルケ「ファンタスティック」/欧州CL

アウェーでインテルミラノを下し、雄たけびを上げるシャルケ・イレブン(AP)

<欧州CL:シャルケ5-2インテルミラノ>◇準々決勝◇5日◇ミラノ

 シャルケはアウェーで前回覇者を圧倒した。ラングニック監督は「ファンタスティックな試合。素晴らしかった」と賛辞を惜しまなかった。

 中盤でプレスをかけ、守備ラインも高く保って、縦パスを有効に絡めた攻撃が機能。攻撃力の高いフラドを中心に、エドゥーやラウルがゴールに迫り、次々に得点した。

 ただ、3月半ばに就任したばかりの新監督に油断はない。「まだ4強入りが決まったわけではない。注意しなければ」と気を引き締めた。
 [2011年4月6日9時59分]

内田シャルケが長友インテルに圧勝/欧州CL
2011.4.7 05:05


後半8分、チームの3点目を挙げたラウル(左)を祝福する内田。シャルケが前回王者のインテル・ミラノを圧倒した(AP)

 欧州チャンピオンズリーグ準々決勝第1戦(5日、イタリア・ミラノほか)シャルケ(ドイツ)の日本代表DF内田篤人(23)は、敵地での前回王者インテル・ミラノ(イタリア)戦に右サイドバックでフル出場。4点目の起点となるなど攻守に活躍し、5-2の快勝を導いた。インテルの同DF長友佑都(24)は途中出場し、CL決勝トーナメント初の日本人対決が実現したが、まずは内田が先勝した。レアル・マドリード(スペイン)はホームでトットナム(イングランド)に4-0で圧勝した。第2戦は13日に行われる。

 2人の主役の“カーテンコール”に、カルチョのスカラ座(会場の愛称)が拍手に包まれた。日本代表・ザッケローニ監督も見守った一戦。内田は同僚と歴史的な大勝を喜ぶと、それを眺めていた長友に歩み寄り、力強く抱き合った。

 「(長友は)やっぱり走らせたらいい選手なので、間合いだけしっかり取って、長所を出させないようにプレーした。まあ、ラッキーでしたね」

 右サイドバック(SB)でフル出場した内田は、長友とのマッチアップを振り返った。後半31分、長友が左SBで途中出場すると、CL決勝T初の日本人対決が実現。ロスタイムには裏に抜け出した内田を、長友が体を張って止めるなど堂々たる競演を披露した。

 ただ、試合を通して輝いたのは5-2の結果が示す通り、内田だった。3-2の後半12分、右サイドから鋭い縦パスを繰り出し、FWラウル→MFフラドとつながって相手のオウンゴールを誘発。ダメ押し点の起点となった。

 守備でもオランダ代表MFスナイダーの突破を体を投げ出して防ぐなど奮闘。6日付伊紙ガゼッタ・デロ・スポルトからも「giapponese da battaglia(ジャポネーゼ・ダ・バッタリア=戦う日本人)」とたたえられたほどだ。

 2人は、試合後の取材ゾーンでも“火花”を散らした。すでに報道陣と話をしていた内田のもとに、長友が笑顔で歩み寄ると、掛け合いを開始した。

 長友 「シャルケとウッチー(内田)が素晴らしかった」

 内田 「ラッキーだった。油断しないですよ」

 長友 「なに、もう勝負は決まったような顔してるんだよ。あきらめないよ。(第2戦は)4-0で勝つ。マジ、やるよ。きょうは15分だったからね」

 内田 「すごい選手がいっぱいいるし、長友さんの相手はしていられないですよ」

 言葉にも余裕が漂う内田だが、長友もあきらめていない。昨季のMF本田圭(CSKAモスクワ)を超える日本人最高の4強をかけた戦い。13日の第2戦で、すべては決する。(坂本万里雄)
(紙面から)


シャルケ5発!CL初「日本人対決」は内田に軍配
欧州CL準々決勝第1戦 シャルケ5―2インテル・ミラノ (4月5日)


<インテル・ミラノVSシャルケ>ゴールを決めたラウルに笑顔で抱きつく内田
Photo By スポニチ


 欧州CL初の日本人対決は、シャルケのDF内田篤人(23)に軍配が上がった。6日に準々決勝第1戦の2試合が行われ、シャルケは敵地でインテル・ミラノを5―2と逆転で破って先勝。内田はフル出場で快勝に貢献し、後半31分から出場したインテル・ミラノのDF長友佑都(24)と日本代表対決で火花を散らした。またレアル・マドリードはホームでトットナムに4―0で大勝。第2戦は13日に行われる。

 世界最高峰の舞台で、日本代表のサイドバック2人が新たな歴史を刻んだ。欧州CL初の日本人対決で勝利をつかんだのは内田。試合後に長友に歩み寄って抱き合い、ともに笑顔で健闘を称え合った。取材エリアでは肩を組みながら“掛け合い漫才”のような会話を展開。「長友さんの相手はしてられないですよ」と軽口を叩いて、仲の良さも披露した。

 公式戦11試合連続の先発でフル出場した内田は、長友も脱帽するプレーで5―2の逆転勝利に貢献。内田は「こんなに点がボコボコ入るような試合というのはあまりない。僕たちが頑張った結果じゃないですか」と胸を張った。

 前半4分にFWラウルの頭へピンポイントで右クロスを供給。3―2で迎えた後半12分には正確で鋭いくさびのパスが起点となり、相手オウンゴールにつながった。守備ではカメルーン代表FWエトオ、オランダ代表MFスナイダーらW杯南アフリカ大会でも対戦したスター選手に「うまいな、やっぱり」と圧倒されながらも冷静なポジショニングと粘り強さで対応。後半26分にはスナイダーの強烈なミドルシュートを倒れ込みながら体で止めてみせた。

 後半31分からは途中出場した長友と、欧州CL初の日本人対決が実現。同ロスタイムに内田はスルーパスに反応して右サイドを突破したが、長友にブロックされてクロスは上げられなかった。直接のマッチアップは少なかったが、日本人ファンにとってはたまらない攻防だった。

 開始26秒で先制点を許す苦しい展開をひっくり返して敵地で5―2と先勝。「耐えることはだいぶしてきたので。耐えて、崩れず、諦めず」と内田。13日のホームでの第2戦では3点差で敗れても突破が決定する。内田が日本人初の4強進出に大きく近づいた。
[ 2011年4月7日 06:00 ]

内田シャルケ、長友インテルに5発大勝

 試合前、笑顔で腕を組むインテルの長友(左)とシャルケの内田(共同)

 「欧州CL・準々決勝第1戦、インテル・ミラノ2-5シャルケ」(5日、ミラノ)

 シャルケ(ドイツ)がアウェーで前回王者のインテル・ミラノ(イタリア)に5‐2で快勝した。後半の終盤、シャルケの日本代表DF内田篤人(23)とインテルの日本代表DF長友佑都(24)の日本人対決が実現。右サイドバックでフル出場した内田は後半12分の4点目の起点となるパスを出すなど、攻守にわたり貢献した。長友は2‐5の後半31分から左サイドバックで出場した。レアル・マドリード(スペイン)はホームでトットナム(イングランド)に4‐0で圧勝した。各第2戦は13日に行われる。

  ◇  ◇

 試合が終わると、インテル・ミラノの長友は、同僚と勝利を喜ぶシャルケの内田を見守った。内田は長友に気づくと歩み寄り、抱き合った。欧州チャンピオンズリーグの決勝トーナメントで初の日本人対決が後半31分から約15分間、実現した。

 試合後の取材ゾーンで2人は遭遇。長友が「僕らの集中が完全に切れましたね。でも諦めないよ。まだ90分あるからね。5‐1で勝つよ」と宣戦布告すれば、内田も「きょうはラッキーだった。油断なんてしてないですよ」と応戦した。

 シャルケが5‐2でリードし、勝敗の行方は見えていたが、同じサイドでせめぎ合った。後半ロスタイムには、内田が果敢に守備ラインの裏に抜け出してパスを受けようとしたが、素早く戻った長友が体を張って阻んだ。世界の一流選手が集まる舞台で、堂々としたプレーを披露した。

 長友が「きょうは15分だったからね」と言うと、内田は「すごい選手がいっぱいいるし、長友さんの相手はしていられないですよ」と返した。お互い、13日の第2戦を楽しみにしているようだった。

(2011年4月6日)

欧州で羽ばたくシャルケの篤人である。
我等としても誇らしい。
更に輝いて欲しい。