こんな本を読みました。
「なぜオードリーが、それらの考えをつかむにいたったか」
あとがきにこんな一文が出てきますが、
僕も最近、番組の企画案を考えていて、
似たようなことを思っていました。
「どうやってオードリー・タンは出来上がったのだろうか」
そんな矢先に、
宣伝のお手伝いをしている友人から、本書を送ってくれたのです。
(僕が上記のようなことを考えていたとは話していないので…
こんな偶然もあるんですね)
とても高度な問題の数々を
小学生でも理解できるように書かれた良書でした。
読み終えて思うのは、
ギフテッドが与えられた力を十分発揮できるようになるためには、
環境、すなわち親、家族、学校、社会…が、重要だということでした。
ただし、オードリーの場合は、最初から100%環境に恵まれていたわけではありません。
本人が、そして両親が、開拓し、良き環境を作り上げていったというところもあります。
ギフテッドはある一定の割合で誕生しているはずです。
そこには国や人種、民族などの差異はないと思います。
(裏は取っていませんが)
日本にもギフテッドは誕生しているわけですが、
環境面を考えると、
残念ながら今の日本では、オードリー・タンは登場しないだろうと思い、
なんとも寂しくなりました。
彼女の成長と功績とともに綴られる台湾の政治や社会も、
今の日本と比べると、
もちろん、良き部分だけが挙げられているということはありますが、
それを差し引いたとしても、
なんとも羨ましく、どんよりとした気分になりました。
本書を読んだ子どもたちが、
僕と同じように寂しい気持ちになったり、
どんよりとした気分になるのか、
それとも幼き日のオードリーのように、
現状に疑問を感じ、
「いつか自分で変えたい」と考えるのか、
とても興味のあるところです。