鹿島アントラーズ
移籍で加入してきた4選手(カルロン、本田拓也、アレックス、西大伍)のうち、3選手がスターティングメンバーに名を連ねる可能性が高そうだ。とはいえ、元いたメンバーも簡単にポジションを明け渡すつもりもないだろう。これだけのメンバーが揃えばポジション争いが熾烈を極めるのも自明だ。キャンプでは、ボランチについては青木剛、センターバックでは中田浩二が抜群の存在感を見せた。それぞれのポジションには日本代表選手が揃っているが、コンディションはまだ十分に高まっていない。彼らが起用される可能性も十分に高いだろう。
攻撃については、身長190cmという長身のカルロンが前線に入ったことが大きな変化だ。体の線は細いが、キープ力は高くポストプレーも正確。まだ、相手が欲しいところにパスを返せていない場面も見られるが、お互いの理解が進めばこれまでとは違った攻撃パターンを構築することが出来るだろう。裏に抜け出す速さを持つ興梠慎三とのコンビは、面白い組み合わせのはずだ。また、カルロンのキープ力を生かして守備ラインの裏のスペースに走り込む選手が増えれば、それだけで相手は守りづらくなる。すぐに結果を求めるのは難しいかもしれないが、時間と共に連携は高まっていくはずだ。
また、キャンプのなかでは本山雅志をトップ下に起用する4-2-3-1の布陣を何度も試していた。この形は、本山の攻撃的センスを最大限に生かせるだけでなく、プレータイムも抑制できる。昨シーズンは、天皇杯からこの布陣を駆使し、見事に3年ぶりの優勝という結果を残した。生粋のストライカーである大迫勇也を左MFで使うという大胆な戦術は、選手の特性を見抜くオリヴェイラ監督ならではだ。中央からは本山が、サイドからは大迫がドリブルで仕掛けてくるこの布陣に対抗するには、集中力と体力が無ければ難しい。試合の頭から使うのは難しいが、試合途中から使えば主導権を奪い返す力を持つ。ここぞという場面で使ってくることはまず間違いないだろう。
Reported by 田中滋
スタメンが読み切れぬ鹿島である。
大型補強を敢行し、ローテション起用を明言される状況では、誰がどのようにポジションを掴むのか全く分からぬ。
しかし、そんな中でも、興梠と満男だけは別格と言えよう。
チームのキャプテンであり、存在感で他を圧倒する満男はともかく、今季の興梠には期待せずにはおられぬ。
マルキーニョスの穴を埋め、チームに勝利をもたらすのは真のエースと成長する興梠慎三以外にあり得ない。
2TOPで誰と組もうが、1TOPで前に張ろうが、結果のみを追求してプレイして欲しい。
今季の飛躍に期待大である。